バルカン諸国(旧ユーゴスラビア)の旅。
4日目のこの日は、クロアチア最大の見所のひとつであり、世界遺産に登録されている名所「プリトヴィツェ湖群国立公園(Plitvice Lakes National Park:Plitvička jezera)」へと向かいます。
「プリトヴィツェ湖群国立公園」とは?
「プリトヴィツェ湖群国立公園(Plitvice Lakes National Park:Plitvička jezera)」は、大小16のエメラルドグリーンの湖と、変化に富んだ92の滝が幻想的な景観を作り出している自然遺産です。
場所は、クロアチアのボスニア・ヘルツェゴビナ国境に近いプリトヴィツェ湖群市にあり、首都ザグレブからはバスで2時間半ほどの所。
世界中から観光客が訪れるクロアチア観光の目玉のひとつです★
プリトヴィツェ湖畔国立公園のベストシーズン
「プリトヴィツェ湖群国立公園」のベストシーズンは夏場(6月〜9月)。天候が良く、木々の緑や湖の青が鮮やかな季節です。
ただし、この時期(特に7,8月)は観光客で大混雑するのがマイナスポイント。入園料も他の時期に比べてかなり高くなります。
夏場以外だと、紅葉が見事だという秋や、雪景色が見られる冬も美しいそうですが、天候が良くない日が多く、寒さも厳しいということでちょっとハードルは高いです。
今回は8月下旬に訪問しました。
「プリトヴィツェ湖群国立公園」のチケット予約
「プリトヴィツェ湖群国立公園」に入園するには、入場チケットの購入が必要です。
2019年4月からオンラインでチケットの予約・購入ができるようになり、それに伴って入場制限がかけられるようになりました(1時間に入場できる人数が限定されているのだそう)。
詳しい仕組みはわかりませんが、その1時間に発券されるチケット枚数が決められているようで、予約なしで現地でチケットを購入しようとしても、かなり待たされる可能性大。
チケットは、事前にオンラインで予約・購入して行った方が良さそうです。
チケットの予約・購入は、こちらのサイトで行うことが出来ます。
入園料はこちら↓(大人料金)。
1月〜3月、11月〜12月・・・・・・60kn(963円)
4月〜5月、10月・・・・・・・・・100kn(1,605円)
6月〜9月・・・・・・・・・・・・250kn(4,012円)
※16時以降の入場は150kn(2,407円)
シーズンによって値段にかなり差があります。
今回は8月の訪問なので、料金はかなり高め。オフシーズンの4倍ってすごいですね!
なお、オンラインでのチケット予約は、入場日・入場時間の選択のほか、入場するエントランス(入口)を「エントランス1」か「エントランス2」のどちらかを選択するようになっています。
「エントランス1」は、メインの見どころの多い下湖群に近い入口で、ほとんどの訪問客はこちらから入るのでかなり混雑します。
一方、「エントランス2」は、少しマイナーな上湖群に近い入口で、「エントランス1」に比べると、だいぶ空いている印象。
混雑しているけど王道のメインルートにするか、空いているけどマイナーなルートにするか、悩みどころです。
なお、プリトヴィツェ湖群国立公園の入場開始時間は、6月から10月までは朝7時(それ以外の季節は8時から)。
時間が遅くなるにつれ、どんどん混雑してくるので、早めに入場することをおすすめします。
今回は「エントランス1」の9時入場でチケット予約しました。
「プリトヴィツェ湖群国立公園」へのアクセス・行き方
ザグレブ〜プリトヴィツェ
プリトヴィツェ湖畔国立公園へは、首都ザグレブからバスで向かいました。
ザグレブからプリトヴィツェまでの所要時間は2時間半ほど。バスチケットはarrivaというクロアチアのバス会社でオンライン予約しました。
朝9時の入園時間に間に合わせるため、ちょっと早いですが5:45分発のバスを予約。帰りのバスも一緒に予約しました。
- 行き:ザグレブ(5:45)~プリトヴィツェ(8:10)2h25
- 帰り:プリトヴィツェ(15:45)~ザグレブ(17:55)2h10
料金は往復で128kn(1,947円)です。
トラムでバスターミナルへ
プリトヴィツェ行きのバスは、ザグレブのバスターミナルから出発するので、まずは、バスターミナルへと向かいます。
ザグレブ駅前からトラムに乗車。7分ほどでバスターミナル(Autobusni Kolodvor Zagreb)に到着!
トラムの運賃は4kn(63円)。トラムの切符は車内で運転手さんから購入しました。
ザグレブのトラムの車内
ザグレブのバスターミナル
こちらが、ザグレブのバスターミナル(Autobusni Kolodvor Zagreb)
早朝なのでターミナル内はガラガラ。
バスターミナルのキオスク
バスターミナルで買ったパン
バスの中で食べる朝食として、パンを購入。
水2本とパン2つで31kn(496円)です。
5:45分、バスは定刻通り出発。日本のバスと遜色ない普通の大型バスで、座席の埋まり具合は8割ほどでした。
バスは2時間半でプリトヴィツェに到達しました★
「プリトヴィツェ湖群国立公園」入場
プリトヴィツェ湖畔国立公園の入り口
プリトヴィツェ湖畔国立公園の入り口(エントランス1)です。
9時の入場時間まで30分ちょっと時間があるので待ちます。
エントランス1は、すでに観光客でかなり混雑していました。
世界中から観光客が集まっています。
入場ゲート前には長蛇の列が!
世界中から観光客が集まってきています。日本の方もちらほらと。
さて、入場時間の9時になったので列に並び入場です。
なお、予約した入場時間から遅れると入れなくなるという情報もあるので、遅れないようにしましょう〜。
「プリトヴィツェ湖群国立公園」に入場
園内のマップ
いよいよ「プリトヴィツェ湖群国立公園」の観光開始!
帰りのバスの時間が15:45分なので、滞在時間はおよそ6時間ほどです。
園内に入り、緑の木々に囲まれ、整備された歩道を歩いていきます。
入場制限があるせいか、混雑はしていない感じ。
今回の「プリトヴィツェ湖群国立公園」周遊ルート
エントランス1から入場し、南下しつつ遊覧船乗り場を目指します。
今回巡った「プリトヴィツェ湖群国立公園」の周遊ルートは↓です。
- 入場:エントランス1
- 下湖群の見どころ巡り(ヴェリキ滝、ミルカ・トルニナ滝)
- カフェで軽食
- 遊覧船(P3→P2)
- 上湖群の見どころ巡り(ヴェリキ・プルシュタヴツィ滝、ガロヴァチュキ・ブク)
- 遊覧船(P2→P1)
- レストラン・ポリャーナでランチ
- 退場:エントランス2
入場が9時で帰りのバスの乗車が15:45分。所要6時間ほどの行程です。
下湖群を巡る。園内最大の滝「ヴェリキ滝」
エントランス1を入ってすぐの所にある下湖群の絶景
入場して、まず最初の見どころは、エントランス1に入ってすぐの所にある、上の写真の展望ポイント。
下湖群の起伏に富んだ景観が見渡せます。
青緑色の湖と幾多の滝、白いカルストの大地と木々の緑。
壮大で美しい眺めです★
国立公園はおよそ192㎢に渡って広がっています。
エメラルドグリーンの湖の色が鮮やか
ここから湖の畔まで降りていき、透き通った湖水や小川などを見ながら、プリトヴィツェ最大の滝「ヴェリキ滝」を目指して歩いていきます。
湖畔を歩いて行きます。
地質は白雲岩と石灰岩のカルストから成っています。
カルストで濾過された透明な水面
至る所に滝が流れています。
プリトヴィツェ湖群国立公園(世界遺産)の清流の流れ【クロアチア】
最大の滝「ヴェリキ滝」に到着!
こちらが、プリトヴィツェ最大の滝「ヴェリキ滝」
滝の落差は78m。
夏のこの時期は水量があまり多くないせいか、ガイドブックの写真にあるような大量の水が流れている感じではありませんでした。
それでも、轟音を響かせて流れる滝の様子は充分見応えありです♪
滝壺に虹が出ていました!
実は、滝壺の横に滝の上まで登る階段があり、それを登ると滝が流れ落ちる様を見下ろすことができるビューポイントがあるそうですが、今回は見逃してしまいました・・・。
遊歩道を歩いて行きます。
「ヴェリキ滝」を見た後は、湖を眺めながら湖畔の遊歩道を南へと歩いていきます。
溜息のでる美しさ★
エメラルドグリーンの湖と木々の黄緑のコントラスト
エメラルドグリーンの湖と木々の黄緑のコントラスト。溜息の出るような美しさです★
プリトヴィツェの地質は白雲岩と石灰岩のカルストから成っています。
湖の水はカルストで濾過されるため、驚くほど透明。
湖に沈んだ倒木や木の根、魚たちの姿がとてもクリアに見えます。
水の色はミネラルや有機物の量、日照によって絶え間なく変化するそう。
みんな写真を撮りまくり。
水の色はミネラルや有機物の量、日照によって絶え間なく変化するそうで、無数の湖の各場所で、様々な色合いの湖水を楽しむことができます。
シェプリャラ洞窟の入り口
こちらは、「シェプリャラ洞窟」
洞窟の中には入ることができ、洞窟を登って上まで行くと、山の上から湖水と遊歩道を眺め見る絶景ポイントに辿り着きます。
その絶景ポイントが↓の写真。
「シェプリャラ洞窟」の上からの絶景ポイント(フリー素材)
実は、この時、体調がイマイチだったので、「シェプリャラ洞窟」には登らず、この絶景を見逃してしまいました(涙)
後から、この絶景ポイントのことを知って、無理してでも洞窟を登っておけば良かったと、ちょっと後悔。。
プリトヴィツェ、下湖群の風景
兎にも角にも、洞窟をスルーして、下湖群の湖畔を進んでいきます。
相変わらず美しい風景。澄んだ空気が心地いいです♪
清流の流れる音が心地良いです。
カルジェロヴァツ湖。湖に映った風景も見事
入場したのは午前9時。そこまで混雑はしていませんでした。
ミルカ・トルニナ滝
マイナスイオン浴びまくり!
カルジェロヴァツ湖、カバノヴァツ湖、ミラノヴァツ湖など下湖群の湖を眺めながら歩いていきます。
湖と湖の合間や湖の周囲には、無数の滝が流れています。
マイナスイオン浴びまくりです!
カフェでランチ。遊覧船で上湖群へ
公園内にあるカフェ
下湖群を抜け、P3という広々とした休憩所に到着しました。
このP3には、カフェ&レストランやトイレ、遊覧船の乗り場があります。
ここでちょっと小休憩。
カフェ&レストランのテラス席
ランチにソーセージやポテトをいただく。
ランチは別の所でいただく予定でしたが、すでにお昼過ぎ。
お腹が空き過ぎてしまったので、ここで軽食をいただくことに。
ソーセージ&ポテトを注文。お値段は73kn(1,167円)
遊覧船を待つ人の行列が延々と。
カフェ&レストランからは遊覧船を待つ人の行列が延々と続いているのが見えます。
この炎天下の中、あの行列に並ぶのかと思うと、ちょっと気が滅入ります。
遊覧船乗り場へと向かいます。
遊覧船に乗って上湖群へ
軽食を済ませ、遊覧船の行列へ。
行列は長かったものの、思いのほか進行は早く、そんなに時間掛からずに遊覧船に乗船することができました♪
遊覧船に乗って、コジャック湖を進み、P2の船着場で下車。上湖群に向かいます。
上湖群を巡る。ヴェールのように水が流れ落ちる滝「ヴェリキ・プルシュタヴツィ」
上湖群の風景
P3の船着場で遊覧船を降り、上湖群を歩き始めます。
右手にはプリトヴィツェ最大の湖「コジャック湖」が見えます。
この湖は深さ46mもあるのだそう。
澄み切った水面
木々の合間に湖と滝の姿が
緑溢れる夏がプリトヴィツェのハイシーズン
上湖群は下湖群に比べてメジャーなポイントが少なく、観光客も少なめとのことでしたが、歩いてみた感じでは上湖群と観光客の数はそれほど変わらない印象。
風景は上湖群に負けず劣らず素晴らしいです。
ヴェールのように水が流れ落ちる滝「ヴェリキ・プルシュタヴツィ」
しばらく歩いていくと、前方から滝の轟音が聴こえてきました。
ヴェールのように水が流れ落ちる滝「ヴェリキ・プルシュタヴツィ」です★
滝の水しぶきが遊歩道まで飛んできます。
まるでファンタジーの世界のような風景です★
プリトヴィツェ湖群国立公園(世界遺産)のプルシュタヴァツの滝【クロアチア】
滝は遊歩道から少し離れた場所にあるのですが、滝の水しぶきが遊歩道まで飛んできます。
まるでファンタジーの世界のような風景★
この滝が、プリトヴィツェの滝の中で一番気に入りました♪
公園内は滝だらけ
美しい景観の広がる遊歩道をのんびりと散策
何枚も写真を撮ってしまいます。
プリトヴィツェ湖群国立公園は、植生の多様性でも知られています。
多様な土壌と標高差があり、アルプスと地中海の両方の植生が見られるのだとのこと。
湖群は、ナラやトウヒ、モミなどの森林に覆われ、ヒグマやオオカミ、ワイルドキャットなどの稀少種を始めとした多様な動物種が生息するほか、鳥類は少なくとも126種を数え、ワシミミズク、オオライチョウなどの珍しい鳥も繁殖しているのだとか。
「ガロヴェチュキ・ブク」の滝
「ガロヴェチュキ・ブク」の滝
こちらは、「ガロヴァチュキ・プク」という滝。
優雅な感じの滝でなかなか乙です★
森の中を歩いて入口へと戻ります。
さて、時間も無くなってきたので、この辺でUターンして入口へと戻ることにします。
森の中を歩いて入口へ。
遊覧船に乗ってエントランス2へ
P2の船着場に到着。
ここで再び遊覧船に乗り、エントランス2へと続くP1の船着場へと向かいます。
P1の船着場の様子
こちらが、エントランス2へと続くP1の船着場。
エントランス2の近くには、「レストラン・ポリャーナ」があり、名物のマスのグリルをいただけるとのこと。
「レストラン・ポリャーナ」へと向かいます。
レストラン・ポリャーナでお魚ランチ
「ナショナル・レストラン・ポリャーナ」
こちらが、「ナショナル・レストラン・ポリャーナ」
国営のレストランということでしょうか?
かなり立派なレストランです。
レストラン・ポリャーナの店内
窓際のこの席に座りました。
すでに時刻が14時を過ぎていたせいか、店内にお客は数組ほどしかおらず、ガランとした感じ。
兎にも角にも窓際の席に案内され、メニューを見てお料理を選びます。
ブルーベリージュース
オレンジジュース
ワインにも心惹かれましたが、旅の疲れ身にお酒は危険と思い、ジュースでビタミン補給することに。
ブルーベリージュースとオレンジジュース。瓶ジュースで出てきましたが、美味しかったです。
サラダ、パン、マスのグリル
名物のマスのグリルが美味しい♪
そして、こちらが、お目当の名物のマスのグリル♪
サラダも注文し、パンも一緒に付いてきました。
サラダは普通でしたが、マスのグリルは期待通りに美味しかったです★
あっさりした白身魚にレモンが合います♪
付け合わせの温野菜とポテトとのマッチングもGood!
お値段は90kn(1,440円)でした。
食後、エントランス2の近くにあるバス停へ向かい、15:45分発のバスに乗車。
ザグレブには18時頃到着しました。
ザグレブから飛行機でドゥブロヴニクへ
ザグレブ駅前のトミスラヴ広場
プリトヴィツェを丸一日観光してお疲れモードですが、この日はこれから飛行機でドゥブロヴニクへと向かいます。
バスターミナルに到着後、一旦、宿泊していたザグレブ駅前のホテルに戻り、荷物をピックアップ。
再び、バスターミナルに戻り、そこからザグレブ空港行きのバスに乗車しました。
ザグレブ中央駅の駅舎
ザグレブのトラム
バスターミナル→ザグレブ駅前→バスターミナルの移動はトラムで。
バスターミナルから空港までは、エアポートバスに乗車。チケットは車内購入(30kn:480円)。空港までの所要時間は約30分です。
ザグレブ国際空港
ドゥブロヴニク行きクロアチア航空OU664便は22:05分発
ザグレブ国際空港に到着。
搭乗するクロアチア航空OU664便の出発時刻は22:05分。本日の最終便らしく、空港にはこの便に乗る人以外はほとんどいませんでした。
出発ロビー内にあった「Cakes&Bakes」
夕食でいただいたサンドウィッチ
夕食を食べる時間がなかったので、空港内の売店でサンドウィッチを購入し、ディナー代わりに。
プリトヴィツェで遅めのランチをガッツリいただいていたので、これで持ちそうです。
ドゥブロヴニク国際空港に到着!
クロアチア航空OU664便は、1時間弱でドゥブロヴニク国際空港に到着!
時刻は既に23:00。深夜のため、ホテルに事前にピックアップの予約をしていました(35€:4,214円)。
空港を出ると、ピックアップのドライバーがプラカードを持って待っていてくれ、さっそく車に乗車。30分ほどでドゥブロヴニク旧市街の入口に到着しました。
旧市街の入口には、宿泊予定のアパートメントホテルの宿主の方が待っていてくれ、ホテルまでエスコート。
無事にドゥブロヴニクに到着です。
ドゥブロヴニク旧市街の宿に到着!
宿泊したのは、「シティ ブレイク ドゥブロヴニク アパートメンツ(City Break Dubrovnik Apartments)」というアパートメントホテル。
ドゥブロヴニク旧市街のど真ん中にあるホテルです。
翌日は、世界遺産「ドゥブロヴニク旧市街」をガッツリ観光します★
ザグレブ〜ドゥブロヴニク
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