ワルザザートの町を出発した車は、すぐに荒野の広がる風景へと突入します。
目的地は、サハラ砂漠の入り口の町「メルズーガ」(Merzouga:مرزوقة)
ドライバーのおじさんの話によると、「メルズーガ」に着くのは、夕方の17:00頃。7時間くらいかかるとのこと。
長旅が始まりました!
広漠とした荒野の道を突っ走る
車は、峡谷地帯に入り、つづら折りの坂道を登っていきます。
冬の朝10時過ぎですが、日差しはかなり強いです。
荒涼とした岩漠の風景
空は真っ青。雲ひとつありません。
大地の茶色と青のコントラストが鮮やかです。
つづら折りの峠を登ったところに、広い駐車スペースがありました。
峠の上から風景を眺め見れるビューポイントのようです。
ここで、ちょっと小休止。
ビューポイントからは、グランドキャニオンのような雄大な峡谷の風景が見渡せました。
峠でちょっと一休み
チャーターしたドライバーの車
雄大な風景です。
なぜか、子供がこんなところに
樹木のまったく生えていない荒野
さて、休憩もそこそこに出発です!
ドライバーの運ちゃんが「いくぞ」と手招きします。
ところで、このドライバーの運ちゃん、名前は「ハサン」と言うそうです。
ハサンとは、カタコトの英語で会話しました。
お互いカタコトということもありましたが、ハサンは寡黙な人で、黙々とハンドルを握りアクセルを踏んで運転してくれました。
峠を越えると、車は平坦な岩漠地帯へと入ります。
途中、いくつか小さな町があって、砂色の建物が通り沿いに並び、人が歩いていたり、何やら作業をしていたりしていました。
チキンとアーモンドのタジン
レストランの外観
しばらくして、ハサンが「ランチだ」と言います。
街道沿いにある少し立派な建物に車は停まりました。
車を降り、中に入っていきます。
レストランの主人らしい人が出てきて、ハサンと握手。
そして、ダイニングに案内されました。
レストランの内部
レストランの内部です。
内部は、モロッコ建築のリヤド風。私たち以外誰もいなかったので、少し寒々しい感じでした。
モロッカンサラダとミントティー
席に座ると、さっそく料理が出てきます。
まず出てきたのは、「モロッカンサラダ」
モロッコ料理で必ず出てくるサラダで、粗く切ったトマト、ピーマン、キュウリ、玉ねぎなどの野菜に、クミン風味のドレッシングをかけたもの。
シンプルでさっぱりしていて、日本人の口に合います!
チキンとアーモンドのタジン
そして、モロッコ料理と言えばこれ!
煮込み鍋「タジン」です。
厚い陶器製の皿に具材を入れ、三角の蓋をかぶせて弱火にかけて煮込みます。
具の種類は、鶏肉や羊肉、魚、野菜など様々です。
今回は、チキンとアーモンドのタジンでした!
中には、プラムやピーナッツなども入っていて、上にはクリーム的なものが載っかっています。
このタジン、かなり美味しかったです!
オレンジ
食後は、ミントティーでサッパリ!
デザートにオレンジも食べてビタミン補給!
大満足のランチでしたー。
ところで、このランチ、190DH(1,710円)もしました。
というのも、ハサンと2人分だからです。
もともと、ご馳走しても良いと思っていたのですが、ハサンは普通に注文して食べて、払う段になったらプイッといなくなりました。
レストランからの眺め
さて、時間もありません。
食べ終えると、すぐに出発です!
車に乗り込むと、すぐにハサンはアクセルを踏み、メルズーガのある東へと向かって走り出し始めました。
荒野を抜け、サハラ砂漠へ
何もない荒野の風景
荒野の中にもいくつもの町が
時々、潅木や椰子の木が生えるオアシスがあります。
不毛の大地が延々と続きます。
車は、何もない荒野をスピードを上げて走っていきます。
すれ違う車もほとんどなく、人も動物もまったく見かけません。
風景の変化が乏しいので、景色を見ているうちにだんだん眠くなってきます。
運転するハサンの後ろで、うとうととし続けました。
リッサニの町
ワルザザートから330kmあまり。リッサニの町に到着しました。
ここは、南のサハラ砂漠へと向かう最後のオアシスの町。
結構大きな町で、かつては、アフリカ北部を東西に結ぶ交易路「塩の道」の中継点として栄えたそうです。
町は城壁に囲まれていて、市場なども人で賑わっていましたが、旅行者の多くはここをスルー。
私たちもリッサニには立ち寄らず、そのまま町を抜けてさらに南のメルズーガへと向かいました。
サハラ砂漠が近づいてきました。
リッサニを抜けてしばらく進むと、周りの荒野が次第に砂っぽくなってきます。
岩や潅木も姿を消し、地平線の彼方まで真っ平らな風景が広がるようになります。
もうすでに夕方。
太陽の光が斜めから差し込み、真っ平らな荒野に車の長い影が映り始めます。
砂丘の姿が見えてきます。
さらに走ると、地平線の彼方に砂丘が見えてきました。
砂丘は夕陽を浴びて、オレンジ色に輝いています。
砂丘の姿は次第に広がっていき、砂の山脈のような感じになってきました。
サハラが近づいてきているのです!
夕陽に赤く染まる砂丘
そして、ワルザザートを出発して7時間。
夕方の17:00頃、車はメルズーガの村に到着しました。
車は街道を逸れ、道無き道を少し進んだ後、一軒の大きな建物の前に停まります。
サハラ砂漠へと向かうラクダ
建物の前には、何頭かのラクダがいました。
待ち構えていたラクダ引きにハサンが何事かを言うと、ラクダ引きのお兄さんは、「乗れ」と私に言います。
ゆっくりする間も無く、すぐにラクダの上に跨り、砂漠へと向けて歩き始める私たち。
日が暮れかかっているので、急ぐ必要があるみたいです。
ラクダに乗ってサハラ砂漠へ
ラクダに揺られながら、砂の轍を歩いていきます。
前方には、広大な砂丘の姿が広がっています。
夕陽を浴びて、辺りは一面オレンジ色!
世界最大の砂漠、サハラ。
いよいよです!
旅行時期:2013年12月〜2014年1月
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