「ブハラ旧市街」の丸屋根バザールを練り歩き。
交差点バザールの「タキ」には、絨毯や皿、陶器や帽子など様々なものが売られていました。
丸屋根の交差点バザールは、エスニックな雑貨や工芸品の宝庫です。
丸屋根のバザールを歩けば、気分はもう16世紀のシルクロード
イスラム圏のバザールって魅力的ですよね。
丸屋根とアーチの連なる薄暗い回廊。天井のドームの明かり窓からは微かな陽光が差し込んできます。
煌びやかな銀細工や宝石類の商店が軒を連ね、鮮やかな絨毯や布製品が辺りを彩っています。
人々のざわめきがドームに響き渡り、スパイスの芳香が辺りを包み込んでいます。
バザールって、ほんとイスラム圏で最も魅力的な場所だなと、つくづく思います。
この「ブハラ」(Bukhara・Buxoro・Бухара́)の旧市街には、「タキ」と呼ばれるバザールがあります。
「タキ」とは、大通りの交差点を丸屋根で覆ったバザールのこと。
「タキ」は、丸屋根という意味です。
このブハラには、かつては5つの「タキ」があったそうですが、現在残っているのは3つ。
「タキ・ザルガロン(宝石商市場)」、「タキ・テルパクフルシャン(帽子市場)」、「タキ・サラフォン(両替屋)」の3つです。
「タキ」を空から見るとこんな風になっています。
中央に見えるのが一番大きな「タキ・ザルガロン」
丸い大きなタキのドームの周りに、商店や職人の仕事場の小さなドームが36もあります。
さあ、「タキ」を歩いてみましょう!
動画の「タキ」は、「タキ・テルパクフルシャン」
鞄や帽子、絨毯を売る店が見えます。
天井は丸いドームになっていて、明かり窓から陽が差し込んでいます。
真鍮の皿のお店、銀細工のお店、陶器を売るお店があり、通りには、地元の人や観光客がたくさん行き交っています。
この「タキ・テルパクフルシャン」で綺麗な布のストールを購入しました。
こちらです。
「タキ」の布地屋さんに吊り下げられていたもので、このストールに一目惚れした私は、お店に何度か足を運んでおやじと交渉し、言い値の5,000Cymを2,800Cym(1,000円)にまで負けさせて購入しました。
臙脂の布地と色とりどりの刺繍の文様が美しい、100%パシュミナのストール。
しかしながら、このストール、気に入っているから別に良いのですが、ウズベキスタンのものではなく、インドのカシミール産であるとのこと。
シルクロードの交易の証と思うことにしましょう。
ブハラ旧市街のお店を巡り歩き
こちらは、「タキ」を出た通りにあった絨毯屋。
見事な絨毯です!
「ブハラ」の絨毯は、その真紅の色の美しさと文様のきめの細かさにより、中央アジアでも特に人気があります。
どの絨毯も本当に綺麗。魅入ってしまいます。
特に気に入ったのはこの絨毯。
吸い込まれそうな紅のグラデーション。落ち着いた柄もいい感じです。
おそらく、数十万から百万円近くすると思われます。
さすがに手が出ません。
絨毯屋を出て、通りをぶらぶら歩いていると、元気な女の子に、
「おにーさん、おにーさん!」
と呼び止められました。
ついて行ったお店は、帽子やランチョンマットなどを売る土産物屋。
女の子は、このお店の売り子のようです。
たかが子供と侮るなかれ。彼女、結構なやり手で、人を乗せるのが上手。
帽子を見ていたら、勝手に被せてきて、値踏みするように眺めて、
「カッコウイイネー」
と言ってみたり。
日本人女性の二人組がお店に入ってくると、すぐに近づいていって、見ていたショールを掛け、
「ワワイイネー」
と言ってみたり。
欧米の老婦人が入ってくると、すぐさま流暢な英語で相手の要望の聞き取りを開始するなどなど。
彼女、値引き交渉も、電卓を使ったお会計も、あらゆることを仕切っていました(隣のおばちゃんは、彼女に任せっきりな様子)。
結局、私もこの娘の勢いとしつこさに根負けして、帽子をひとつ買ってしまいました。
そんなやり手の彼女も、本来はまだあどけない子供。
私が見ていたスマホを奪い取ると、興味津々でいじくり回します。
ピアノのアプリの鍵盤を大はしゃぎで叩きまくったり、銃のアプリの銃口を私に向け、「バババババーン!」と撃って大笑いしたり。
結構お茶目です。
こちらは、ハサミ屋さん。
このハサミ屋、サイフッロー・イクラモフスというハサミ名人の店だそうで、彼は世界各国のコンクールに度々入賞しているすごい人なのだそうです。
全て手作りで作られたハサミは、コウノトリをモチーフにしたものなどデザイン的に優れているだけでなく、実用性も重視されているのだとのこと。
ちなみに、写真の人はただの店員で名人ではありません。
雰囲気のいいチャイハナでひと休み。コク・チャイをすする
お店めぐりに夢中になり、気づいたら足がくたくたになりました。
チャイハナでひと休みすることにしましょう〜。
高い天井、壁にはいくつもの絨毯が飾られていて、このチャイハナ、なかなかいい雰囲気。
出てきたチャイは、ポット入りのコク・チャイ(緑茶)
ウズベキスタンには、コク・チャイ(緑茶)とカラ・チャイ(紅茶)があります。
ウズベキスタン料理は、結構油っこくお腹に優しくないので、チャイを飲むことは必須。かなり飲みました!
このチャイハナでは、チャイを頼むとつまみとしてナッツや干しぶどう、砂糖菓子などが美しいお皿に載せられて付いてきて、なかなかリッチな気分。
チャイハナで売られていたナッツ類。
いろんな種類があります。
写真は、旧市街の中心にある憩いの場、ラビハウズ。
1620年に造られたという人造の池です。
地元のウズベク人や外国人観光客が、この池の周りでのんびりとくつろいでいます。
さて、今回はブハラ旧市街のバザールとお店を見て回りました。
次回は、ブハラとサマルカンドを結ぶ街道沿いにある陶器の町「ギジュドゥヴァン」をご紹介します。
ko`rishguncha! (クルシュクンチャ)
また、お会いしましょう!
旅行時期:2012年4月〜5月
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