在日中国人向けの中国料理(”ガチ中華”)のお店がたくさんある池袋北口の繁華街。
そのメインの通りのひとつ「ロマンス通り」の中ほどにある雑居ビルの3階に、中国・上海料理のお店『大沪邨(だうつん)』はあります。
2014年4月にオープンしたこのお店、都内でも希少な、本場の「上海料理」を提供しているお店。池袋にある中華フードコート『友誼食府』に出店しているお店のひとつです。
店内はノスタルジックな「老上海」の雰囲気。老上海本幇菜『大沪邨』
『大沪邨(だうつん)』は、このビルの3階
『大沪邨(だうつん)』は、このビルの3階です。
2つ左隣のビルに、豪快な羊や兎の丸焼きをいただける有名中国料理店『聚福楼』があります。
奥にエレベーターがあります。
ビルの1階の奥にエレベーターがあります。4階には羊肉のお店、5階にはジャズバー。
エレベーターに乗って3階へと向かいましょう〜!
『大沪邨(だうつん)』入り口のドア
こちらが、3階の『大沪邨(だうつん)』入り口のドアです。
老上海の写真と絵が描かれた一目でここだとわかるドア。
一見入りづらそうですが、「営業中」の札が掛かっているし、今回は事前に電話予約していたので躊躇なく店内へ!
『大沪邨(だうつん)』の店内
こちらが、『大沪邨(だうつん)』の店内。
店内空間は、パッと見狭めですが、座席は40席あるのだそう。
居酒屋っぽい雑然とした雰囲気で、お客さんは熟年の男性グループ、その後、熟年の女性グループも来店。40代くらいの夫婦、男性二人組、中国人女性二人組などなど。
中国人女性二人組以外は、全て日本人で高めの年齢層でした。
老上海 印象
時代が変わってるけど、昔上海の味がそのまま残ってます。
「時代が変わってるけど、昔上海の味がそのまま残ってます。」
店内には、古の上海の写真がたくさん飾られていてノスタルジックな雰囲気。
味わったことのない、本場上海の料理を食べるワクワク感をさらに高めてくれます♪
ネットの情報によると、オーナーは日本に長く在住している上海出身の方で、現在のメインシェフは揚州出身の方である様子。
棚に並べられたたくさんのお酒
色んな形のボトルがあります。
紹興酒もたくさん!
カラオケができます! カラオケ1曲200円
さて、ここで、上海料理とはどんなお料理なのか、ちょこっと調べてみたのでご紹介します。
上海料理とは?
「上海料理」は、中国の上海市を中心とする東方地域で食べられている料理。北京料理・広東料理・四川料理と並ぶ中国四大料理のひとつです。
東方地域は、長江の流れに沿って多数の湖沼が点在し、海にも近いエリアであるため水産物に恵まれており、有名な上海蟹や田鰻を使った料理など、海や川の幸を使った料理が豊富です。
また、温暖な気候で米の産地でもあるため、米を使った料理や、米に合う料理が多いのも特徴。
上海料理は、蘇州や揚州で食べられている「江蘇料理」を原型としており、酒、酒粕、醤油、黒酢などの醸造品や、砂糖、麦芽糖を多用するため、お料理の味は、甘く濃厚なものが多い傾向にあります。
東方地域は、日本と気候が似ているため、食材や調理法も日本と似ており、日本人の口に合うお料理が多いとのこと。
代表的な料理は、上海蟹、小籠包、生煎饅頭、八宝菜などなど。
さて、上海料理の説明はこのくらいにして、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『大沪邨(だうつん)』のメニュー
前菜(冷盆)
魚類
素菜類
湯類
主食
熱炒(肉類)
ドリンクメニュー
こちらが、『大沪邨(だうつん)』のメニューです。
メニューはかなり豊富! 写真付きで、日本語の名前も書かれているのが嬉しい♪
どれも美味しそうですが、今回は、事前にネットで調べた上で、美味しそうだと思った↓のお料理を注文することにしました。
- 三黄鶏(上海風骨付蒸し鶏 ※名古屋コーチン使用) 1,500円
- 水晶蝦仁(銀杏入り塩味エビ炒め) 1,380円
- 咸菜粉皮(高菜と春雨炒め) 880円
- 咸菜大湯黄魚(高菜と石持スープ) 1,200円
- 咸肉菜飯(石鍋金華ハム入り野菜ご飯) 1,080円
- 酱爆猪肝(上海味噌のレバー炒め) 880円
「三黄鶏」は当店の看板メニューのひとつであるシンプルな蒸し鶏。エビの炒め物と、高菜と春雨の炒め物、魚のスープに、ハム入りの炒飯、味噌レバー炒めをチョイス。
ちなみに、電話予約時に「上海蟹」を予約するかと訊かれたのですが、今回は予約せず。
訪問時に他のお客さんが食べているのを見て美味しそうでしたので、次回訪問した時は予約して食べてみたいです。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
どのお料理も食べやすくて美味しい! 新鮮な驚きの「上海料理」の数々
「中ジョッキ」500円
まずはお飲み物。店内に青島ビールのポスターがあったので、あるのかなと思い聞いてみましたが、ないとのことでしたので、モルツの「中ジョッキ」を注文!
ぐびぐびと飲みながら、お料理を待ちます。
「三黄鶏(上海風骨付蒸し鶏 ※名古屋コーチン使用)」1,500円
ほどなくして、お料理登場!
「三黄鶏(上海風骨付蒸し鶏 ※名古屋コーチン使用)」です♪
黄色い色をしたシンプルな蒸し鶏の冷盆。1羽丸ごと豪快にぶつ切りしたものが来たので、ちょっとびっくりしました!
身の締まった鶏肉は肉厚ながらあっさりとしたお味。それに、さっぱりとした生姜入りの醤油ダレを付けて食べると、本当に旨い♪ 箸が止まらなくなる美味しさです★
丸ごと1羽でボリュームあるはずなのに、あっさりしているのでサクサクと食べられ、あっという間に無くなってしまいました!
こんな、あっさりとして食べやすく、かつ、美味しい鶏肉を食べるのは初めてです!
「水晶蝦仁(銀杏入り塩味エビ炒め)」1,380円
続いて、「水晶蝦仁(銀杏入り塩味エビ炒め)」
メニューには、“銀杏入り”と書かれていたのですが、銀杏は見当たらず。銀杏は入れなくなったのか、入れるのを忘れてしまったのかは謎です。
しかしながら、このエビ炒め、めちゃくちゃ美味でした♪
エビはプリプリで、片栗粉のようなとろみが纏わり付いています。このエビを黒酢に付けて食べると、思わず「旨い!」と口に出してしまうほどの美味しさ!
「咸菜粉皮(高菜と春雨炒め)」880円
こちらは、「咸菜粉皮(高菜と春雨炒め)」
日本人には馴染みのある高菜の塩気の効いたお味と、幅広の春雨の弾力のある食感が絶妙なマッチング!
ご飯と一緒に食べたくなる一品です。ビールのつまみとしてもGood!
「咸菜大湯黄魚(高菜と石持スープ)」1,200円
お次は、「咸菜大湯黄魚(高菜と石持スープ)」
石持の魚の出汁の旨味と高菜の塩気、生姜や胡椒の風味が効いたスープ。
旨味が詰まった濃厚なスープですが、意外とさっぱりとしていて、どんどん飲めるお味♪
石持まるまる一匹ごろりと
スープには、石持がまるまる一匹ごろりと入っています。
淡白な白身と、スープの濃厚なお味。高菜や筍などの具材も良いマッチング。
「咸肉菜飯(石鍋金華ハム入り野菜ご飯)」1,080円
「咸肉菜飯(石鍋金華ハム入り野菜ご飯)」です。
金華ハム(塩漬け豚肉)と高菜などの青菜が入った混ぜご飯。
ご飯が少しオイリーですが、それがまた美味しい♪
金華ハムの塩気と青菜の食感。ご飯との相性抜群! 「咸菜粉皮」と一緒に食べたり、「咸菜大湯黄魚」のスープを掛けて食べても美味しい★
「紹興酒3年(グラス)」450円
ビールが無くなったので、追加のお飲み物を注文。
「紹興酒3年(グラス)」です♪
紹興酒は、もち米と浙江省紹興市の鑑湖の湧水を使って醸造し、3年以上の貯蔵熟成期間を経たお酒。アルコール度数は14〜18度。油を使ったお料理や旨味の強いお料理に合うお酒なのだとのこと。
紹興酒は普段あまり飲まないですが、美味しいです! 油の多い料理や旨味の強い料理に合うのだとか。
「酱爆猪肝(上海味噌のレバー炒め)」880円
「酱爆猪肝(上海味噌のレバー炒め)」
味噌カツの味噌みたいな、濃いめで甘じょっぱい味の上海味噌が、レバーとピーマンに絡んでいます。
他のお料理とは違ったビビッドなお味で、これは紹興酒に合います♪
「急須のお茶」500円
お料理の後は、急須に入ったプーアル茶。
さっぱりとしたお味がお口と胃の中の油を洗い流してくれます。良いお口直し♪
池袋北口にある中国・上海料理のお店『大沪邨(だうつん)』
都内でも希少な、本場の「上海料理」をいただくことができるお店です。
いただいたお料理は、流行りの四川料理とはまた違った新鮮なお味。特に、あっさりとした上海風の蒸し鶏「三黄鶏」や、高菜と石持が入った濃厚ながら飲みやすいスープ「咸菜大湯黄魚」、金華ハム入りの混ぜご飯「咸肉菜飯」などが美味でした♪
日本人なら誰もが美味しいと感じる、日本人のお口に合うお料理。ぜひ、次回は名物の「上海蟹」を食べに伺いたいと思います。
◉『大沪邨(だうつん)』の地図・アクセス
- 住所:東京都豊島区西池袋1-37-15 西形ビル 3F
- アクセス:池袋駅西口徒歩2分
- 営業時間:11:00~翌5:00
- 定休日:無休
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