JR神戸線・阪急・阪神 三ノ宮駅より徒歩7分。ハンター坂の途中。異人館通りにぶつかる50mほど手前の左手に「異人プラザ」というレンガ色の商業施設があります。
その異人プラザの2階にあるのが、北インド料理のお店『クスム本場家庭料理』です。
このお店、日本で唯一、インド人主婦による“ガチ”な「北インド家庭料理」をいただけるお店として、インド料理界隈では古くから知られていたお店。
本場の家庭の「ベジターリー」を味わいに、行ってみることにしました。
『クスム本場家庭料理』の外観と店内の雰囲気
こちらが、『クスム本場家庭料理』のある建物。レンガ色の3階建ての商業施設「異人プラザ」です。
「異人プラザ」の入口にお店の立て看板があります。
2階にインド料理レストラン『クスム本場家庭料理』、地下1階にインド食料品店「Indian Provision Store」。
レストランの予約時間まで少し間があるので、食料品店を覗いてみましょう。
インド食料品店「Indian Provision Store」
インド食料品店「Indian Provision Store」は、1980年代から続いているという老舗のインド食材店です。以前はマンションの1室で営業していたとのこと。
そのマンションの1室にレストラン『クスム本場家庭料理』もオープンし、マニアの間で密かな人気となっていたのですが、レストランで火災が発生したため2011年に閉店。2013年に現在の場所に移転再オープンしたという経緯のようです。
インド食料品店「Indian Provision Store」の店内です。
お店を立ち上げたオーナー氏は既に亡くなっており、奥様のクスムさんと、オーナーの兄弟の一家が食材店とレストランを運営している様子。
店内の棚にはインドの食材がたくさん!
今では至る所にあるインド食材店ですが、創業当初はかなり貴重な存在であったと思われます。
店内にお客さんはいませんでしたが、ネットショップでも販売しているようで、そちらの方が主力なのかも。
さて、インド食材をざっと見回したところで、そろそろ予約した17時半が近づいてきました。
2階のレストランへと向かいましょう。
こちらが、レストラン『クスム本場家庭料理』の入口です。
お店の営業時間は、ランチが11:00~14:30、ディナーが17:00~20:30。月曜日が定休日です。
不定期に休む場合があるとのことなので、電話で事前予約の上、訪問しました。
『クスム本場家庭料理』の店内です。
座席はテーブル席のみで合計16席。店内にインド的なものが飾られているわけではないですが、部屋の佇まいや匂い、空気感が、ここはインドだ!と感じるものでした。
お客さんは自分たち以外は一人も来店せず。
スタッフは、接客をしてくれた眼鏡のおやじさんと、厨房で調理をしていた赤いサリー姿のママさん、料理を運んで来てくれたヒゲの男性(息子さん?)の3人。赤いサリーの方がクスムさんなのかは不明です。
おやじさんの話によると、出身はインドのラクナウ近郊で、来日して20年になるそう。お店のお客さんは少ないが、東京から来る人もいるとのこと。
さて、座席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理を選びましょうか。
『クスム本場家庭料理』のメニュー
こちらが、『クスム本場家庭料理』のメニューです。
お料理はオールベジ。本場北インドの菜食家庭料理です♪
メインメニューは、ディナーセット(1,500円)、パラタサブジ(1,200円)、プーリサブジ(1,100円)の3セットがあり、食べ放題もあります。
カレーは、ダール、チャナマサラ、ミックスベジタブル、グリーンピースパニル、ほうれん草パニルの5種類。
シンプルなラインナップ。
それでもって、今回選んだのは↓のお料理。
- ディナーセット(サラダ,サモサ2個,ダール豆,カレー2種類,チャパティ,ライス,チャイ) 1,500円
- プーリサブジ(サラダ,カレー1種類,プーリ4枚,チャイ) 1,100円
本日のディナーの2種のカレーは、「ミックスベジタブル」と「グリーンピースパニル」だそう。プーリサブジの方はカレーをどちらか選べたので、グリーンピースパニルにしました。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
ディナーセット
まずは、セットのサラダが運ばれてきました。
シンプルなキャベツのサラダ。ポリポリと食べていると、すぐにディナーセットのサモサが登場!
こちらが、「サモサ」です。
「サモサ」は、小麦粉を使った生地の中に、香辛料を効かせたジャガイモや玉ねぎ、グリンピースやレンズ豆を詰めて三角形に整形し、油で揚げて作る軽食料理。
インドをはじめ、バングラデシュやパキスタン、ネパール。その他、ミャンマーや東アフリカなどでも幅広く食べられているストリートフードのひとつです。
北インドを旅したら一度は食べることになるこの「サモサ」。久々にいただきました。
『クスム本場家庭料理』の「サモサ」は、北インドの街の雑踏を思い出させるシンプルでスタンダードなサモサ。
硬めのフィリングは揚げたてでアツアツ! ジャガイモをメインにした中身はほくほくで、チリの辛さがピリッと効いています。
酸味と甘味のあるタマリンドのチャツネと、爽やかなミントのチャツネを付けていただくと抜群に美味しい♪
サモサを齧っていると、ほどなくしてメインのターリーが運ばれてきました。
こちらが、「ディナーセット」のベジターリー。
銀色のターリー皿の上に、バスマティライスとチャパティ2枚、ダールとミックスベジタブル、グリーンピースパニルの3つのカトリが載っています。
シンプルイズベストなビジュアル。焼き立てのチャパティの香ばしい匂いが漂ってきます。
さっそく、いただきましょう〜♪
『クスム本場家庭料理』のベジターリー、体と心に沁み入るような美味しさでした♪
ほどよいニンニク感とクミンが香る「ダール」、ナスやジャガイモなどの具材がたっぷり入り、塩加減が抜群な「ミックスベジタブル」、パニールの食感が心地よくあっさりめな味付けの「マタールパニール」。いずれも、辛さはそこそこあり。
優しい味付けながら旨味たっぷりで満足感のあるお味。ネパール料理を思わせるような軽さがあり、これなら毎日でも食べられそうです。
本当に美味しい★
カレーと一緒にいただいた「チャパティ」も美味♪
柔らかな食感と素朴な全粒粉の風味。ダールやカレーに付けていただくとたまらない美味しさ。もちろん、バスマティライスにカレーを掛けていただくのも最高。
プーリサブジ
こちらは、「プーリサブジ」
プーリ4枚と、カレーは「グリーンピースパニル」。ニンジンのアチャールが付いています。
こちらも揚げ立てアツアツのプーリ。チャパティとはまた違ったオイリーな風味と食感がGood! ほどよい酸味の手作りのニンジンアチャールも美味でした♪
チャイとグラブジャムン
食後のお飲み物は「チャイ」
ミルキーでスイートな、スタンダードな「チャイ」
スパイシーなターリーの後のお口直しにぴったりです♪
チャイを啜っていると、お店のおやじさんがサービスとして提供してくれたのが、こちら。「グラブジャムン」です。
「グラブジャムン」は、ボール状の揚げドーナツを甘々のシロップで漬け込んだ、世界一甘いとも言われるインドのスイーツ。
グラブジャムンは今まで色々なお店でいただきましたが、『クスム本場家庭料理』のグラブジャムンは手作り。見た目からして違う。かなり大きめのサイズです。
いただいた手作りグラブジャムンは、既製品とは全く違った弾力があり、甘さもどぎつくなく食べやすいお味。これは美味しい♪
神戸・三宮にある北インド料理のお店『クスム本場家庭料理』
日本で唯一、インド人主婦が作る“ガチ”な「北インド家庭料理」をいただけるお店です。
いただいた「ベジターリー」は、2種のカレーもダールも、優しい味付けながら旨味たっぷりで満足感のあるお味。体と心に沁み入るような美味しさでした♪ これなら毎日でも食べられそうです。スタンダードな「サモサ」や手作りの「グラブジャムン」も美味♪
神戸に来たらまた訪れたい。末長く続いて欲しい貴重なお店です。
『クスム本場家庭料理』の地図・アクセス・営業時間
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