茨城県南西部にある坂東市。その南部の利根川北岸の、野田市から伸びる結城坂東線から横道に入った一角に、パキスタン&アフガニスタン料理のお店『メズバン レストラン(MezBan Restaurant)』があります。
お店は、2025年4月にオープンしたばかり。ガチなパシュトゥーン系の料理が食べられるということでSNSを中心に話題になっていたので、行ってみることにしました。
『メズバン レストラン』へのアクセス・行き方
『メズバン レストラン』の 最寄りの鉄道駅は「東武アーバンパークライン」の「野田市駅」。野田市駅へは都内からは1時間ほどで着きます。
野田市駅からは「茨急バス」の「岩井車庫行き」に乗って15分ほど。利根川を渡ってすぐの「小山入口」バス停で下車。バス停からは5分ほど歩くとお店に着きます。
「岩井車庫」行きのバスは1時間に1本しかないので、バスの出発時間に合わせてスケジュールを組む必要があります。
『メズバン レストラン』の外観と店内の雰囲気
こちらが、『メズバン レストラン』の外観です。
ちなみに、お店は以前訪問した『ジャパン ハラール マート』のすぐ近くにあります。
事前情報によると、『メズバン レストラン』は『ジャパン ハラール マート』で働いていたパシュトゥーン人の有名シェフが新たにオープンさせたお店である様子。
店舗は閉店した『チャスカ』というパキスタン料理店の居抜きを使っているとのこと。
お店は、路肩に並べられたたくさんの国旗が目印。
看板には、「Pakistani & Afghani Restaurant」と書かれています。
『メズバン レストラン』は、パシュトゥーン人のレストラン。
「パシュトゥーン人(パターン人)」とは、主にアフガニスタンの南部とパキスタン北部に居住しているイラン系の山岳遊牧民族で、多くの部族集団に分かれ、強固な部族の紐帯を持つことで知られています。アフガニスタンでは多数派民族で、「アフガニスタン」とは、ダリー語(アフガン・ペルシア語)で「アフガン人(パシュトゥーン人)の国」の意味なのだそう。
訪問したのは12時半ごろ。お店の前には5,6台分くらいの駐車スペースがありましたが、ほぼ埋まっていました。
さっそく、扉を開けて店内へ。
こちらが、『メズバン レストラン』の店内。
内装は閉店した『チャスカ』の居抜きで、座席はテーブル席のみで50~60席程度。
小上がりの席もあります。
座席は仕切りで区切られており、スペースも広いので居心地は良いです。
お昼時のため、座席はすぐに満席になりました。
お客さんは、地元で働くパキスタン系男性が大半ですが、パキスタン料理マニアらしき日本人のおひとり様やカップルも数組。かなり繁盛している様子。
スタッフは、ホールで仕切っている感じのパシュトゥーン人の有名シェフ「リヤズ」さんのほか、パキスタン系のスタッフが数名。リヤズさんは日本語が堪能です。
さて、席に座ったところで、さっそくメニューの物色開始です。
『メズバン レストラン』のメニュー
こちらが、テーブル上に置かれていた『メズバン レストラン』のメニューです。
目を引くのは、「BBQ PLATTER」と書かれたメニュー。ライスの上に羊などの塊肉を載せた大皿盛り合わせ料理のようですが、「FULL BAKRA(MANDI)」のお値段は45,000円! どんなものか見てみたいです。
そのほか、メニューには「DUM PUKHT」や「AFGHANI NAMKIN」「CHAPLI KABAB」などのパシュトゥーン系の料理が並び、マトンカラヒやチキンハンディ、ニハリやハリームなどの定番料理や、プラウやビリヤニなどのご飯ものもバラエティ豊富です。
このお店にしか無いという「MEZBAN SPECIAL SWATI RICE」という料理も気になりましたが、今回は↓のお料理を選ぶことにしました。
- 「チャプリカバブ(CHAPLI KABAB)」(1,500円)
- 「アフガニ ナムキン(AFGHANI NAMKIN)」(1,500円)
- 「チキン アチャーリー(CHICKEN ACHARI)」(1,500円)
- 「ロティ(ROTI)」
- 「ナン(Nan)」
メインとして、パシュトゥーン系のマトン料理「アフガニ ナムキン」と、それとは対照的なグレイビーのあるチキン料理「チキン アチャーリー」。そして、好物のマトンハンバーグ「チャプリカバブ」も注文。
主食は、最初にロティ。後からナンを頼みました。
リヤズさんによると、ロティやナンは無料とのこと。
こちらは、お店の壁に掲げられていたホワイトボードメニュー。
ランチタイムはビュッフェを提供しています。メニュー本に載っていた料理ばかりですが、“TODAY’S SPECIAL”の記載もあり。
『メズバン レストラン』のランチビュッフェ
ランチビュッフェは、11:30~16:00まで。食べ放題でナン、サラダ、コーク、チャイ、デザートが付いて、おひとり様1,000円とかなりリーズナブル。
本日のビュッフェの料理は、「CHICKEN KARAHI」「PULAO」「DAAL FRI」「ALOO BHINDI」の4品。デザートは「SEVIYA」でした。
どれも美味しそう♪
パキスタン人のお客さんは、ほぼ全員、ビュッフェの料理を食べていました。
こちらは、ビュッフェのドリンク。
コーラ、ミルクティー、カワの3種類があり、ビュッフェではなくアラカルト注文した場合も、これらはフリーでいただけます。ちなみに、デザートの「SEVIYA」もフリー。
注文を済ませると、すぐにお通しのサラダとライタが運ばれてきました。
キャベツとレタスとニンジンのシンプルなサラダに、パキスタン料理店でよく見掛けるピンク色のドレッシングを掛けていただきます。
クミンが効いたライタを掛けても良し。ライタは後で登場したチャプリケバブやチキンアチャーリーのお供としてもGoodです。
ちなみに、写真の右上のドリンクは、フリーでいただけるコーラ。
コーラをちびちび飲みながら、サラダをポリポリと食べていると、最初の料理が運ばれてきました。
「チャプリカバブ(CHAPLI KABA)」と「ロティ(ROTI)」
「チャプリカバブ(CHAPLI KABAB)」と「ロティ(ROTI)」です。
コリアンダーシードたっぷりの大きめの「チャプリカバブ」(2piece)と、焼き色が美味しそうな「ロティ」(2枚)。
さっそく、いただきましょう〜。
「チャプリカバブ」は、しっかりと焼かれた硬めの食感。羊肉ミンチの旨味と、コリアンダーシードの爽やかな風味とプチプチした食感、青唐辛子の辛味。
間違いのない美味しさ♪
焼きたてほかほかの「ロティ」も美味♪
全粒粉の素朴な風味と若干クリスピーな食感がいい感じ。ロティを千切り、チャプリカバブを挟んでいただくと最高です★
「アフガニ ナムキン(AFGHANI NAMKIN)」
続いて登場したのが、こちら。
「アフガニ ナムキン(AFGHANI NAMKIN)」です。
これが、想像以上に美味でした!
カットされたマトン肉を油で炒め、生姜やニンニクなどを混ぜ、水分を加えて煮込んだ料理で、グレイビーはなく、オイリーなスープに肉が浸かっているようなビジュアル。針生姜、ローリエ、赤青唐辛子、パクチーなども入っています。
以前『ジャパン ハラール マート』で食べた「ダンポホ(DUM PUKHT)」と似た傾向の料理です。
いただいた「アフガニ ナムキン」は、とにかくスープが絶品!
スープはかなりオイリーで、辛さは無いものの少し塩気があり、まろやかな風味となめらかな舌触りを感じさせます。
ゴロゴロ入ったマトン肉も柔らかで食べやすく、オイリーなスープとの相性は抜群! スープにロティやナンをつけていただくのも最高です。
ちなみに、”ナムキン(Namkeen)”とは、ダリー語(ヒンディー語でも)で「塩っぱい」を意味する言葉だそう。インドスナックのナムキンも同じ意味です。
「チャプリカバブ」や「アフガニ ナムキン」を食べていると、「ナン」も運ばれてきました。
この「ナン」も美味でした♪
インドのナンとも、ウズベクのナンとも全く違った『メズバン レストラン』の「ナン」
材料にお米が使われているのでしょうか?五平餅のようなお米の香ばしい風味が感じられ、食感もお餅を思い出させるもちもち感があり。
これ、かなり美味です★
「チキン アチャーリー(CHICKEN ACHARI)」
メインのもうひとつ。
「チキン アチャーリー(CHICKEN ACHARI)」です。
メニューには「マトン アチャーリー」しか無かったのですが、チキンを食べてみたかったので、「チキン アチャーリー」を注文してみたところ、普通に作ってくれました。
見るからにほろほろしたチキンと、漂ってくる香ばしいスパイスの香り、食欲をそそるグレイビーの赤い色合い。
さっそく、いただきましょう〜♪
「チキン アチャーリー」も美味でした♪
鶏肉はこれ以上ないくらい柔らかく、骨からほろほろとほぐれます。
赤い色のグレイビーは、アチャールのスキッとした酸味とスパイスの風味が効いたビビッドなお味。ほろほろの柔らかチキンとよく絡んで美味しい!
ロティやナンとのマッチングもGood!
結構ボリュームありましたが、2人で3品賞味。
お腹いっぱい、大満足です♪
食後は、ビュッフェのデザート「セビヤ(SEVIYA)」と、パシュトゥーンのお茶「カワ(KAWA)」でお口直し。
「セビヤ」は、そうめんみたいな麺が入った甘いスイーツ。「カワ」は、仄かな甘味のあるスッキリとしたお茶。
良いお口直しとなりました♪
茨城県坂東市にあるパキスタン&アフガニスタン料理のお店『メズバン レストラン(MezBan Restaurant)』
パシュトゥーン人シェフが作るガチなアフガニスタン料理をいただけるお店です。
まろやかでオイリーなスープがたまらない「アフガニ ナムキン」、羊肉ミンチにコリアンダーシードの爽やかさが効いた「チャプリカバブ」、ビビッドな酸味がほろほろの鶏肉に絡んだ「チキン アチャーリー」など、どのお料理も絶品!
ぜひ再訪し、今度はプラオなどのご飯ものを食べてみたいです。
『メズバン レストラン』の地図・アクセス・営業時間
- 住所:茨城県坂東市莚打965-28
- 営業時間:11:30~22:00
- アクセス:茨急バス(野田市駅~下町~岩井車庫)小山入口下車 徒歩6分
パキスタン料理店








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