埼京線十条駅北口より徒歩3分。演芸場通りを東十条方向に向かった路地の角に、パレスチナ料理のお店『ビサン』は、あります。
お店のオープンは、2011年1月とかなりの老舗。パレスチナ出身のオーナーシェフが現地から取り寄せた食材やスパイスを使い、本場の中東料理を提供しているお店です。
都内では貴重なパレスチナ料理店のひとつです。
パレスチナ出身のオーナーシェフが営む、都内では貴重なパレスチナ料理店のひとつ
『ビサン』の外観
こちらが、『ビサン』の外観です。
下町風情の残る十条の演芸場通り界隈。パレスチナ料理店『ビサン』は、通り沿いの角にひっそりと佇んでいます。
パレスチナ料理『ビサン』
店頭のメニュー看板
アラブのお料理がいろいろ
店頭に置かれたメニュー看板です。
ホンモスやケバブなど、アラブのお料理がいろいろ。
さっそく、お店の中へと入っていきましょう〜。
『ビサン』の店内
こちらが、『ビサン』の店内です。
店内空間は、結構狭め。座席はテーブル席のみで14席。
土曜夜の訪問で、お客さんは、日本人男性のグループ、アラブ系と日本人の家族、アラブ系のグループの合計3組。
スタッフは、調理も接客もパレスチナ人店主さんが担当するワンオペです。
アラファト元議長の写真も
ランプや水タバコなどが置かれたアラビアンな店内
バーカウンター
パレスチナ国旗が掲げられています。
店内の壁には、パレスチナの写真や来店したお客さんの写真が所狭しと貼られており、亡くなったアラファト元PLO議長の写真も。
天井からはアラビアンランプが吊り下げられ、棚にはシーシャ(水煙草)が並び、エキゾチックなアラブの布や真鍮のプレートなどが飾られていて、アラブ感満点な雰囲気♪
パレスチナの地図
こちらは、パレスチナの地図。
地図の緑の地域が「パレスチナ」で、自治政府(ファタハ政権)が実効支配する「ヨルダン川西岸地区」(WEST BANK)と、ガザ政府(ハマス政権)が実効支配する「ガザ地区」(GAZA)があります。
現在、イスラエルが軍事侵攻し、多くの虐殺が起こっているのが「ガザ地区」
店主さんも心を傷めているに違いありません。
『ビサン』のメニュー
さて、案内された座席に座ったところで、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜。
本日のオススメメニュー「クフタ・カルーフ」
サラダとペースト
アラカルト
メインディッシュ
ミート&ケバブ
デザート
本日のオススメメニュー「モロヘイヤ」
「シーシャ」
ドリンクメニュー
「羊の丸焼きコース」
こちらが、『ビサン』のメニューです。
アラブ文化圏のパレスチナ。メニューには、アラブの定番料理が並びます。
「ホンモス(フムス)」をはじめとしたペースト料理、豆のコロッケ「ファラフェル」、「シシケバブ」や「ドネルケバブ」などの肉料理、アラブのピラフ「マンサフ」などなど。
気になる料理がいくつもあって迷うところですが、今回は↓の料理を選ぶことにしました。
- ヤギのチーズ(1,500円)
- サラダペーストの盛り合わせ(2,400円)
- ピタパン(1枚200円)
- タッブーラサラダ(1,900円)
- クフタ・カルーフ(1,900円)
前菜のチーズ、ペースト盛り合わせ、定番のタッブーラサラダ、主食のピタパン。
メインの肉料理はオススメメニューの「クフタ・カルーフ」をチョイス♪
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
「ホンモス」も「ピタパン」もサラダも肉料理も、どのお料理も絶品!
レバノンビール「アルマザ」(800円)
まずは、お飲み物から。
レバノンビール「アルマザ」です。
すっきりとした飲み口で適度にコクがある飲みやすいピルスナービールで、アルコール度数は4.0%。
ちなみに、“アルマザ”とは、アラビア語でダイヤモンドのことです(ビールのラベルにもダイヤモンドの絵が描かれています)。
「グラスワイン(赤)」(850円)
こちらは、「グラスワイン(赤)」
モロッコワインでしょうか。少し重厚な風味がするものの、飲みやすいワイン。
お飲み物を飲んでいると、ほどなくして最初のお料理が運ばれてきました!
「ヤギのチーズ」(1,500円)
「ヤギのチーズ」です。
ほんのり塩味の効いた大人気のアラブチーズです。
ブルーチーズのような風味のある、ほどよい塩気が効いた滑らかなチーズ。臭みはあまりなく食べやすいです。
トッピングされたパセリとスマック、オリーブオイルとの相性が抜群!
トマトやレタスなどの生野菜と一緒にいただきます。
ワインに合う一品♪
「サラダペーストの盛り合わせ」(2,400円)
続いて、中東のお料理の定番。「サラダペーストの盛り合わせ」です(右の籠の「ピタパン」は別注文)。
四種のサラダペーストの盛り合わせ。一度に味わえるサラダペースト贅沢ワンプレートは、それぞれ単品で頼むよりお得です。
4種のペーストの詳細は↓
- ホンムス(ひよこ豆のペースト。アラブでは最も食べられているメニューの一つであり、大人気です。)
- ルキシサラダ(トマトとたまねぎを、スパイスとオリーブオイルであえました。ピリッとスパイシーで食欲をそそります。)
- ムタッバラ(ナスとにんにくをオーブンでじっくり仕上げたスタミナ満点のサラダペーストです。)
- バスクドニスィーヤ(ナスと練りゴマのペースト。ほんのり酸味もあってさっぱり味のペーストです。)
「ホンムス」「ルキシサラダ」「ムタッバラ」「バスクドニスィーヤ」
いただいた4種のペースト、どれも美味でした♪
特に「ホンムス」は、ペーストがとても滑らかで、お味もまろやかでフレッシュな感じ。オリーブオイルとの絡みがたまりません。
練りゴマの風味と仄かな酸味がGoodな「バスクドニスィーヤ」も美味しい!
ピリッとしたトマト感の「ルキシサラダ」や、にんにくの効いた「ムタッバラ」と合わせ、4種4様でバラエティに富んでいて飽きさせません。
「ピタパン」(1枚200円)
4種のペーストと一緒にいただくのが「ピタパン」
『ビサン』の「ピタパン」、ほかほかで香ばしく、適度な柔らかさで本当に美味しい!
何枚でも食べられそうです。
「タッブーラサラダ」(1,900円)
続いて、「タッブーラサラダ」
アラブで最も人気のある代表的なサラダです。パセリをふんだんに使ってオリーブオイル・グレット、ブルグル(挽き割り小麦粉)で和えたさっぱり味のサラダ。当店でも人気高いメニューです。
パセリの苦味と独特の食感、ブルグルのプチプチとした食感。爽やかなレモンの酸味、オリーブオイルのまろやかさ。抜群の美味しさ♪
「ピタパン」に挟んで食べるのもGood!
「クフタ・カルーフ」(1,900円)
そして、メインの肉料理。「クフタ・カルーフ」です。
ラム肉をミンチにしたお肉料理。サイドについた野菜をお肉と一緒にピタパンにはさみ、ピクルスやオリーブで更に味を引き締めると、相性抜群です!
ラムのミンチと野菜を和えたシンプルなお料理ですが、とにかく、ラム肉ミンチが旨い!
スパイスの風味の効いたラム肉ミンチは、ほど良い柔らかさ。ジューシーで臭みもなく、ラムの旨味たっぷり。
ししとうやパプリカ、トマトや玉ねぎなどの野菜との相性も抜群。ピタパンに挟んでいただくのも最高です★
「コナーファ」(1,200円)
食後のデザートは「コナーファ」をいただきました。
実はパレスチナが発祥のアラブ界では大人気のチーズのデザート。チーズのコクとシロップが味わい深く、日本では滅多に食べることができない貴重な逸品です。
『ビサン』の「コナーファ」は、これまで食べた「コナーファ(クナーファ)」の中でも一二を争うほど美味な「コナーファ」でした♪
よく伸びる粘度の高いチーズは、コクがあって、ほど良い塩気。シロップを吸った生地は、シロップの甘さがきつくなく上品な感じ。
大量にトッピングされたピスタチオのビターな風味とクリスピーな食感もGood!
「アラブティー」(500円)
デザートと一緒にいただいたお飲み物は「アラブティー」
セージのハーブを使ったお茶。マイルドな味で、リラックス効果の高いハーブティーです。
セージの風味が結構強めで、少し個性的なお味ですが、羊肉料理やデザートを食べた後の一杯としては、このハーブ感がちょうどいい感じ。
食後の良いお口直しとなりました♪
『ビサン』
十条にあるパレスチナ料理のお店『ビサン』
パレスチナ出身のオーナーシェフが本場のパレスチナ料理を提供する貴重なお店。
いただいたお料理はどれも本当に美味しい♪
滑らかでフレッシュな「ホンムス」も、ほかほかで香ばしい「ピタパン」も、ラム肉のジューシーな旨味たっぷりな「クフタ・カルーフ」も絶品のお味。
パレスチナ人オーナーシェフの親切な接客対応も素晴らしいです。
ちなみに、食べている間に、オーナーシェフの日本人の奥様と息子さんが来店し、息子さんが話し掛けてきてくれ、「私は〇〇です。将来の夢は、お父さんのお店を継ぐことです!」と、少しかしこまった説明風で自己紹介してくれました!
◉『ビサン』の地図・アクセス
- 住所:東京都北区中十条2-21-1
- アクセス:埼京線十条駅北口より徒歩3分
- 営業時間:(月・火・木)17:00~23:00 (金・土・日)12:00~14:30 17:00~23:00
- 定休日:水曜日
コメント