京成高砂駅南口から徒歩5分。飲食店が疎らに並ぶ住宅街の中に、ネパール料理のお店『プルナディープ』は、あります。
2020年にオープンしたこのお店。ネパール料理店でありながら、なぜか本格的なパキスタン料理のメニューも提供しているというレアなお店。
パキスタン料理だけでなく、ダルバートなどのネパール料理もガチ度が高いということで、かねてからSNSなどで話題になっているお店です。
ネパール料理店なのに、本格的なパキスタン料理も提供しているレアなお店
『プルナディープ』の外観
こちらが、『プルナディープ』の外観です。
パッと見、よくある「インド・ネパール料理店」風の外観なので、事前情報がなければ入ろうと思わなかったと思います。
さっそく、扉を開けて店内へと入ります。
『プルナディープ』の店内
こちらが、『プルナディープ』の店内です。
シンプルで小ぢんまりとした店内。座席はテーブル席のみで、合計30席くらいでしょうか。
訪問した時間は遅めのランチタイム。お客さんの姿はありませんでした。
テーブルに置かれたゴーヤ
スタッフは、接客してくれた店主さんと、厨房で働いていたシェフの2名体制。話によると、スタッフはもう1名いて、店主さん含め3人とも調理ができるのだとか。
店主さんは、ネパール西部の出身の方で、以前はパキスタン料理の名店「ナワブ」で調理をしていた経歴があるのだそう。
店主さんによると、自分はネパールのブラーミンであり、ネパール料理でもネワールやタカリなどの料理は作らず、自分が自信を持って作れるブラーミンの料理とパキスタンの料理を提供しているとのこと。
お客さんは、日本人が9割で、たまに、近辺に住んでいるパキスタン人やバングラデシュ人のお客さんが来るのだとか。
イスラム教徒である彼らのためにも、料理に使うお肉は全てハラル仕様とのこと。
さて、席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『プルナディープ』のメニュー
ランチネパールターリーメニュー
テーブル上のスペシャルメニュー
テーブル上のスペシャルメニュー
こちらが、テーブル上に置かれた『プルナディープ』のメニューです。
お店の看板メニューである「ネパールターリー」(ダルバート)は、野菜・チキン・マトンの3種類。
スペシャルメニューには、ヤギ肉カレーの「カシ・コ・マス(KHASI KO MASU)」や、発酵乾燥青菜グンドゥルックのスープカレー「グンドゥルック・コ・ジョル(GUNDRUK JHOL)」などのカレーや、ネパールの居酒屋メニューである、スクティやサデコ、チョイラ、モモなどがあります。
パキスタン料理と思われるのは、「マトンビリヤニ」や「マトンサーグ」などでしょうか。
インネパのナン&カレーセットメニュー
チョコレートチーズナン
インネパ系のナン&カレーのセットメニューもありました。
こちらは、スタンダードなメニュー構成。カレーの種類も豊富です。
チョコレートチーズナンという変わり種もあります。
ホワイトボードのスペシャルメニュー
こちらもスペシャルメニュー
そして、こちらが、お店の壁に掲げられた、噂のホワイトボードメニュー。
パキスタン料理店は、通常メニューとは別にホワイトボードのメニューを出しているお店が多く、普段は食べられないレアな料理が記載されることもしばしばなので、注目したいところ。
この日のホワイトボードメニューは、テーブル上のスペシャルメニューと似たような内容で、レアな料理は無さそうな感じ。パキスタン料理らしきものは「KARELA GOSHT(ゴーヤ)」と「BEGAN GOSHT(ナス)」でしょうか。
ネパール料理とパキスタン料理、どちらにするか迷うところですが、今回は初めてということもあり、ネパールのダルバートを頼むことに。
それでもって、選んだのは、スペシャルメニューにあった「スペシャルターリー」(1,700円)
店主さんによると、「スペシャルターリー」は、通常メニューの「ネパールターリー」(ダルバート)に、「ミックスブタン」(マトンの内蔵のミックス)のカレーを追加したスペシャルなターリであるとのこと。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
ネパールのお味を満喫することができる美味なダルバート
セットのサラダ
まずは、セットのサラダが到着。
インド料理屋定番のオレンジ色の謎ドレッシングが掛かっています。
サラダをポリポリ食べていると、ほどなくしてメインのお料理が運ばれてきました♪
「スペシャルターリー」(1,700円)
「スペシャルターリー」です。
真鍮製のプレートの上に載っているのは、左上から時計回りに、ダル、マトンカレー、ミックスブタンのカレー、アチャール、ほうれん草、ライス。小皿にはチャトニー。
3種のカレーもライスも結構なボリュームです。
さっそく、いただきましょう〜♪
マトンカレー、ミックスブタン
ダル、マトンカレー
バスマティライス、サグ、アチャール
『プルナディープ』の「スペシャルターリー」ですが、めちゃくちゃ美味しかったです♪
どろりとした「ダル」は豆の旨味とジンブーの風味が効いたネパールらしい優しいお味。ドライタイプの「ミックスブタン」は、歯応えのあるホルモンから独特の味と食感のレバーまで色々入ったワイルドな一品で食べ応えあり。臭みは少し強め。
「マトンカレー」は、深みのある濃厚なグレイビーのお味が抜群の美味しさ♪ 骨付きマトンも程よい硬さで臭みも控えめ。「サグ」や「アチャール」も、思い描いていたようなネパールらしいお味。
ネパールの味を満喫できる「スペシャルターリー」
濃厚な「マトンカレー」やワイルドな「ミックスブタン」と、優しいお味の「ダル」やシンプルな味付けの「サグ」や「アチャール」。バスマティライスに掛けて、ピリッとしたチャトニも混ぜて、トータルでバランスが取れていて美味しい★
大満足の「ダルバート」でした♪
「チャイ」
食後は、セットの「チャイ」
スパイシーなお料理の後の甘いチャイが、お口と五臓六腑に沁み渡ります。
京成高砂にあるネパール料理のお店『プルナディープ』
ネパール料理店でありながら、パキスタン料理も食べられる人気のお店です。
今回いただいたのは、ネパールの「ダルバート」でしたが、優しいお味のダルも、濃厚でパンチのあるマトンのカレーも、サグやアチャールなどの副菜も、プレートトータルで美味♪
ネパールのお味を満喫することができました★
次回訪問した時は、ホワイトボードに記載されたパキスタン料理をいただいてみたいです。
マトンのスネ肉がゴロっと入った「ダンポホ(DAM PUKHT)」が絶品!
ホワイトボード
しばらくしてから、『プルナディープ』に再訪しました。
SNSにお店の投稿が流れてきて、スペシャルメニューとして「ダンポホ(DAM PUKHT)」があると知ったからです。
電話予約してお取り置きしてもらい訪問。
ホワイトボードには書かれていませんでしたが、店員さんに予約名を伝えると、すぐに承知して準備してくれました。
ちなみに、「ダンポホ(DAM PUKHT)」とは、パキスタン北西部ペシャワールに住むパシュトゥーン人のお料理で、「マトン・ローシュ(MUTTON ROSH)」(マトン汁の意味)とも呼ばれます。
作り方は、底が厚い丸い鍋にマトンのすね肉やジャガイモ、青唐辛子、にんにくなどの食材を入れて密閉し、弱火でじっくりと煮込んで作られるのだそうで、この調理法自体の名前も「ダンポホ(DAM PUKHT)」と言うのだそう。
「KODO KO ROTI」をチョイス
席に座ってホワイトボードを眺めていると、店員さんに「ナンとライス、どっちにする?」と聞かれました。
ロティがあれば食べたいなと思っていたので、ダメ元でロティはあるかと聞いてみたところ、「コドコロティならある。プラス300円になるが、それでもいいか?」との回答。
「コドコロティ」は何かを聞いてみると、米粉を使ったロティであるとのことで、使う粉を見せてくれました。
どんな味なのかは不明ですが、「コドコロティ」にしてみることに。
セットのサラダ
すぐにセットのサラダが到着。
謎ドレッシングの掛かったサラダをポリポリ食べつつ、「ダンポホ(DAM PUKHT)」が到着するのを待ちます。
セットの「ラッシー」
飲み物は「ラッシー」をチョイス。
薄いラッシーをちびちび吸いながら待っていると、しばらくしてお料理が運ばれてきました。
「ダンポホ(DAM PUKHT)」
こちらが、「ダンポホ(DAM PUKHT)」です。
器の中に骨付きのマトンすね肉がドカッと! 小ぶりのジャガイモとニンニクがあり、生姜はスライスしたものが数枚。カットレモンが添えられ、パクチーがトッピングされています。
同じ「ダンポホ(DAM PUKHT)」でも、以前食べた『ジャパン ハラール マート』の「ダンポホ」とは結構違っています。スープの量が結構多めです。
見るからに美味しそうです。さっそく、いただきましょう〜!
スパイシーで濃いめのスープがめちゃくちゃ旨い!
まずは、スープをひと口。
このスープ、めちゃくちゃ美味しい!
スープは濃いめの味付けながら、意外とさっぱり感あり。スパイスが結構効いていて、クローブのホールやカットされた青唐辛子がスープの中に入っていました。
ニンニクや生姜は適度な塩梅。パクチーの香りや搾り掛けたレモンの酸味がアクセントを効かせています。
骨付きマトン肉は、仄かなマトン臭とあっさりした味が濃い口のスープと好相性。肉は少し硬めで、骨から齧りとるのに結構難儀しました。
兎にも角にもスープが最高に美味です♪
「コドコロティ(KODO KO ROTI)」
こちらは、ダンポホと一緒にいただいた「コドコロティ(KODO KO ROTI)」
店員さんはお米を使っていると言っていましたが、見た目が黒っぽいのを見てわかるように、ラギ粉が使われている様子。
後で調べてみたところ、ネパールでよく食べられているラギ粉を使ったロティだそう。
もっちりとした食感と、ほんのりビターなラギ粉の素朴な風味。美味しいけど、ダンポホには、スタンダードなロティやライスの方が合うかも。
「ダンポホ(DAM PUKHT)」と「コドコロティ(KODO KO ROTI)」
『プルナディープ』の「ダンポホ(DAM PUKHT)」、濃いめでスパイシーなスープは、いくらでも飲めそうなほど美味しい♪
マトン肉自体は『ジャパン ハラール マート』のダンポホの方が美味しかったですが、スープはこちらの方が好み。
『プルナディープ』では、半年に1回ほどしか、ダンポホの提供はないみたいですが、また食べに来たいです。
◉『プルナディープ』の地図・アクセス
- 住所:東京都葛飾区高砂3-17-1
- アクセス:京成本線京成高砂駅南口から徒歩5分
- 営業時間:11:00~15:00 17:00~22:30
- 定休日:月曜日
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