サハラ砂漠での一夜を堪能した後、ドライバー兼ガイドのハサンの車に乗って、出発地の「ワルザザート」へと戻ります。
ハサンによると、来た道とは別の道、「トドラ峡谷」(Gorges du Todra)や「ダデス谷」(Gorges de Dades)などのある「カスバ街道」(Route Des Kasbahs)を通るとのこと。
楽しみです!
カスバ街道へ向けて出発!
メルズーガでの朝食
ラクダの着いた場所にレストランがあったので、そこで朝食をいただきます。
パンやゆで卵、ヨーグルト、ジュース、コーヒーなどのシンプルなブレックファスト(50DH:500円)。
食事した部屋は寒かったですが、美味しかったです!
さあ出発!
食後、ハサンがやってきて、さあ出発!
上の地図は、本日のルート。
ワルザザートまで約400km、到着は夜の19時頃の予定。
長旅です。
検問所で、車はポリスに止められました。
ところが、しばらく走ったところの検問所で、車はポリスに止められました。
ポリスとハサン、何やらもめています。
ハサン、携帯電話で誰かと話し確認している様子。
私のパスポートもチェックするとのことで、ポリスに持って行かれてしまい、怪しい雲行き・・・。
が、しばらくして自分のパスポートは、ポリスに笑顔で返されました。
どうやら書類手続き上の不備があったようで、ハサンは50DHポリスに支払ったみたいです。
ハサン、出発してしばらく、独り言で愚痴っていました。
「クサール」を眺めながらカスバ街道をドライブ
車はひたすら走り続けます。
砂漠地帯から岩漠地帯へ。村をいくつも通り過ぎます。
街の市場の賑わいを眺めたり、放牧しているヤギやラクダを見掛けたり。
子供たちが遊んでいたり、ヴェールを被った女性たちが歩いていたり。
そのうち、車は峡谷に差し掛かります。
峡谷の合間には、「クサール」が見えました。
峡谷にある「クサール」
「クサール」とは、要塞化された村のこと。
城壁に囲まれていくつもの塔が立っている村です。
建物は日干しレンガで造られていて、不思議な景観を形作っています。
「クサール」と似たもので「カスバ」があります。
村を「クサール」と呼び、王や司令官などが住んでいる城郭が「カスバ」と呼ばれるのだそうです。
ラクダとトゥアレグの人々
峡谷の眺め
ドライバーのハサンとトゥアレグの人
「クサール」の見えるビューポイントで、ハサンは車を停めました。
ここには、砂漠の遊牧民「トゥアレグ」の人たちがいて、土産物を売ったり、観光客と写真を撮ったりしていました。
「トゥアレグ」は、ベルベル人系の遊牧民で、アルジェリアやリビア、マリ、ニジェールなどを中心に住んでいます。
青いターバンと民族衣装を着ることから「青の民」とも呼ばれるそうです。
とりあえず、ハサンとのツーショットをパシャリ!
撮影料、20DH(200円)でした。
街道沿いには「クサール」がたくさん!
岩山とクサールとナツメヤシの森と畑
クサールの風景
クサールの風景
クサールがある度に、ハサンは車を停めてくれました。
カスバ街道沿いには、「クサール」がいくつもあります。
眺めのよい場所では、ハサンは逐一車を停め、写真を撮らせてくれました。
高さ200mの切り立った断崖「トドラ峡谷」
進んでいくにつれ、峡谷は徐々に険しさを増していきます。
そのうち、辺りは切り立った断崖に囲まれます。
「トドラ峡谷」です。
トドラ峡谷
「トドラ峡谷」は、カスバ街道沿いの大きな街「ティネリール」(Tinghir)から15kmほどのところにある峡谷。
垂直に切り立った高さ200mほどの断崖が続く景勝地で、断崖と断崖の間は20〜30mほどしか幅がありません。
トドラ峡谷の断崖
切り立った断崖を見上げます。
断崖の道沿いには土産物屋が
断崖沿いに清流が流れています。
布やアクセサリーがたくさん!
観光バスも何台もやってきています。
土産物屋、多いです。
トドラ峡谷の風景
車を降りて、「トドラ峡谷」をしばし散策しました。
ここは、ツアーなどで必ず訪れる景勝地のようで、観光バスが何台も停まっていました。
土産物屋もたくさんあります。
断崖の風景は迫力があり、以前訪れた台湾の「太魯閣峡谷」とはまた違った、荒涼とした魅力がありました。
けれども、そんなことよりも、先ほどからかなりお腹が空いています。
ハサンに、お腹が空いた旨を伝えると、これから「ティネリール」の街に戻ってランチをとるとのこと。
さっそく出発です!
ランチで食べた「クスクス」
豆のスープとクスクス
モロカンサラダ
ランチは、「ティネリール」の街道沿いのレストランで食べました。
クスクスとモロカンサラダ、豆のスープ、デザートにミントティーなどをいただきます。
料金は、240DH(2,400円)、かなり高いです。しかも2人分!
ハサン、昨日と同じように、当然のように注文し、当然のように支払い時にぷいっといなくなりました・・・。
食事の時、ハサンと話をしました。
ハサンによると、以前、ワルザザートの街の近くにある世界遺産の村「アイト・ベン・ハッドゥ」で、ハリウッド映画「グラディエーター」の撮影があり、エキストラで参加したことがあるのだとのこと。
その時は、1日300DH(3,000円)、20日で7,000DH(70,000円)と、たくさんのお金をもらったのだそうです。
夕暮れの「ダデス谷」を進み、ワルザザートの街へ
食後、すぐに出発!
結構時間が押しているので、ハサンも急いでいるようです。
すでに午後3時、地図を見るとまだ半分近くの行程が残っています。
車はスピードを上げて「カスバ街道」をひた走ります。
エル・ケラア・ムグナの街
「ティネリール」から100kmほど走ったところで、「エル・ケラア・ムグナ」(El Kelaa M’Gouna)の街に差し掛かりました。
この辺りは、「ダデス谷」と呼ばれる地域です。
「ダデス谷」は、バラの栽培で有名なところで、「エル・ケラア・ムグナ」も有名なバラの産地のひとつ。
近くには、ローズウォーターを蒸留する工場があり、毎年5月にはバラ祭りも行われているそうです。
バラの咲く時期になると、街道沿いはバラの花で包まれるのだとか。
エル・ケラア・ムグナの風景
この街はバラの栽培で有名
土産物屋がありました。
太陽が沈み始めています。
「エル・ケラア・ムグナ」に着いた時は、すでに太陽が沈みそうな時刻になっていました。
ワルザザートのホテルは、予約していないので急がないと!
写真を撮るのもそこそこに、すぐ出発です!
夕暮れの街道を進みます。
正面から差す夕陽
太陽が地平線に沈みます。
「カスバ街道」をワルザザートへ向け、西へと車を飛ばしていきます。
正面から地平線に沈む夕陽の眩しい光が差し込んできました。
荒涼とした大地に沈む真っ赤な夕陽。
ドラマチックな光景です!
夕陽が沈み、辺りは暗闇に包まれていきます。
そして、しばらく闇の荒野を進んでいくと、次第に両側に建物が増え始め、そのうち、向こうに大きな街の灯りが見えてきました。
ワルザザートの街です!
ワルザザートの街に到着
ホテル・アズールの部屋
ホテル・アズールの部屋
ワルザザートの街に到着すると、ガイドブックに載っていたホテル「ホテル・アズール」(Hotel Azul)へと向かいました。
受付で聞くと、部屋は空いているようです(シングル330DH:3,300円)。
さっそくチェックイン。
二日間運転してくれたハサンとは、ここでお別れ。
シュクラン(ありがとう)!
賑わいを見せる「ワルザザート」の広場でディナー
賑わいを見せるアル・ムーアヒディン広場
アル・ムーアヒディン広場
マルシェ通りの風景
部屋に荷物を置いた後、夕食を食べにワルザザートの街へと繰り出します。
メインストリートのムハンマド5世通りを東へ、街の中心部のマルシェ通りを歩き、「アル・ムーアヒディン広場」へと向かいます。
「アル・ムーアヒディン広場」は、大勢の若者たちや家族連れなどで賑わっていました。
広場にはポップミュージックが鳴り響き、商店や食堂が軒を連ねています。
レストランのいくつかを物色し、一番賑わっていそうなお店に入ってみます。
チキンの串焼き
モロカンスープ
レストランは、たくさんの地元の人で賑わっていました。
料理は、チキンの串焼きとモロカンスープ、コーラを注文。
64DH(640円)です。
チキンの串焼きも、添えられていた野菜炒めも、グラタン風のものが詰められたトマトも、パエリヤ風のライスも美味しかったです。
中でも特に気に入ったのが、モロカンスープ。
トマトベースの豆がたっぷり入ったスープで、レモンを絞っていただきました!
豆の旨味とレモンやトマトの酸味のコントラストが抜群★
冷えていた体も温まって大満足です。
翌日は、ワルザザート近郊にある世界遺産「アイト・ベン・ハッドゥ」を見て、その足でマラケシュへと向かいます。
旅行時期:2013年12月〜2014年1月
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