中国西南部にある雲南省。
ベトナム、ラオス、ミャンマーと国境を接するこの地域は、緑いっぱいの豊かな土地。
雲南省には多くの少数民族が暮らしていて、雲南省だけにしかいない少数民族は15もあるそうです。
雲南省の「麗江」「大理」「元陽」の町と少数民族をご紹介します。
今回は、「元陽」です!
哈尼(ハニ)族の里「元陽」は、一面に広がる棚田の風景が有名
朝10時、雲南省の省都「昆明」のバスターミナルを元陽行きのオンボロバスが出発しました。
車内には、田舎へと里帰りする男たちがたくさん乗っています。
バスは一路南へ。高速道路を抜け、工事中の悪路を走り、そのうち山道を登り始めました。
つづら折をぐねぐねと進んでいくと、山肌がキラキラと輝いているのが見えてきます。
幾重にも連なる細長い水の帯。棚田です。
田植え直前のこの時期、山じゅうの棚田には水が張られていました。
しばらくすると陽が西の山の向こうに沈み始めました。
斜めから差し込んでくる西陽が目に眩しい!
深い谷に棚田が幾重にも連なっています。水が張られた棚田は、鮮やかな西日の橙を強烈に照り返しており、山と谷全体が鏡のようにキラキラと輝いていました。
夜8時、バスは「元陽」に到着しました。
昆明を出発してから10時間。外は既に真っ暗です。
暗い夜道を歩きながら宿を探したものの、手頃な宿を見つけることができず、結局、中心広場に面した町一番のホテル、「元陽雲政府招待所」に宿泊することに決めました。
しかしながら、値段を聞いたら、トイレ、シャワー共同のシングルルームが一晩30元(450円)。町一番のホテルとは言うものの、かなりの安さでした。
元陽の町と人々の様子
「元陽」(Yuan Yan)は、雲南省紅河ハニ族、イ族自治州元陽県の中にある町です。
海抜は1,400~2,000mほど、人口は約35万人で、ハニ族やイ族、ミャオ族やタイ族などが住んでいます。
元陽は、棚田で有名なところで、県内には約12万haの棚田があるそうです。多いところでは5,000段を越える棚田もあるのだとか。
ハニ族の女性たちがトラックの荷台に満載されています。みんなで街に行くのです。
元陽の町は山の上にあり、外国人もあまり来ないため、落ち着いた雰囲気。客引きとか物売りとか、観光客相手の商売人の姿もあまり見かけませんでした(2003年当時)。
朝、路上で豚が売り買いされていました。
買い手が決まると、売り手は豚の足をつかんで持ち上げます。
すると、ブタは甲高い叫び声をあげますが、売り手の男性が強引に買い手の籠にブタをねじ込みます。
こうしてブタは、午後の食卓に並ぶこととなるのです。
籠を背負ったやんちゃそうな少年です。
アンバランスなほど大きな籠が可愛らしいです。
町のメインストリートにあった、路上のポスター屋さん。
中国の女優や俳優に混じって、毛沢東のポスターもあります。
お姉さんが焼いているのは、ジャガイモと豆腐。これに一味唐辛子と塩を付けて食べます。これがなかなか美味!
お姉さんのじゃがいも屋台、大繁盛です!
みんなが食べているあの米麺のうどんもなかなかいけます。
他にも町のメインストリートには、肉まんのお店や定食屋さんもあって、食べるのには困りませんでした。
さて、朝ごはんも食べたし、一面に広がる元陽の棚田を見に出掛けましょうか〜♪
旅行時期:2003年1月
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