千葉県北西部や茨城県南部には中古車輸出業を営むイスラム系の人々が多く住んでおり、彼ら御用達のハラール料理のレストランや食材店が至る所に点在しているのは知る人ぞ知る話。
これまで千葉県野田市や茨城県坂東市などにあるパキスタン料理店にいくつか訪問しましたが、今回訪問したのはイラン料理のお店。千葉県佐倉市にある『レストラン サダフ』です。
お店のオープンは2014年。異国の雰囲気満点の店内で、本場さながらのケバブやポロをいただけるというこのお店。SNSなどで話題になっていたので、行ってみることにしました。
『レストラン サダフ』への行き方

京成臼井駅
都内から公共交通機関で『レストラン サダフ』へ行く場合、下記の2通りの行き方があります。
- 京成線の京成臼井駅から「染井野南行き」のバスに乗って終点の「染井野南」で下車。徒歩9分。
- JR総武線の四街道駅から「京成佐倉行き」のバスに乗って「千代田小学校」で下車。徒歩6分。
どちらも、都内から約1時間半。今回は京成臼井駅から向かうことにしました。

終点の「染井野南」バス停
京成臼井駅を出発したバスは、緑豊かな染井野の分譲住宅の中を抜け、15分ほどで終点の「染井野南」バス停に到着。ここで下車する乗客は自分たちだけでした。

大通り沿いに立つ『レストラン サダフ』の案内看板
バス停からは、車通りの多い県道64号線(臼井印西線)へと入り、200mほど南下していくと、通り沿いにお店の案内看板が見えてきます(上の写真)。
看板の脇にはゲートがあり(上のGoogle Map画像)、「レストラン サダフ」と「LEON CORPORATION」という表記があります。
話によると、「レストラン サダフ」は、中古車解体・販売業者である「有限会社レオン(LEON CORPORATION)」が運営するレストランで、店舗は会社のヤードの敷地内にあるのだそう。
「OPEN」という幟も旗めいているし、さっそくゲートをくぐって直進していきます。

『レストラン サダフ』への道

雑然としたヤードの様子
ゲートをくぐると、すぐ左手に「LEON CORPORATION」のオフィスの建物があり、その先を左折。
ヤードのコンテナやクレーン、解体された自動車などを横目に見ながら200mほど進んでいくと、再びお店の案内看板があります。

しばらく進むと再び案内看板出現

『レストラン サダフ』の入り口
ここが『レストラン サダフ』の入り口です。
そこそこ広い駐車場もあります。
『レストラン サダフ』の外観と店内の雰囲気

『レストラン サダフ』の外観
こちらが、『レストラン サダフ』の外観。
お店の前には広々とした中庭があり、千葉らしい蘇鉄の木があったり、黄色やオレンジの花が咲いた鉢植えがたくさん並べられていたり。

中庭には噴水があります。
中庭には噴水もありました。
イランの庭園を彷彿とさせるような雰囲気です♪

『レストラン サダフ』のエントランス
自動扉を開けて中へと入ると、立派なエントランスが。
正面の階段を上がって右手がお店のダイニングホールです。

『レストラン サダフ』のダイニングホール
こちらが、『レストラン サダフ』のダイニングホール。
店内空間がかなり広いことにびっくり! 内装は日本とは違った感性のモダンさがあり、海外のお店といった雰囲気。
座席は76席。席間にゆとりがあり、ゆったりと過ごせます。
訪問したのはオープン直後の休日のランチタイム。お客さんは、地元で働いていると思われる中東系の男性客2人連れや3人連れが5組ほど。日本人客も数組いました。

ステージとテレビモニター
店内には、音響機器や照明などが設置されたステージもあり。
正面の大きなテレビモニターからは、なぜか、高倉健主演の映画「南極物語」が流されていました。イランでも人気なのでしょうか?

カウンターと厨房
こちらは、カウンターと厨房。
カウンターの前にいる女性がお店のオーナーの方。お会計を担当していました。
厨房には4人ほどのシェフが働いており、ホールスタッフは3人くらい。ホールスタッフとオーナーは日本語が通じます。

サラダバー

手前はフリーのスープ
さて、座席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『レストラン サダフ』のメニュー












こちらが、『レストラン サダフ』のメニューです。
メニューは、イラン料理と言えば、の「カバブ」が11種類。羊のすね肉の煮込み「マヒチェ」。「ゴルメサブズィ」や「ゲイメ」などの煮込み料理。ご飯もののバラエティも富んでいて、インド料理のカレーやビリヤニなどもあります。
しかしながら、実はこの『レストラン サダフ』。平日(火〜金)に来店すると、たった1,400円で日替わりのガチなイラン料理を好きなだけ食べられ、サラダバー&ドリンクバーも付いた「ランチビュッフェ」があるのだそう!
訪問前からわかってはいましたが、残念ながらこの日は休日でランチビュッフェは無いので、アラカルトからの注文です。
それでもって、今回選んだのは↓のお料理。
- 「ザクロジュース」(250円)
- 「サラダシラズィ」(500円)
- 「マスト」(200円)
- 「クビデカバブ」(ナンセット)(1,700円)
- 「マヒチェ&バガリポロ」(1,950円)
- 「ミルザ・ガセミ」(1,250円)
2人で、「クビデカバブ」(ナンセット)と「マヒチェ&バガリポロ」をメインに、食べたことの無い煮込み料理「ミルザ・ガセミ」、サラダとヨーグルト(マスト)を頼むことにしました。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
「ザクロジュース」

「ザクロジュース」(250円)
まずは、お飲み物から。
イラン名産の果物と言えば「ザクロ」。なので、「ザクロジュース」を頼みました。
少し薄めな気もしましたが、ほど良い酸味とすっきりとした甘さが美味しいザクロジュース。肉肉しいお料理のお供としていい感じ♪
「サラダシラズィ」と「マスト」

「サラダシラズィ」(500円)、「マスト」(200円)
続いて、「サラダシラズィ」と「マスト」(ヨーグルト)がサーブされました。
「サラダシラズィ」は、細かくカットされたトマト、きゅうり、オニオンを和えたシンプルなサラダ。レモン汁を掛けていただきます。
塩気がないので、これだけだとちょっと物足りないですが、後から来る肉料理と一緒にいただくとちょうどいい感じ。
「マスト」(ヨーグルト)はシンプルなヨーグルト。ヨーグルト自体が濃厚で滑らかでとっても美味♪
こちらも、肉料理との相性抜群!

フリーのスープ
こちらは、フリーのスープ。
きのこが入った少し塩っぱいスープで、それほど特筆すべき味ではありませんでしたが、カバブやポロなど、ドライな料理が多かったので結構活躍しました。
サラダをポリポリと食べ、スープをちびちびと啜っていると、ほどなくしてメインのお料理が登場!
「クビデカバブ」

「クビデカバブ」(1,700円)
「クビデカバブ」です。
ラム肉ミンチのケバブで、イランではケバブの中でもこの「クビデカバブ」が定番中の定番。クビデカバブ2本にピクルス、玉ねぎ、トマトが添えられています。
トマトはイランだと焼きトマトがスタンダードなので、焼きトマトを食べたかったのですが、添えられていたのは生トマト。メニューには焼きトマトもあるので、スタッフの方に頼めば焼きトマトにしてくれるかもしれません。
「クビデカバブ」のお味は、言わずもがな美味しい♪
イランのケバブの特徴はスパイスをほとんど使わないこと。臭みは無く、噛むとジューシーな肉汁が滲み出してきて、抜群の美味しさ!

「ナン」
「クビデカバブ」は、「ナン」のセットで頼みました。
雫型でもちもちのインド風ナンは、間違いの無い美味しさ♪ クビデカバブとも合います。
しかしながら、イランでよく食べられている薄い生地のフラットブレッド「ラヴァーシュ」だったらもっとい良いのに、とも思いました。
「マヒチェ&バガリポロ」

「マヒチェ&バガリポロ」(1,950円)
こちらは、もう一品のメイン「マヒチェ&バガリポロ」
「マヒチェ」は、羊のすね肉を柔らかく煮込んだ料理で、「マンガ肉」的なビジュアルがインパクト抜群!
滑らかな食感で意外とあっさりした風味のメインの部分と、濃厚な肉の風味のある骨周りのゼラチン質の部分。どちらも美味♪
「バガリポロ」は、イラン定番のそら豆ごはん。初めていただきましたが、これがかなり美味しい!
パラッパラのライスにディルがたっぷりと混ぜ合わされていて、カットされたそら豆もゴロゴロ入っています。
柔らかめのそら豆の豆の旨味とディルのハーブ感がパラパラライスと合わさって、とっても風味豊か♪ マヒチェとの相性も抜群です!
「ミルザ・ガセミ」

「ミルザ・ガセミ」(1,250円)
こちらは、「ミルザ・ガセミ」
タンドールで焼いたナスをみじん切りにし、ニンニクやトマト、油、塩、コショウで味付けして、卵で溶きほぐした料理で、カスピ海沿岸のギーラーン州の料理であるとのこと。
卵の甘味と焼きナスの香ばしさ。味付けはマイルドで食べやすい。洋食屋さんの一品として出てきても違和感ない感じ。ナンと一緒に食べると美味しい。

イラン料理の数々
『レストラン サダフ』のイラン料理。
安定の美味しさの「クビデカバブ」、肉を食べてる感満点の「マヒチェ」、ディルの風味豊かな「バガリポロ」。そして、どの料理も、濃厚なヨーグルト「マスト」を合わせていただくと美味★
イラン食材コーナー

イラン食材コーナー
食後は、レストランの横に併設された食材コーナーでイラン食材を物色。
イランだけでなく、インドや東南アジア、日本の食材もありました。

ドライレモン、麦?

チャイ、デーツ

「ザファラン(サフラン)」

ピクルス

ゴルメ、ディル、クク

マトンやラム

ルーアフザ、チェリージャム、いちじくジャム
ドライレモンやピクルス、ザファラン。デーツやチャイ。ゴルメやククなどのハーブミックス。マトンやラムの塊肉。ザクロジュースやチェリージャム、イランの砂糖ナバットなどなど。ナンも販売しているとのこと。
都内でもイランの食材がこれほど充実しているところは、珍しいかもしれません。
帰りはバスで四街道駅へ

「千代田小学校」バス停

四街道駅行きバス
帰りは、行きとは違って四街道経由で。
「千代田小学校」バス停で四街道駅行きのバスに乗り、四街道からJR総武線に乗って都内へと戻りました。
千葉県佐倉市にあるイラン料理店『レストラン サダフ』
佐倉市界隈で中古車販売業に従事するイスラム教徒御用達のお店。
いただいたお料理は、肉汁ジューシーな「クビデカバブ」も、マトンの肉肉しさ満点の「マヒチェ」も、ディルの風味豊かな「バガリポロ」もとっても美味♪
ディープなお店のロケーションや、異国感たっぷりの店内の雰囲気も魅力的★
『レストラン サダフ』は、ネット予約出来ます!
『レストラン サダフ』は、ネット予約することが出来ます!
週末や時間帯によっては混雑することも考えられるので、事前にネット予約していくと安心です。
※お店の事情により、ネット予約が急遽中止になることもありますので、詳細はリンク先の食べログやホットペッパーグルメ、一休などの店舗ページをご確認ください。
『レストラン サダフ』の地図・アクセス・営業時間
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