南インド・カルナータカ州南西部にある、かつてマイソール藩王国の首都だった町「マイソール(マイスール)Mysore:Mysuru」
町の北西部の郊外に、カルナータカ地元風のノンベジ家庭料理のお店『Tegu Mess』は、あります。
お店のオープンは1971年。近隣に住む学生のための食堂としてオープンしたこのお店ですが、現在ではマイソール最高のノンベジ家庭料理のお店として、多くのインド人フーディーが訪れているのだとのこと。
学生に愛されたマイソール随一の地元風ノンベジ家庭料理のお店
『Tegu Mess』の外観
『Tegu Mess』の外観です。
お店は、町の中心のKRサークルからリキシャで北西に15分ほどの場所、Vani Vilas Mohallaという郊外の住宅地と商店が入り混じったエリアの一角にあります。
お店は、階段を登った2階です。
店頭の看板
『Tegu Mess』の看板。
営業時間は、Breakfast が 6:30~11:30、Lunch が 12:00~15:30、Evening が 19:00~22:00。月曜定休です。
狭い階段を登って2階にあるお店へ
狭い階段を登って2階にあるお店へと向かいます。
お店は家族経営で、お店の家族もこの階段を登って住まいへと入るのだとか。
『Tegu Mess』の店内
『Tegu Mess』の店内です。
店内は、長テーブルが3列並び、奥に厨房が見えるメインの部屋と、少し狭めの空間のソファー席がある部屋があります。
入店した際、スタッフにソファー席を勧められたのですが、メインの部屋の方が雰囲気が良かったので、地元のインド人たちに混じって長テーブルに座ることにしました。
おひとり様男性が多いですが、家族連れの姿もあり
入店したのは13時半過ぎ。店内は満席に近い状態で、おひとり様のおじさん客が多めでしたが、家族連れや遠くから来たと思われるインド人フーディーの姿もあり。
『Tegu Mess』の厨房
『Tegu Mess』は、現在のオーナーのTegoji Rao氏の母親が始め、Rao氏が引き継いでお店をオープンさせました。
1971年の当時、お店は近隣の大学に通うお金の無い学生たちのために、2食付き月額60ルピーで料理を提供。学生たちは卒業後、上級官僚などになってからもお店を贔屓し続け、その評判はいつしかグルメにも知られることとなり、現在ではマイソール随一の地元風ノンベジ家庭料理をいただけるお店として、多くの美食家たちが訪れる有名店になったのだそう。
参考:Local-Style Non-Vegetarian Meals At TEGU MESS In Mysuru
『Tegu Mess』のメニュー
『Tegu Mess』のメニュー(GoogleMapから)
『Tegu Mess』のメニューですが、スタッフからはメニューの提示は無く、口頭でのメニュー紹介です(上の写真は、GoogleMapから拾ってきたものですが、メニューを見ている人は1人もおらず)。
そもそも、ランチタイムのメニューは、「フルミールス」のみ。ミールスに載せるおかずを口頭で伝えるのが注文スタイルである様子。
口頭で伝えられたメニューは、ペッパーチキン、マトンチョップ、チリチキン、マトンキーマの4種類。
それでもって、今回は、「ペッパーチキン」と「マトンチョップ」を選ぶことにしました(料金は2人分合計で₹650)。
「ペッパーチキン」と「マトンチョップ」を「ラギムッデ」と共にいただく
『Tegu Mess』のランチミールス
注文を済ませ、手洗い場で手を洗って着席すると、すぐにお料理がサーブされました。
大きな丸いプレート。その上にバナナリーフが敷かれ、グレイビーの入ったカトリと、赤い色をしたスープの入ったカトリ、生野菜が載っています。
左上のカレー2品は2人分です。自分のが「マトンチョップ」(右)、相方のが「ペッパーチキン」(左)。この2品は2人でシェアしました。
右上の丸い団子のようなものは、ラギ粉を練って団子状にした「ラギムッデ」。これが主食のひとつとなります。
プレートの上に全部載せたところ
ペッパーチキン、マトンチョップ、グレイビー、豆のスープ、サラダ
見るからに肉肉しく、そして、見るからに美味しそうなお料理の数々。
さっそく、いただきましょう〜♪
「ペッパーチキン」
まずは、「ペッパーチキン」をいただきます。
この「ペッパーチキン」が、まさに衝撃の美味しさでした!!
とにかく、焦茶色をした水分多めのグレイビーが旨い。
たっぷり使われたブラックペッパーのガツンとした辛味と、フェネグリークの仄かな苦味。濃いめでビビッドでありながら、奥深さを感じさせるお味。
そのグレイビーが、ドカドカとワイルドに積まれた骨付きチキンに纏わり付き、チキンの身にも沁み込んでいて、弾力のあるチキンの肉質とも相まって、たまらない美味しさ♪
「マトンチョップ」
続いて、「マトンチョップ」
こちらも、器にドン!と載ったワイルドな骨付きマトン。
骨に纏わり付いたマトン肉は柔らかで、マトンの肉の旨味をしっかりと味わえながらも臭みは全く無し。薄い茶色をしたグレイビーは、玉ねぎの旨味と控えめなスパイス使いでまろやかな風味。
これまた絶品です!
「ペッパーチキン」のグレイビー
『Tegu Mess』のランチミールスは、注文した肉料理と同じグレイビーのカトリが別に付いているのが特徴。
こちらは、先ほど衝撃を受けた「ペッパーチキン」のグレイビー。
いくらでも啜れる美味しさ! 後で紹介する「ラギムッデ」や「ギーライス」に浸したり掛けたりしながら、旨い旨いを連発しました♪
少し酸味のあるドロっとしたスープ(詳細は失念)
こちらは、少し酸味のあるドロっとしたスープ。チキンとマトンのインパクトが強過ぎて詳細を失念してしまいましたが、美味しかったことだけは覚えてます。
「ラギムッデ」
そして、こちらが、カルナータカの主食のひとつである「ラギムッデ」
「ラギムッデ」とは、ラギ粉(シコクビエ)を水を加えて練って団子状にしたもので、カルナータカ州のほか、アーンドラ・プラデーシュ州南部やタミル・ナードゥ州西部でも食べられているのだそう。
ラギムッデを千切って、チキンやマトンのグレイビーに付けていただくのですが、ラギムッデ自体にあまり味はありません。
このラギムッデ、現地での食べ方としては、咀嚼せずに飲み込むことがセオリーなのだそう。
日本人として、これを咀嚼せずに飲み込むのは慣れてないし、飲み込んでしまうと味がわからないので今回は咀嚼して食べましたが、チキンとマトンのグレイビーを付けていただくと、意外なほど美味しい!
「ギーライス」の鍋
「ギーライス」
ラギムッデを千切ってグレイビーに漬け、チキンやマトンを骨からむしゃぶっていると、スタッフがギーライスを器を持って回って来ました。
さっそくサーブしてもらい、チキンやマトンのグレイビーを掛けていただきます。
う〜ん、最高! 旨い♪
「ラッサム」と「バターミルク」
チキンとマトンの肉とグレイビーをあらかた食べ終えたところで、「ラッサム」と「バターミルク」がサーブされました。
白いライスも盛られました。
ライスに「ラッサム」を掛けていただきます。
一緒に白いライスも盛られたので、ライスに「ラッサム」を掛けていただきます。
スキッとしたタマリンドの酸味とチリのほど良い辛味が効いた「ラッサム」。白いお米との相性は抜群!
濃厚でスパイシーなノンベジカレーの後にいただく、ライス&ラッサムはことのほか美味しく感じられます。
実は、この後カード(ヨーグルト)の器を持ったスタッフも回って来たようなのですが、のんびりとしていて気づかず、スルーしてしまいました。
たぶん、カードをライスに混ぜて「カードライス」にして食べるのがセオリーである様子。
食事の締めは「バターミルク」。バターの風味とほど良い塩気が胃の中を優しく癒してくれます。
おじさん率高めの店内
マイソールにある『Tegu Mess』は、マイソール最高のノンベジ家庭料理のお店として知られ、多くのお客さんが集まる人気店です。
いただいたノンベジのミールスは、衝撃の美味しさ!
濃いめでビビッドでありながら奥深さを感じさせるグレイビーが旨い「ペッパーチキン」、スパイス控えめでまろやかな風味のグレイビーがマトン肉の旨みを引き立てる「マトンチョップ」。いずれも絶品! カルナータカ名物のラギ粉団子「ラギムッデ」と一緒に食べると、ことのほか美味しい♪
忘れられない味。また、必ず再訪したいお店です。
『Tegu Mess』の地図・営業時間
- 住所:#5, First Floor, 6th Cross, Adipampa Rd, Vani Vilas Mohalla, Mysuru, Karnataka 570002 インド
- 電話:+919342590798
- 営業時間:6:00~15:30 19:00~21:30
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