JR山手線・京浜東北線鶯谷駅南口から徒歩2分。JRの線路を渡り、階段を降りたすぐ左手のビルの2階に、ミャンマー南西部にあるラカイン州の料理を提供するお店『シーガーデン(SEA GARDEN)』は、あります。
お店のオープンは2022年。オープン当初は『令和酒場』という店名で、お寿司や天ぷら、焼き鳥などを提供する本格的な和食プラス、ミャンマー・ラカイン料理というスタイルでしたが、2023年に現在の店名に変更。お料理もラカイン料理一本に絞った様子。
「ラカイン料理」は、ミャンマーの中でも、海鮮をメインにし、激辛で油の使用が控えめだというお料理です★
引っ切り無しにミャンマー女子たちが来店する「ラカイン料理」の人気店
お店は、JR陸橋すぐ脇のこの黄色のビルの2階
『シーガーデン(SEA GARDEN)』の入り口
こちらが、『シーガーデン(SEA GARDEN)』の入り口。
JRの陸橋を渡って、階段を降りたすぐ左手にあります。
アジアンダイニング『SEA GARDEN』
知らない人は、ここがミャンマー・ラカイン料理のお店とはわかりません。
扉のところにミャンマーの文字が書かれていますが、日本語ではミャンマー料理とも、ラカイン料理とも書かれていないので、知らない人にとっては謎なお店だと思われます。
入り口の扉を開けると、来店を知らせる音楽が鳴るのでちょっとびっくり!
すぐに2階へと向かう階段があるので、登っていきます。
『シーガーデン(SEA GARDEN)』の店内
こちらが、『シーガーデン(SEA GARDEN)』の店内です。
写真は2階で、2階には厨房とカウンター席(4席)、テーブル席(8席)があります。3階にも座席がある様子で、お店の方が何度もお料理を運んでいっていました。
お店へは遅めのディナータイムにネットで事前予約して訪問。店内には、ミャンマー人のお客さんが入れ替わり立ち替わり来店していて、かなり繁盛している様子。
ミャンマー人のお客さんは、若い女性が多めでした。日本人客は皆無です。
お店のスタッフは、調理や会計を担当しているミャンマー・ラカイン出身の店主さんと、奥様でしょうか?お料理をサーブする女性の方(店内に小さい子供もいた)、お店の制服を着たバイトさんらしきミャンマー人の若い男女1名ずつ(お料理のサーブ担当)
店主さんは、日本語がそこそこ堪能。奥様や若いスタッフたちは、日本語はちょっと厳しめ。
壁に掲げられたラカイン?の絵
さて、ここで、このお店『シーガーデン(SEA GARDEN)』が提供する「ラカイン料理」と、店主さんの出身地である「ラカイン州」について、ご説明します。
ラカイン州とは?ラカイン州の料理とは?
ラカイン州は、ミャンマー南西部のベンガル湾に面した細長い州。西端でバングラデシュと国境を接しています。
州都はシットウェ。住民の多数派は仏教徒であるラカイン族。州内にはイスラム教徒であるロヒンギャ族もおり、彼らへの迫害や、難民化が問題になっています。
ラカイン族は、紀元前から18世紀にビルマ族に征服されるまで独自の王国「アラカン王国」を持ち、ビルマ族とは異なる文化があります(ビルマ族の文化よりも、インドの影響を強く受けているとのこと)。
ラカイン料理は、ラカインがベンガル湾に面した地域であるせいか、海産物を使った料理が豊富。また、ミャンマーの他の地域と比べて油の使用量が控えめで、強烈に辛い料理が多いのが特徴。
店主さんの話によると、ラカイン料理は、油控えめでヘルシーだということで、ミャンマーでは女性の人気が高いのだそう。
確かに、来店しているお客さんは、ほぼ女性でした。
さて、ラカインの説明はこのくらいにして、そろそろメニューを見て、注文するお料理を選びましょうか〜♪
『シーガーデン(SEA GARDEN)』のメニュー
『シーガーデン(SEA GARDEN)』のお料理の注文の仕方は、テーブルの上のポップに記載されたQRコードから注文用のWEBサイトにアクセスし、掲載された料理を選ぶスタイル。
さっそく、WEBサイトにアクセスし、お料理の物色開始です!
サラダ(和え物)系のお料理が豊富
メインの鍋料理
お料理の品数はかなり豊富!
特に、エビやイカ、貝やカニ、小魚などを使った和え物系はかなりの種類があります。また、魚介や肉を使った鍋料理、名物の麺料理「ラカインモンティ」、焼き魚やスペアリブなどの焼き物や揚げ物もいろいろ。
しかしながら、ミャンマー名しか書かれておらず、どんな素材を使った料理なのかわからないものも多数あり。
かなり迷った挙句、チョイスしたのは↓のお料理。
「タコ トウ(タコ辛口和え)」(880円)
「豚スペアリブ揚げ」(880円)
「シーフード鍋(KO TA NGA HINN)」(2,728円)
普通辛口、半辛口、辛さ多めから選べます。
「ラカイン ムウテイ アトウ(ムンティ辛口と甘口スープ)」(583円)
辛さや玉ねぎ、パクチー有無を選べます。
- タコ トウ(タコ辛口和え)(880円)
- シーフード鍋(KO TA NGA HINN)(2,728円)
- 豚スペアリブ揚げ(880円)
- ラカイン ムウテイ アトウ(ムンティ辛口と甘口スープ)(583円)
和え物系は、タコを使った「タコ トウ(タコ辛口和え)」。メインの鍋は「シーフード鍋(KO TA NGA HINN)」をチョイス。鍋の辛さが(普通辛口/半辛口/辛さ多め)の3つから選べるので、「半辛口」にしました。
つまみ系のもう一品は「豚スペアリブ揚げ」、締めの麺は「ラカイン ムウテイ アトウ(ムンティ辛口と甘口スープ)」で、こちらも辛さを選べたので「普通辛口」を選択。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
激辛のタコの和え物、爽やかなシーフード鍋、和の風味を感じさせるラカイン名物麺
瓶ビール(中瓶)(650円)
まずは、ビールから。
サッポロラガービールの中瓶です。
そういえば、ミャンマーと言ったら「ミャンマービール」ですが、最近ミャンマー料理店でミャンマービールを見掛けないなと思っていたので、ちょっと調べてみたところ、ミャンマービールは、ミャンマーの軍事政権が販売しているビールなので、ミャンマー本国でも、日本でもミャンマービールの不買・不売運動が起こっているのだとのこと。
「ミャンマービール」は美味しいので、飲みたいなと思っていたのですが、ミャンマーの人たちの気持ちもよくわかるので、サッポロラガービールで我慢です。
サッポロラガービールも充分美味しい♪
ビールをぐびぐび飲んでいると、ほどなくしてお料理が運ばれてきました!
「タコ トウ(タコ辛口和え)」(880円)
「タコ トウ(タコ辛口和え)」です。
ラカイン料理定番の魚介の和え物料理のひとつ。ぶつ切りのタコに玉ねぎを和えたシンプルなサラダで、ミャンマーの発酵調味料「ンガピ」の風味と青唐辛子の辛さが特徴。
美味いけどめちゃくちゃ辛い!
この「タコ トウ(タコ辛口和え)」、パッと見は、辛そうには見えませんが、めちゃくちゃ辛いです! はじめはそうでもないのですが、後から辛さが追いかけて来る感じ。
しかしながら、辛いけど本当に美味しい! 箸を口に運ぶ手が止まりません。
もちろん、ビールとの相性抜群♪
今回はご飯は注文しませんでしたが、ご飯とも合いそう★
「シーフード鍋(KO TA NGA HINN)」(2,728円)
続いて、メインのお料理が到着!
「シーフード鍋(KO TA NGA HINN)」です。
魚の形をした大きな鍋がインパクトあり!
鍋の中には、鯛が一匹どーんと入っていて、シーフードは他に、カットされたカニ、エビ×2、ムール貝×2。たけのこやしめじも入っています。
スープは黄色い色をしていて、この黄色はターメリックの色だそう。
お店の方がコンロに火を点けてくれますが、もう食べられるので食べてもよいとのこと。
さっそく、いただいてみましょう〜♪
酸っぱ辛くて美味なスープ
まず、スープを啜ってみます。
スープは、レモンの酸味、青唐辛子の辛味、ンガピの旨味が沁み込んでいて、酸っぱ辛く魚介の旨味たっぷり♪
タイのトムヤムクン(クリアーなタイプ)にレモンの爽やかさを加え、魚介の旨味をさらに増した感じのお味。
これはすごい!抜群の美味しさです★
まるごとの鯛とカニ、エビ、ムール貝、たけのこ、しめじ
もちろん、具材も美味♪
カニはあまり食べられるところはありませんでしたが、鯛の白身、プリプリのエビ、ムール貝、それぞれにレモンの爽やかな酸味の効いたスープが沁み込んでいて、食べ飽きない感じ♪ タケノコも地味に美味しいです★
ちなみに、スープ自体には辛さはそれほどないですが、青唐辛子の細切れが入っているので注意が必要です。
「豚スペアリブ揚げ」(880円)
こちらは、「豚スペアリブ揚げ」
魚介以外のおつまみ系として注文しました。
シンプルなスペアリブですが、スパイスの効いたタレを付けていただくと美味しい♪
「ラカイン ムウテイ アトウ(ムンティ辛口と甘口スープ)」(583円)
そして、締めの麺料理。
「ラカイン ムウテイ アトウ(ムンティ辛口と甘口スープ)」です。
ラカイン州名物の魚だしの辛い麺料理「ラカインモンティ」。はじめていただきましたが、他では食べたことのないタイプの麺料理でした。
激辛のラカインムウテイ(ラカインモンティ)
スープは、発酵調味料「ンガピ」の風味が感じられるあっさりとしたスープ。和食にも通じるお味のスープです。
そして、青唐辛子の種が塗された米麺は、かなりの激辛!
しかしながら、この米麺を魚だしのスープに付けていただくと、日本のそうめんを食べているような感じ。
ラカインの人が毎日のように食べているという「ラカインモンティ」。ちょっと辛いけど、これなら毎日食べても飽きなそうです。
ちなみに、「ラカインモンティ」には、汁麺タイプのものもあります。
「ガ ピヤウ パウン」(480円)
食後のデザートは、「ガ ピヤウ パウン」というスイーツをいただきました。
黒っぽい独特なビジュアルの温かいスイーツ。ココナッツミルクベースで黒砂糖や胡麻が入っていて、店員さんに聞いたところ、中に入っている具材はバナナであるとのこと。
お味は、ベトナムやカンボジア、タイなどのスイーツによく似た感じ。美味しいです♪
フレッシュスイカジュース
スイーツと一緒にいただいたお飲み物は、フレッシュスイカジュース。
スイカをそのままジュースにしているので、種がそのままたくさん入っていて、ストローで吸うと吸い込んでしまうのがちょっと困りもの。
お味は、スイカそのままのジュースなので、もちろん美味です♪
JR陸橋の階段から見た店内
鶯谷にあるミャンマー・ラカイン州の料理を提供するお店『シーガーデン(SEA GARDEN)』
魚介をふんだんに使った「ラカイン料理」は、ミャンマー北部の料理に比べて油の使用が控えめで日本人好みのお味。
お料理は結構激辛ですが、発酵調味料の旨味やレモンの酸味が効いた「シーフード鍋」は絶品♪ 激辛のタコの和え物や、そうめんに似た魚だしの麺料理「ラカインモンティ」も、新鮮な美味しさでした★
ミャンマー・ラカイン料理をとことん堪能できるお店です。
◉『シーガーデン(SEA GARDEN)』の地図・アクセス
- 住所:東京都台東区根岸1-3-21
- アクセス:JR山手線・京浜東北線鶯谷駅徒歩2分
- 営業時間:11:00~23:00
- 定休日:月曜日
- 予約:『シーガーデン(SEA GARDEN)』のネット予約はこちら(食べログ)
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