「インド」(India:भारत)
4500年を超える歴史を持ち、12億人の人口を抱える大国「インド」。
スパイスを使った『料理』、輪廻や解脱の考えがある『哲学』や『宗教』、周期と即興で作られる『音楽』、歌と踊りがメインの『映画』、サリーやターバンなどの『ファッション』、どれも「インド」的!
独特で多様な世界「インド」の旅をご紹介します。
今回は、グワリオールです!
インドを代表する城郭建築。グワリオールにある「マーン・マンディル」を見にいきました!
デリーから南東へ。
超特急シャタブディー・エクスプレスに乗って3時間半、マディヤ・プラデシュ州北部の町「グワリオール」(Gwalior:ग्वालियर)へと向かいます。
グワリオールは波乱の歴史を持っています。
ラージプート、ローディー朝、ムガル帝国、マラータ王国、大英帝国と入れ替わり立ち代わり、様々な勢力がこの地を支配してきました。
アグラからやってきた列車の右手の車窓からは巨大な丘が見えます。
地上から100mの高さに聳え立った細長いテーブルマウンテン。それが約3キロほども続いています。
その一角に勇壮な城の姿が見えました。
あれが、15世紀に造られた中世の古城「マーン・マンディル」です。
私は列車を降りるとリキシャに乗り、城の麓まで向かいました。
そして、麓に到着しリキシャから飛び降りると、ゆっくりと城への坂道を登り始めました。
城の入り口。子供たちがクリケットをしています。
面白い形をした像が立っていますね。
坂道を登っていきます。はるか向こうに城の頂きが見えます。
坂道の途中に綿菓子屋さんが待ち構えていました。
石畳の坂道を登っていきます。
城の威容が見えてきました。
この城は1486年にこの地域を支配下に置いたラージプート、トマール族のマーン・シングが築きました。
どこまでも続く城壁。城郭は長さ約120mを越えるそうです。
城壁はこんな風になっています。青や黄色のタイルがはめ込まれ、鮮やかです。
タイルには、あひるの絵が描かれていました。
円形の見張り櫓が並ぶ城郭の姿。城らしい城です。
頂きに到着!
マーン・マンディルの姿を丘の上のテラスから望みます。インドらしい城ですね。
城の内部はあまり整備されていませんが、所々に見事な彫刻が施されています。
中庭には沐浴池があり、その前の広場では子供たちがクリケットの試合をしていました。
城の上から見たグワリオールの街並みです。
だだっ広いヒンドゥスタン平原。
この100mの丘だけがポツンとそそり立っている不思議な土地です。
テーブルマウンテンの上にある寺院や遺跡
100mの高さのテーブルマウンテンの上には、マーン・マンディルの他にいくつかの寺院があります。
写真は、8世紀に建てられた「テーリー寺院」。高さは23mです。
これは1093年建造の「サース・バフー寺院」。この内部がすごいんです。
サース・バフー寺院内部。壁全体がびっしりと彫刻で埋め尽くされています。
天井はこんな感じ。見事としか言いようがないですね~。
テーブルマウンテンの壁面にはジャイナ教の石像がたくさん彫られていました。
寺院だけでなく民家もいくつか建っていました。
洗濯物の向こうで子供が微笑んでくれました。
楽しそうな家族。
どこから来たの?と興味深く聞いてきました。
グワリオールは、デリーから約3時間と日帰り可能な町なのですが、アグラやジャイプルに比べると旅行者の知名度は今ひとつのようで、ツーリストはほとんどいませんでした。
でも、インド人の観光客は来てましたよ!
旅行時期:2003年10月