小田急線・相鉄線大和駅から徒歩7分。大和駅南口から伸びる「あすろーど大和」を進み、税務署入り口の交差点を左折した右手に、シンガポール料理のお店『マカンマカン』はあります。
お店のオープンは1994年。何十年も足繁くシンガポールやマレーシアに通って料理を学ばれたという日本人女性の方がオーナーで、現在のメインシェフは、シンガポール出身のシェフ「James Ng」さん。ちなみに、「Makan」は、マレー語で「食べる」を意味する言葉だそう。
『マカンマカン』は、日本でも数少ない「シンガポール、ニョニャ料理」を提供しているお店で、メディアでも度々紹介されている有名店です。
マレー料理と中国料理をミックスさせた多国籍料理「ニョニャ料理」を味わえるお店
『マカンマカン』の外観
中華風の提灯が灯っています。
こちらが、『マカンマカン』の外観です。
中華風の提灯が灯っていて、なかなかいい雰囲気♪
『マカンマカン』店頭の黒板メニュー
店頭のメニュー黒板には、シンガポールの定番料理、「海南鶏飯(チキンライス)」「肉骨茶(バクテー)」「福建麺(ホッケンミー)」「サテー」などが書かれていました。
さて、さっそくお店の中に入っていきましょう〜♪
『マカンマカン』の店内
店内はカフェ風の雰囲気
こちらが、『マカンマカン』の店内です。
クリーム色の壁と深緑のタイルが貼られた内装は、明るく温かみのある雰囲気。
座席は、カウンター席4席、丸テーブルが4つ(16席)の合計20席。
テーブル席の椅子は、ソファー風のゆったりとした椅子で、カフェっぽい風情です。
タイガービールのネオンサインと中国風の扇
ニョニャの絵が描かれた壁掛け
店頭の飾り棚
店内の壁には、マレーシア・シンガポールの「プラナカン(ババ・ニョニャ)」文化の雑貨や装飾品などが飾られていました。
ところで、このお店が提供しているお料理「ニョニャ料理」とは、どんなお料理なのか、ちょこっとご説明します。
ニョニャ料理とは?
「ニョニャ」(ババ・ニョニャ)とは、マレーシアやシンガポールなど、マレー半島において、中国人と他の民族との混血を指す言葉。「ニョニャ」とは女性、「ババ」とは男性を意味し、マレー半島に根付いた中華&マレーの混合文化のことを「ババ・ニョニャ文化」と言います。
なお、「ババ・ニョニャ」と似たような言葉として「プラナカン」があります。「プラナカン」とは、欧米列強による統治下にあった「ヌサンタラ(マレー地域)」に、15世紀後半から数世紀にわたって移住してきた中華系移民の末裔のことを指しているので、ほぼ同じ意味です。
そんなプラナカンの人たちが生み出した「ニョニャ料理」は、由来と同様、マレー料理と中国料理(おもに福建料理)のミックス。さらに、近隣のタイ料理やインド商人が持ち込んだインド料理、植民地の支配者であったポルトガルやオランダなどの食文化も合わさった多国籍料理なのです。
ちなみに、マレーシアやシンガポールには、ニョニャの人たちとは、また違った「中国系」の人たちが存在します。彼らは19世紀にマレー地域にやってきた移民で、彼らの作り出すお料理は、マレー料理の色合いの濃いニョニャのお料理と違って、本場中国に近い料理なのだそう。
さてさて、ニョニャのお話はこれくらいにして、そろそろメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『マカンマカン』のメニュー
『マカンマカン』のメニュー
サラダ、一品料理のメニュー
ご飯、麺、バクテー、デザートメニュー
ランチ、コースメニュー
軽めの一品メニュー
ドリンクメニュー
ドリンクメニュー
こちらが、『マカンマカン』のメニューです。
お料理の品数は、大量ではないけどそこそこの数。シンガポール・マレーシアの定番料理のうち、ニョニャ寄りのお料理がひと通り揃っています。
チリクラブやサテー、ペーパーラップチキンやエビトースト、ナシゴレンやミーゴレン、ホッケンミーなどなど。
色々迷った挙句、注文したお料理はこちら↓
- 牡蠣の春巻き(2本) 520円
- オタオタ 660円
- 肉骨茶(バクテー)S 600円
- ラクサ 1,320円
- 海南鶏飯(チキンライス) 1,320円
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます♪
エビの旨味が濃厚な「ラクサ」と、スパイスと漢方がたっぷり入った「肉骨茶(バクテー)」が絶品!
「タイガービール」660円
まずは、お飲み物から。
シンガポールの定番ビール「タイガービール」です♪
「タイガービール」は、シンガポールで生産されているビールで、シンガポール、マレーシアのみならず、アジア太平洋全域で飲まれている人気ビール。アルコール度数は5%で、爽快な喉ごしを持ちながらも、味がしっかりしていてビールっぽいのが特徴です。
コースターもタイガービールのコースターでした。
もちろん、間違いなく美味しい♪
「シンガポールスリング」825円
もう一品は、「シンガポールスリング」
世界的に有名なシンガポールスリング。ラッフルズホテルで1915年に誕生しました。改良が重ねられ、さっぱりとした甘さ、そして美しいシンガポールの夕陽色となりました。
「シンガポールスリング」は、シンガポールにある5つ星ホテル「ラッフルズ・ホテル」の「ロング・バー」で1915年に作られたジンベースのカクテル。材料はドライジン、チェリーブランデー、レモンジュースなど。
グラスはラッフルズ・ホテルのグラス。プラナカン風の傘の楊枝に刺さったオレンジが飾られています。
さっぱりとした甘さが美味しい★
ビールやシンガポールスリングを飲みながら待っていると、程なくしてお料理が運ばれてきました〜♪
「牡蠣の春巻き」(2本)520円
「牡蠣の春巻き」です。
当店1番人気の一品。ジューシーな牡蠣とひき肉のコンビ。(★2本からご注文できます、1本260円)
この「牡蠣の春巻き」、一番人気だというのも頷けるほど美味しかったです♪
中国風の厚手の皮の中に、ひき肉がぎっしり!そして、牡蠣も入っていて、ひき肉に牡蠣の旨味が沁み込んでいます。
ソースは、黒醤油と酢のミックスか、チリソースでいただくのですが、どちらも美味★
あっという間に食べ終えてしまいました。
「オタオタ」660円
こちらは、「オタオタ」
OTAはマレー語で「脳みそ」。魚のすり身に香辛料やハーブをミックス。バナナの葉に包み焼いたスパイシーな味。シンガポールではおやつに食べたり。香りも楽しんで下さい。
魚の切り身と唐辛子、ニンニク、タマネギ、ターメリック、レモングラス、ココナッツミルクを混ぜたものをバナナの葉で包んで焼いたお料理。ニョニャ料理の代表的なおつまみです。
インドネシアでも食べられ、鯖をはじめとした魚が使われるほか、エビやイカ、魚の頭や鶏などのオタオタもあるそう。包む葉もココナッツの葉が使われることもあり、ローストではなく蒸して作るバージョンもある様子。
この「オタオタ」、ムース状で、口に含むとすぐに溶けていってしまうような柔らかい食感で、お味はとってもスパイシーで魚の旨味もたっぷり!どことなくインドを感じさせるお料理でした♪
お酒のつまみにぴったり!もちろん、とっても美味しい★
「肉骨茶(バクテー)」S:600円
続いて、「肉骨茶(バクテー)」です。
滋養満点。元気の出る漢方スープ。とろとろのスペアリブ入り。
「肉骨茶(バクテー)」とは、骨付き豚肉を八角やシナモン、クローブ、胡椒、ニンニクなどのスパイスや漢方で煮込んだシンガポールやマレーシアの郷土料理のこと。
「肉骨茶」は、福建語のbah-kut-têに由来しており、英国植民地時代に中国から渡ってきた福建人が故郷の料理に倣って作り出したのが発祥と言われています。
マレーシアとシンガポールでは、バクテーの味に違いがあり、マレーシアは醤油スープで八角やクローブ、シナモンなどのスパイスが多用される一方、シンガポールは胡椒スープでニンニクと白胡椒をメインにした爽やかな味付けが多い様子。
『マカンマカン』の「肉骨茶」は、醤油スープで濃い味のマレーシアスタイル。各種スパイスやニンニク、漢方がたくさん入っていて複雑で旨味たっぷりのお味♪スペアリブも本当に柔らかくて美味しい★
体が温まり、元気が出てくるのが実感できる、絶品の「肉骨茶」でした♪
「ラクサ」1,320円
お次は、メイン。「ラクサ」です♪
代表的なニョニャ料理。ココナツミルクをベースとした甘さと辛さを兼ね備えたスープヌードル。油揚げが入っているのもポイントです。
「ラクサ」(Laksa)は、シンガポール、マレーシア、インドネシアで食べられている国民的麺料理。
ココナッツミルクをベースに、唐辛子やシナモン、八角、コショウ、ターメリック、ニンニク、レモングラス、ガランガル、ライム、紫玉ねぎなどのスパイスやハーブを加えた麺で、味はクリーミーでスパイシー!
ニョニャ料理を起源としていて、出汁は魚やエビなどの海鮮から取られ、豚肉が使われておらず、ムスリムでも安心して食べられる料理のため、ムスリムの多いマレーシア全土で食べられるようになりました。麺は地域によって違いがありますが、米粉を使った押し出し麺がメジャーです。
『マカンマカン』の「ラクサ」、まさに絶品でした★
ココナッツミルクベースのスープは、エビの旨味が本当に濃厚!甘味と辛味、酸味、旨味。複雑なお味がバランスよく噛み合っていて、これまでいただいた「ラクサ」の中でも特に美味しいと思えるラクサでした。
具材も、エビ、もやし、卵、油揚げ、さつま揚げ的なものなど、色々あって具沢山!
美味すぎるスープ、飲み干してしまいました♪
「海南鶏飯(チキンライス)」1,320円
ラストの一品は、「海南鶏飯(チキンライス)」
これを食べずしてシンガポールは語れません!。
シンガポールの代表的料理。ゆで鶏、鶏スープで炊いたご飯、チキンスープ。付け合わせにもこだわりました。3色ソース(黒醤油、特製生姜ソース、特製チリソース)を全てかけるのがおススメです。
「海南鶏飯」は、茹でた鶏と、その茹で汁で調理した米飯を共に皿へ盛り付けたお料理で、中国の海南省・広東省・香港、マレーシア、シンガポール、タイなどで広く食べられているお料理です。タイでは「カオマンガイ」と呼ばれます。
3色ソース(黒醤油・特製生姜ソース・特製チリソース)付き
この「海南鶏飯」、鶏肉を茹でて取ったスープで炊いたご飯が特徴。香りがよく、鶏肉の味がご飯に沁み込んでいて本当に美味しい♪
そして、3色ソース(黒醤油・特製生姜ソース・特製チリソース)がまた美味★
柔らかく茹で上がった鶏肉と、味の沁みたご飯に3種のソースを付けていただくと、たまらない美味しさ!ソースは三者三様で、いずれも美味でした♪
「マンゴープリン with 龍眼(ロンガン)」550円
食後のデザートは、「マンゴープリン with 龍眼(ロンガン)」をいただきました!
柔らかくて濃厚だけど、意外とさっぱりとしたマンゴープリンと、ライチのような爽やかなお味の龍眼。お料理の後のお口直しとしてぴったり♪
「凍頂烏龍茶」660円
マンゴープリンと一緒にいただいたのが「凍頂烏龍茶」
シンガポールで人気だという、スニッカーズみたいなチョコも付けてくれました♪
さっぱりとしたお味。デザートのお供として、食後の締めとして、ベストチョイス★
『マカンマカン』
神奈川県大和にあるシンガポール料理・ニョニャ料理のお店『マカンマカン』
シンガポール出身のシェフが作るお料理は、どのお料理も本当に美味しい♪
特に、エビの旨味が濃厚な「ラクサ」と、スパイスと漢方がたっぷり入った「肉骨茶(バクテー)」は、絶品でした★
全国のシンガポール料理店の中でも一二を争う名店だと思います★
◉『マカンマカン』の地図・アクセス
- 住所:神奈川県大和市中央1-6-19
- アクセス:小田急線・相鉄線大和駅から徒歩7分
- 営業時間:11:00~14:00 17:00~22:00
- 定休日:月曜・火曜
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