彩り鮮やか!中国雲南省、少数民族の衣装

広大な中国、暮らしている人種も様々。

人口の92%を占める漢民族のほかに国指定の少数民族だけで55民族。特に南西部の雲南省には多くの民族集団が居住しており、雲南省だけにしかいない少数民族は15もあるそうです。

今回は、私が訪れた雲南省の町、麗江、大理、元陽。それらの町に住む少数民族であるナシ族(納西族)、ペー族(白族)、ハニ族(哈尼族)をご紹介します。

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中国雲南省で出会った少数民族の人々とその民族衣装です。

麗江の街並み

ナシ族(納西族)の住む古都「麗江」

上の写真は、雲南省にある町「麗江」の旧市街の風景です。

この町は、少数民族であるナシ族(納西族)の王都があった場所で、現在でも多くのナシ族の人々が暮らしています。

麗江の旧市街、麗江古城は世界遺産にも登録されている町。

建物のほとんどが木造で、道には石畳が敷き詰められ、街中に多くの水路が走っているなど、なかなか雰囲気のよいところです。

麗江のナシ族

ナシ族の老婆とその孫。

麗江古城では、ふつうに民族衣装を着たナシ族の人々を見ることができます。

ナシ族の人口は約31万人。独自の言語としてナシ語、文字としてトンパ文字を持ち、宗教は自然崇拝が中心。社会構成としては、女性の地位が比較的高い母系社会の一妻多夫制です。

老婆の背中に紐がついた円板状のものがありますね。

あれは、7つあって、北斗七星を抽象化したものだそうで、早朝の星が出ている時刻から、深夜の月が出ている時刻まで働く女性の働き者ぶりを表したものであるとのこと。

麗江のナシ族

野菜を売るナシ族のおばあちゃん。売り物は白菜でしょうかねー。

おばあちゃんたち、渋い藍色の衣装を着ていますが、若い女性は白をベースに赤と水色、黒がアクセントとなった華やかな衣装を着ます。

ただし、最近では若い人はジーンズやスウェットなど洋服を着る人が多いようで、街中で見かける民族衣装の人は、ほとんどが老人でした。

麗江のナシ族

ナシ族のおばちゃんたちが石畳の道を歩いていきます。

背中に背負った大きな買い物かご。抱かれた女の子がこちらを不思議そうに、じ〜っと見つめています。

麗江では、赤ちゃんや小さな子供を連れている人を多く見かけました。

子供が大切にされていることが伝わってきます。

麗江のナシ族

こんにゃく?のようなものを作っているナシ族のおばちゃん。

隣は旦那か、それとも販売先の店主か。

女性と違って、男性はほぼ民族衣装は着ていません。

みんな、スラックスにワイシャツやセーター、ジャンパーなど、西洋的な普通の格好をしています。

麗江、ナシ族トンパ文字

こちらは、中国系のハンバーガーショップ「ディコス」麗江古城店の看板。

トンパ文字」でメニューが記載されています。

「トンパ文字」とは、ナシ族独自の象形文字。世界唯一の生きた象形文字としてユネスコの世界の記憶に登録されている文字です。

1400の文字からなり、ナシ族でも少数の「トンバ」と呼ばれる司祭でのみ受け継がれてきました。そのため、ナシ族社会での標準化はなされておらず、トンパ文字を読み書きできるナシ族はほとんどいないそうです。

トンパ文字は、以前キリンから発売された「日本茶玄米」のパッケージデザインとCMに使用されたことがありましたね!

詳しくはこちら→北斗七星の飾りのある青い民族衣装。納西族の人々(麗江)【中国雲南省】

北斗七星の飾りのある青い民族衣装。納西族の人々(麗江)【中国雲南省】
石畳の道をのんびりと歩いていると、しばしば北斗七星の飾りのある青い服を着た女性とすれ違います。納西族の女性です。 納西族は、独自の象形文字「トンパ文字」を持っていて、麗江の町にはトンパ文字を使った表示や土産物が至る所に溢れています。

可愛らしい、大理のペー族(白族)の衣装

大理のペー族

上の写真は、ペー族(白族)の住む町「大理」の旧市街、大理古城です。

大理は、雲南省大理ペー族自治州の中心都市で、多くのペー族が暮らしています。

ペー族の人口はおよそ186万人。シナ・チベット語族チベット・ビルマ語派のペー語を話し、宗教は仏教が中心。漢族との交流の歴史は長く、言語や文字にその影響をかなり受けているようです。

大理のペー族

若い女性は白いブラウスの上にピンクのベストを着ています。頭には白い羽根飾りをつけていて可愛いです。

中年になると紺色の渋い色の服を着るようになります。

写真の女の子、大理古城で出会いました。お兄さんと一緒にガイドの仕事を始めたばかりのようで、たどたどしい英語が可愛かったです。

大理は急速に観光地化が進んでいて、民族衣装を着た女の子はほぼ観光客相手の商売をしていました。

詳しくはこちら→ピンクと白の民族衣装がかわいい、白(ぺー)族の里「大理」【中国雲南省】

ピンクと白の民族衣装がかわいい、白(ぺー)族の里「大理」【中国雲南省】
白(ぺー)族の里「大理」。白族の女の子は、白いブラウスと鮮やかなピンクのベストを着ています。頭にはたくさんの花の刺繍に飾られた大きな帽子を被っています。帽子の上部に乗っかっているふわふわとした白い飾りは蒼山の雪を表しているそうです。

元陽の早朝市場に集まる、色とりどりの衣装の人々

元陽の棚田

上の写真は、ハニ族(哈尼族)の住む、雲南省元陽の棚田の風景です。

元陽の棚田は、その規模で世界屈指と言われています。海抜2000を超える山中に総面積1000ha以上、段数5000段の棚田が無数に点在しています。

この棚田は、「ハニ族の雲の梯子」とも呼ばれているそうです。

この棚田の最中にある町、元陽では毎週水曜日、早朝の青空市場が開かれておりました。

市場には、ハニ族(哈尼族)をはじめ、イ族(彝族)、タイ族(傣族)、ヤオ族(瑶族)など多くの少数民族の人々が色とりどりの民族衣装を身につけ、やってきます。

元陽のハニ族

元陽のハニ族

上の写真、こちらに背を向けているのが、たぶんハニ族(哈尼族)のおばちゃん。

ハニ族の人口は約150万人。宗教は自然崇拝で言語はハニ語を使用します。青年男女は自由恋愛を認められるものの、結婚には父母の承認が必要であるそうです。

ハニ族は、ミャンマーやタイ、ラオスにもいて、そこではアカ族と呼ばれています。

衣装は青色が多く、男性は黒色の頭巾を被るのが特徴です。

元陽のハニ族

こちらは、イ族(彝族)の果物売りおばちゃん。

イ族の人口は、776万人。宗教は精霊信仰。言語としては、ビルマ語と密接な関係を持つ彝語を使用し、彝文字(ロロ文字)と呼ばれる表音文字を持っています。

イ族は奴隷制度を持っていたことでも知られています。

雲南北西部と四川に住むイ族の多くは複雑な奴隷制度をもっており、人は黒イ(貴族)と白イ(平民)に分けられていた。白イと他民族は奴隷として扱われたが、高位の奴隷は自分の土地を耕すことを許され、自分の奴隷を所有し、時には自由を買い取ることもあった。

イ族 – Wikipedia

背中に乗っている赤ちゃんが可愛いですねー。

元陽のハニ族

元陽のハニ族

イ族のおばちゃんの売り子たち。

他の民族ですと、中年になると渋い色合いの服を着ることが多いですが、イ族のおばちゃんたちは何歳になっても色とりどりの衣装を着ていますねー。

元陽のハニ族

右の方にいる人たちは、たぶんタイ族(傣族)。

タイ族はタイ語系の少数民族で、人口は約100万人。信仰する宗教は仏教でタイ語を話します。

タイランドのタイ人とは、大きなくくりでは一緒の民族ですが、タイ国内では、雲南と同系統のタイ族はシャン族などと呼ばれているそうです。

黒をベースとした衣装がシックでいいですね。

詳しくはこちら→山道をバスで10時間かけて到着!哈尼(ハニ)族の里「元陽」【中国雲南省】

山道をバスで10時間かけて到着!哈尼(ハニ)族の里「元陽」【中国雲南省】
哈尼(ハニ)族の里「元陽」は、一面に広がる棚田の風景が有名です。 雲南省の省都「昆明」からバスで10時間、つづら折りの山道を登ったところに元陽の町はあります。 元陽の町は旅行者がほとんどいない、のんびりとした所でした。

中国の少数民族

中国の指定少数民族は55あります。中国政府は、民族区域自治という少数民族政策を取っていて、各民族が集まっている地域を「区域自治」の領域として指定しています。区域自治の領域では「民族の文字・言語を使用する権利」「一定の財産の管理権」「一定規模の警察・民兵部隊の組織権」「区域内で通用する単行法令の制定権」などを行う事を各自治政府に認めているのだそうです。

各少数民族言語による初等教育も認められていますが、ただし、各少数民族史の授業は認められておらず、北京語以外による高等教育は認められていません。また、少数民族の優先的な上級学校進学、公務員採用などのアファーマティブ・アクションも採られているとされ、この恩恵に浴するために漢族が少数民族を詐称することが問題になっているそうです(Wikipedia参考)。

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