ボリビア南部。標高4,070mの鉱山の町「ポトシ」からバスに乗り、塩湖で有名な「ウユニ」へと向かいます。
今回は、ポトシからウユニへのバスの旅です♪
大混雑のボロバスでポトシを出発!
ポトシからウユニまでは、バスで約8時間の行程です。
11時半発のバスはなかなか来ず、結局出発は1時間遅れることになりました。
バスはボロく、しかも、座席数をかなり超えた人数が乗車しています。バスの通路は巨大な荷物を持った地元の人たちでぎゅうぎゅうになりました。私は運良く座れることが出来たのですが、椅子は硬く窓からは冷たい隙間風が入ってくるため、あまり快適とはいい難い状況でした。
また、悪いことにお腹の調子もどうも良くありません。バスに乗る前も、乗り場の近くにある便所に駆け込んだばかりなのです。
それにここは標高4,000メートルを越える土地。だいぶ高地に順応してきたとはいえ、更に高度が上がった場合再び高山病の症状が現れないとも限りません。
けれども、そんな最悪に近い状況にも拘らずウユニまでのバス旅は素晴らしいものでした。
何より景色があまりにも美しかったのです!
バスはポトシの赤い山に別れを告げると、さっそく雄大な荒野に入っていきました。
一面に広がる荒地、そのうち現れる断崖絶壁の山々・・・。
草木の全くないその山裾をバスは縫うように走っていきます。走っている車はあまりありません。時々土砂を満載したダンプカーとすれ違うだけです。
生き物や動いている物がほとんど見当たらない風景でした。
荒野の名も知れない町で休憩
途中、何回か休憩のためバスは停車しました。
写真は、巨大な大地の上に忘れ去られたように佇む小さな集落です。人っ子一人見当たらない通りに犬がただ一匹うろついていました。
ここでの生活はいったいどんなものなのでしょうか・・・。
バスは延々と荒野を走り続け、一路「ウユニ」へ
バスは延々と荒野を走り続けます。
バスから見える視界。その半分以上を覆う空。高地の硬質な空気を通して見る空はあまりに青く見えます。
陽が傾くにつれ、空の色は、徐々にオレンジや赤色にグラデーションしていきます。大地と山以外何もないその世界はことのほかシンプルな色彩でした。
そこを私たちのバスは、たった一台疾走していきます。
もし、空からこの大地を俯瞰して眺めたとしたら、私たちのバスはあまりに寂しく孤独に見えたことでしょう。
巨大な自然の世界。その前では人間はとてつもなくちっぽけな存在でした。
夜、空の闇は大地の全てを包み込みました。
バスのヘッドライト、そして、空に瞬く無数の星だけがモノクロの世界に変化を与えていました。
ウユニに着いたのは午後8時を少し回った頃でした。
休憩のために停車した集落と大して変わらないような寂しげなウユニの町。
私は駅前の安宿に荷を置くと、近くの旅行社で明日のウユニ塩湖ツアーの予約をしました。
旅行時期:2003年7月
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