JR東海道線湯河原駅より徒歩8分。湯河原町役場の目の前の通り沿いに、ペルー料理のお店『荒井商店』はあります。
お店は以前は東京の新橋にありましたが、2023年9月に、ここ神奈川県の湯河原に移転オープンしました。
新橋の店舗には一度訪問したことがあるのですが(↓記事)、移転後は初の訪問です。
新橋から湯河原に移転オープンしたペルー料理店『荒井商店』
『荒井商店』の外観
こちらが、湯河原に移転した『荒井商店』の外観です。
ペルーの旧市街に建っていそうな、スペイン風のカラフルな色合いの建物。
新橋の時よりもペルー料理店っぽい風情になっています。
和風の木の看板が掲げられていた新橋の店舗よりもペルー料理店っぽい風情になっていました。
セビーチェ、カウサレジェーナ、アンティクーチョ、エスカベーチェ、ロモサルタード
入り口の扉
南米ペルー料理レストラン『荒井商店』
入り口の扉を開け、さっそく店内へと入っていきます。
『荒井商店』の店内
こちらが『荒井商店』の店内です。
新橋のお店と同じような、クリーム色と木の茶色を基調とした明るく温かみのある内装。座席はテーブル席のみで18席です。
今回は、完全予約制のディナータイムでの訪問。18時のオープン時間に訪問しましたが、既に店内には、3組ほどのお客さんがいました。
スタッフは店主ご夫妻とアルバイトらしき方の3名体制。18時一斉スタートのせいか、かなり忙しそうな感じ。
店内の壁や棚に並ぶペルーのもの数々
クリスタルやクスケーニャなどのペルーのビール、インカコーラ
インカの塩、アヒアマリージョ、ブラックオリーブ
店内の壁や棚には、ペルーの布や雑貨、写真などが所々に飾られており、カウンターには新橋の時と同じように、POP付きのビールやお酒の瓶がズラリと並べられています。
インカの塩やアヒアマリージョなどの調味料もPOP付きで並び、販売されていました。
さて、『荒井商店』のお料理ですが、ディナータイムは完全予約制でコースでの提供。
予約時に希望の予算、食べたい料理、苦手な食材などを伝えると、それを基に、荒井シェフがお客それぞれに応じたオーダーメイドで料理を作るといったスタイルです。
今回は、電話予約時におすすめされた5,000円のコースを選択。前回もそうでしたが、食べたい料理として「セビーチェ」を要望しました。
座席に座り、お飲み物をメニューから選んで注文し、お料理が運ばれてくるのを待ちます。どんなお料理が出てくるのか、ワクワク感が止まりません!
オーダーメイドのコース料理。「セビーチェ」「パパ・アラワンカイナ」「ロモ・サルタード」に舌鼓♪
おつまみの「カンチータ」
まずは、おつまみの「カンチータ」が運ばれてきました。
ペルー産の「チュルピ」という品種のとうもろこしを使ったペルー料理のおつまみの定番です。
カリカリとした食感とほど良い塩気が美味しい♪
「ピスコサワー」
お飲み物は「ピスコサワー」をチョイス。
ペルーと言ったら、これは外せません!
「ピスコ」はペルー原産の白ぶどう果汁を原料とした蒸留酒。そのピスコにレモン、ガムシロップ、卵白を加えてシェイクし、泡立った上にシナモンを振りかけて作るカクテルが「ピスコサワー」です。
『荒井商店』のピスコサワーは、太いグラスで量が多く、泡もたっぷりなのが嬉しい♪
柑橘系の爽やかさとまろやかな卵白の泡の風味、シナモンのアクセント。アルコール度数は高いものの、甘さ控えめで飲みやすく、お味も量も満足感高い「ピスコサワー」でした。
ピスコサワーをちびちび飲んでいると、ほどなくして最初のお料理が運ばれてきました。
「セビーチェ」
ペルーの国民食とも言われる魚介のマリネ、「セビーチェ」です。
1,2センチ角くらいに切った生の白身魚に玉ねぎやトマトを加え、レモンを絞り、コリアンダーやオレガノなどの香草を加え、付け合せにトウモロコシやサツマイモなどを添えて作られるのが「セビーチェ」。
本日のお魚は、相模湾で獲れた鯛。レモンではなく湯河原で採れたカボスを使っているとのこと。
この「セビーチェ」が絶品!
脂の乗った鯛の白身はほど良く柔らかな食感。噛み締めるとカボスのキリッとした酸味が口の中に広がって、えもいわれぬ美味しさ♪
シャキシャキした玉ねぎやほっくりしたさつま芋、茹でとうもろこし「チョクロ」のソフトな食感も楽しい。
魚介やタマネギをマリネした際に出る出汁汁「レチェ・デ・ディーグレ」も残らず啜り尽くしました!
「パパ・アラワンカイナ」
続いて、「パパ・アラワンカイナ」
「パパ・アラワンカイナ」は、茹でたジャガイモにチーズと黄唐辛子(アヒ・アマリージョ)、ミルクを混ぜて作ったソースをかけたお料理で、こちらもペルーの定番料理のひとつ。黄色の色合いがインパクトあります!
本日の「パパ・アラワンカイナ」は、甘味の強いジャガイモ「キタカムイ」を使用。ソースはクリームチーズ入りで、カットされたゆで卵とペルーのブラックオリーブが載せられています。
この「パパ・アラワンカイナ」も、ほんと美味しい!
クリームチーズ入りのソースは、滑らかな食感とマイルドな風味。アヒ・アマリージョの適度な辛さが効いていて、甘味のあるジャガイモとのマッチングが最高です。
茹で卵も、オリーブも、すべての素材が美味しく、食べ終わるのが惜しくなってしまうほど。
「赤ワイン」
ピスコサワーが無くなったので、ドリンクを追加注文。
「赤ワイン」を選びました。
銘柄の名前などは聞きそびれてしまいましたが、口当たり良く、グラデーションを感じさせられる風味の美味なワイン。
ワインを口に含みつつ、待っていると、メインの料理が運ばれてきました。
「ロモ・サルタード」
「ロモ・サルタード」です。
「ロモ・サルタード」は、牛ヒレ肉を玉ねぎ、トマト、ポテトと炒め、醤油ベースの味付けをしたペルーを代表する料理のひとつ。19世紀中頃にペルーに移民してきた中国人(広東人)の食文化の影響を受けた「チファ料理」(ペルー料理と中華料理が融合した料理)のひとつです。
『荒井商店』の「ロモ・サルタード」は、赤城産の牛肉を使用。醤油はペルーの醤油「KIKKO」を使っているのだそう。
この「ロモ・サルタード」が、これまた筆舌に尽くし難いほどの美味しさ♪
ほど良い柔らかさの赤城産牛肉は、ちょうどいい大きさにカットされていて、お肉にKIKKO醤油がいい具合に沁み込んでいます。
シャキッとした玉ねぎの食感と、トマトの酸味がジューシーなお肉とベストマッチ! ご飯と一緒に食べると最高。赤ワインとの相性も抜群です♪
こちらが、ペルーの醤油(KIKKO)
玉ねぎと黄色唐辛子のソース
「ロモ・サルタード」は、そのまま食べても絶品ですが、玉ねぎと黄色唐辛子(アヒ・アマリージョ)を使ったソースを付けていただくのも美味。
上品なピリ辛さによる味変。そのままも良いですが、これを付けて食べるのも捨てがたい。
「ピカロネス」
デザートは「ピカロネス」
ペルー原産のオレンジのサツマイモ「カモテ」やかぼちゃの一種である「サパージョ」を生地に練り込んだドーナツ型のお菓子です。
ソフトな食感で甘さ控えめの「ピカロネス」に、バニラアイスやカラメルソース?の甘さが好相性。
「コーヒー」
デザートと一緒にいただいたお飲み物は「コーヒー」
ペルー現地にコーヒー農園を作った日本人がいて、そこで作られたコーヒーであるとのこと。
酸味控えめで、マイルドなほど良い甘さのあるコーヒー。後味も良いです。
このコーヒーも美味しかったです♪
『荒井商店』
新橋から湯河原に移転オープンした『荒井商店』
ミシュラン・ビブグルマンにも掲載されたことがあるペルー料理店です。
ディナーのオーダーメイドのコースで提供されたお料理は、セビチェもパパ・アラワンカイナもロモ・サルタードも、食べ終わるのが惜しくなってしまうほどの美味しさ!
絶妙な味付けとトータルのバランスとボリューム。
これまで、都内・近県のペルー料理店を何軒も訪問しましたが、個人的に間違いなくベストです★
◉『荒井商店』の地図・アクセス
- 住所:神奈川県足柄下郡湯河原町城堀18-2
- アクセス:JR東海道線湯河原駅より徒歩8分
- 営業時間:12:00〜15:00 18:00〜22:00
- 定休日:火・水
- お店のHP:https://araishouten.wixsite.com/peru
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