アラビア半島南端にある「イエメン」
中世のアラブの風情を色濃く残すこの国。白い漆喰でデコレーションされた高層の建物が建ち並び、アラブ風の長衣を纏った男性の腰には、日本のサムライのように刀が差してあります。
そんなイエメンの町や風景をご紹介します。
今回は「シバーム」の町です!
ハドラマウトの砂漠の中に忽然と現れるビル群、「シバーム」の町
砂漠の中の摩天楼都市「シバーム」を訪れました。
ワディ・ハドラマウトの中心都市「サユーン」からタクシーで西へ進むと、砂漠の中に忽然と巨大なビルのかたまりが姿を現します。
まるで蜃気楼のように、忽然と砂漠の中に姿を現すのです。
シバームの町の外観
世界遺産に指定された砂漠の摩天楼都市「シバーム」(Shibam:شبام)の町です。
高台の上から見た「シバーム」旧市街の全容です。遠くに見える絶壁の存在が、ここが巨大な谷「ワディ・ハドラマウト」の狭間にあるということを教えてくれます。
手前に見えるのは新市街。旧市街と新市街の間には小さなワディ(涸れ川)が見えます。雨が降るとあのワディには水が流れるのだそうです。
白い漆喰が多く塗られている家はお金持ちの家
建物は密集しており、建物の上部は白い漆喰が塗られています。これは防水のためなのだそうです。
日干し煉瓦の建物は水にとても弱いため、漆喰を塗らないと時々降る雨によって崩れてしまうのだそうです。
白い部分が多い家と少ない家があります。漆喰を塗れるお金があるということで、白いところが多いほどお金持ちの家であるのだとのこと。
手前にあるのは新市街の建物です。綺麗で新しいですが、形は旧市街のものと一緒。
旧市街から新市街の方を眺める
旧市街から新市街の方を眺めたところ。すごい絶壁です。
見てください!あの絶壁の上にポツンと一軒ある家!
シバームの街の中を散歩する
シバームの建物
シバームの町の中はこんな風になっています。
漆喰の白と日干し煉瓦の砂色のコントラストが綺麗です。ものすごく長い雨樋も面白いです。
漆喰は建物の下の方にも塗られています
シバームの路地の様子
建物には上部だけでなく、下のほうにも漆喰が塗られています。
ヤギたちが集まる小道
細い路地にはヤギや鶏が屯っていました。
ここは彼らの住処なのでしょうか。家族揃って団欒のひとときです。
シバームの家はデコレーションされていません
日差しが強いので窓は小さいです
シバームの建物はサナアの建物とは違って、窓にデコレーションはありません。その代わり鎧戸の木の装飾が凝っていました。
ロバと子供たち
ロバと子供たち。ロバに乗るとお金を要求してきました。
お姉ちゃんと弟、妹たち
街角で子供たちが遊んでいました。それぞれキャラが立っています。
この女の子たちも大人になったら黒いヴェールを纏うんでしょうね。
右の方に見えるヤギの子供もなかなかいい感じ。
夕方のシバームの風景です。この時、残念ながら夕陽は雲に隠れてしまって見ることができませんでした。
旅行時期:1998年2月
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