ジョージア(グルジア)の首都「トビリシ」(Tbilisi:თბილისი)
ジョージア東部に位置する人口140万人の都会です。
街は「ムトゥクヴァリ川(クラ川)」(Mtkwari:Kura)に沿って北西から南東に広がっていて、三方を山や小高い丘に囲まれています。
「トビリシ」の名称の由来は、「あたたかい」を意味するトビリに由来し、温泉と関係あるとされています。
そうです。この街には温泉があるのです♪
古い建物が残るアブラヴァリ界隈を歩いてメトロの駅へ
宿泊した宿のある「アブラヴァリ」(Avlabari)界隈は、トビリシの街の中でも歴史の古いエリア。
トルコやアラブ風の木製の出窓が付いた建物がたくさんあってエキゾチックな感じ。
現在の旧市街は19世紀に造られた建物がメインのようですが、トビリシの町自体の歴史は4世紀にまで遡るそうです。
アブラヴァリの古い街並みを眺めながらメトロの駅へと向かいます。
ホテルから5分ほど歩くと、巨大なアパートが見えてきます。
このアパートの前に、メトロの「アブラヴァリ駅」の入り口があります。
アパートの壁には、リアルなカメレオンと電気的な記号をモチーフにしたアートが描かれていました。
トビリシの街中には、こういった壁画や彫像など、いろんなところにアート作品があります。
アパートの前はバスやマルシェルートカ(乗合タクシー)の乗り場がある広場になっています。
メトロの入り口は植物を大胆に使ったデザイン。
後ろの巨大アパートも含め、モダンなのか時代遅れなのかよくわからない、旧ソビエト時代風のデザインです。
それにしても、このアパート、この界隈では一番高い建物で、トビリシ旧市街のどこからでも見ることができるほど目立つランドマークとなっています。
背の低い建物が並ぶ旧市街に、いきなりこのアパートがドカッと建っているので、ちょっと異様な感じです。
ソビエト時代に造られたトビリシのメトロに乗る
メトロのアブラヴァリ駅の構内に入ります。
構内はかなり広いですが、無機的でガラーンとした感じ。
中にはチケット売り場と、なぜか、イコンや十字架などを販売するキリスト教グッズのお店と、化粧品屋さんがありました。
メトロのチケット売り場です。
チケットはICカード方式。1枚2ラリ(Gel)のデポジットが必要で、初回乗車時の料金は50テトリ(1ラリ=100テトリ)。合計2.5ラリのお支払いです。
トビリシのメトロの地図です。
トビリシのメトロの開業は1966年、旧ソビエト連邦で4番目の地下鉄として開業しました。
2014年現在、路線は2路線あって、総延長は26.4km、22の駅があります。
メトロの自動改札です。
さて、改札を通ってメトロのホームへと向かいましょうか〜。
長〜い、トビリシメトロのエスカレーター
見てください、この長〜いエスカレーター!
地底の底まで吸い込まれていきそうな、どこまでも続くエスカレーターです。
しかも、スピードがとっても速い。
乗る時に注意して乗らないと転んでしまいそうなほどの速さ。年配の方や妊婦の方などは大変そうです。
トビリシのメトロは、他の旧ソビエトの地下鉄と同様、地下100m以上のとても深いところを走っています。
きっと、戦時中の核シェルターを想定して造られたものなのでしょう。
ホームに辿り着くまで2分くらいかかりました。
アブラヴァリ駅のホームです。
アーチの天井に間接照明、壁には壁画が描かれています。
駅によってはシャンデリアも吊り下げられているなど、トビリシメトロのホームは結構豪華!
旧ソビエトの地下鉄って感じがします。
ホームにいた女の子たち。
仲良し四人組でルスタヴェリまでお買い物でしょうか。
にこやかに写真を撮らせてくれました★
しばらくすると、メトロがやって来ました。
車両は旧ソビエト製。飾り気のないデザインの車両です。
メトロに乗車します。
列車は6時から24時まで運行していて、ラッシュ時は2.5分間隔、夜間は12分間隔でやってくるとのこと。
車内の様子は日本の地下鉄とあまり変わりありません。
つり革ではなく金属製のバーで、車内広告が少ないことが違うところでしょうか。
2駅、ほんの5分ほどで、目的地のルスタヴェリ駅に到着しました!
ルスタヴェリ駅は、トビリシいちの繁華街「ルスタヴェリ大通り」の起点ともなる駅。
大勢の乗客が降ります。
アブラヴァリ駅と同じように長〜いエスカレーターを上っていって、地上に出ます。
地上に出ると、賑やかな界隈が広がっていました。
「ルスタヴェリ広場」(バラ革命広場)です。「ルスタヴェリ」とは、12〜13世紀のジョージアの詩人「ショタ・ルスタヴェリ」(Shota Rustaveli:შოთა რუსთაველი)のこと。
「バラ革命」とは、2003年11月に起こった無血革命のことです。
「ルスタヴェリ広場」には、露天で商品を並べる土産物屋や雑貨屋がたくさん!
広場の一角にはマクドナルドもありました。
広場には若者の姿が結構多かったです。
「ルスタヴェリ広場」から南東にある「自由広場」へ向かって1.5kmほど続く通りが「ルスタヴェリ大通り」。
通りには、18〜19世紀の歴史的建造物が並んでいます。
華やかな「ルスタヴェリ大通り」をそぞろ歩き
大通り沿いには土産物市場がありました。
路上にたくさんの土産物が売られています。
グルジア土産の定番、ヤギの角のワイングラス「カンツィ(kantsi)」やグルジア戦士の剣のイミテーション、フェルト製の小物やカバン、靴下。イコン、路上アーティストが描いた絵など、いろいろ。
この土産物市場は結構おすすめ!
街中の土産物屋よりも2〜3割くらい安いんです。
値引き交渉をすると、さらに負けてくれることも!
お土産を物色した後、ルスタヴェリ大通りを自由広場に向かって歩き始めます。
通り沿いに並ぶのは欧米ブランドのお店が中心。オシャレな通りです★
大通りは、三車線の車道を中心に、両脇には並木が植えられた幅の広い歩道があります。
歩道にはベンチやオープンテラスのカフェなどもあって、まるでパリのシャンゼリゼのような雰囲気。
大通りにはストリートミュージシャンもたくさんいます!
歌っている彼、なかなかいい歌声してますね♪
夕暮れのトビリシの風景によく合っています。
通りを歩いていると、日本料理のお店を発見!
「京都(Kyoto)」というお店です。
ちょっと怪しげな着物姿の人形がランチメニューを持って「いらっしゃいませ」しています(汗)
ランチが20Gel(1,000円)なので、お値段は結構高め。
店内を覗くと、ちょっと高級そうな雰囲気だったので中に入るのはためらわれました?
大通りにはいろんな露店があります。
ポップコーンの屋台やら、風船売りやら、キリスト教グッズを売る露店やら。
夕暮れの大通りを歩き、ライトアップされた自由広場へ
ルスタヴェリ大通りには、首都トビリシを代表するような建物が並んでいます。
上の写真は国会議事堂。正面には噴水があり、人々がのんびりと夕涼みをしていました。
他にも、国立美術館やオペラハウスなど、立派な建物がいくつか。
そんな建物群を眺めながら歩いていると、いつしか辺りは夕暮れの様相を帯びてきました。
ルスタヴェリ大通りの夕暮れ。
歩道に並ぶ街灯に灯りが灯され、辺りをオレンジ色に照らし出し始めます。
国会議事堂や国立美術館などの歴史的な建物は間接照明によって美しくライトアップされます。
雰囲気満点!
夜のルスタヴェリ大通り、魅力的です★
歩いていると、向こうからサックスとアコーディオンの音色が聴こえてきました♪
老夫婦のストリートミュージシャンです!
哀愁を帯びた旋律が夜のトビリシの街に溶け込んでいます。
ルスタヴェリ駅から1.5kmほど歩くと、ダヴィズプレヴィスモエダニ駅(自由広場駅)が見えてきます。
駅は帰宅途中の人たちや、これからお買い物や食事に行く人たちで賑わっていました。
ここから程なく歩くと、トビリシの街の中心のひとつ「自由広場」があります。
「自由広場」(Freedom Square:თავისუფლებისმოედანი)です。
中心に立つのは「聖ジョージの像」、後ろに見えるのはトビリシの市庁舎です。
この「自由広場」は、ソビエト崩壊後に起こった軍事クーデターや2003年11月の「バラ革命」の舞台ともなった場所です。
広場は19世紀初頭に造られ、ソビエト時代は「レーニン広場」と呼ばれ、現在の「聖ジョージ像」ではなく、レーニン像が置かれていたのだとのこと。
ライトアップされた夜の「自由広場」
ロマンチックな風情満点です!
美しい広場の風景を眺めつつ、次は旧市街へと続く通り「コテ・アブハズィ通り」(Kote Abkhazi kucha)へと向かいます。
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