南インドのカルナータカ州の州都「バンガロール(ベンガルール)」
バンガロール駅やバスターミナルのある「マジェスティック(Majestic)」地区の繁華街の一角に、南カルナータカの郷土料理を提供するベジレストラン『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』があります。
店名にもある通り、このお店の名物はフィンガーミレット(シコクビエ、ラギ)の粉を団子状に練り上げた「ラギ・ムッデ(Ragi Mudde)」
ムッデを主食とした食事「Oota(ウータ)」を食べるため、地元のオヤジたちが毎日のように通う“ガチローカル”な大衆食堂です。
『Mudde Madappa Mess』の外観と店内の雰囲気

こちらが、『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』の外観です。
繁華街の通り沿いに溶け込むように佇むお店。カンナダ語と英語であっさりと書かれた主張のない焦茶色の渋い看板がいい感じ。

お店は1960年代から営業を続けているそうで、その歴史は60年以上!
バンガロール市内でも数少ない、カルナータカ農村部の家庭料理を気軽に味わえるお店として、根強い人気があるのだそう。

こちらは、通り沿いにあったお店の立て看板。
カンナダ語表記のみ。かなり色褪せていて歴史を感じさせます。
ラギ・ムッデのほかに、カラバートやプーリー、マサラワダの写真があり。

『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』の店内です。
シンプルで飾り気のない内装は、まさに大衆食堂といった趣き。座席は60席程度でしょうか。
訪問した時間は、13時ちょっと前。
お店は7時00分~21時30分までの通し営業なのですが、お客さんは自分ともう2人の男性のみ。2人ともまだ食べておらず、来店したばかりの様子。

こちらは、お店の厨房。
出来上がった「マッジゲ(バターミルク)」や、「ガハットダル(ホースグラム)のパルヤ」のバケツが棚に置かれていましたが、ほかの料理は絶賛調理中の様子。
ランチ提供はこれからのようです。

60年の歴史を持つ『ムッデ・マダッパ・メス』は、注文方法も昔ながらのスタイル。
入店すると、まずは入り口にあるレジカウンターで食券を購入。

こちらが、購入した食券。
上が軽食(₹10)。下が定食「ウータ」(₹120)です。

席に座り、食券をテーブルに置いておくと、そのうちスタッフが周ってきて、食券に応じた料理がプレートの上にサーブされるという仕組みです。
奥の手洗い場で手洗いを済ませ、席に座って待っていると、お客さんの数が徐々に増えてきました。
そろそろランチの提供が始まりそうです!

なお、テーブルの上には、なぜか、空のヒングのプラボトルと、ペットボトルのキャップが置かれていました。
ヒングのプラボトルの用途は最後まで解らずじまいでしたが、ペットボトルキャップの用途はこの後、判明します。
『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』のメニュー


『ムッデ・マダッパ・メス』のランチタイムはメニューの提供はありません。
おそらく、「ウータ(定食)」一択なのだと思われます。
お店は朝から夜まで通しで営業していて、Google Map の店舗紹介によると、ランチ以外の時間帯は、ドーサやカラバート、ケサリバート、レモンライスなどの各種ティファンが提供されている様子。
南カルナータカの農民食「ラギ・ムッデ・ウータ(Ragi Mudde Oota)」

さて、いよいよ「ウータ(定食)」の提供開始です!
まず初めに、ポットを持ったスタッフがおもむろにやってきて、各テーブルに置かれたコップに熱湯を注ぎ始めます。
何なのか不明なので、他のお客さんの様子を観察。
すると、皆、コップに入った熱湯をプレートの上にぶち撒け、手を使ってプレートをゴシゴシと洗い始めました!

自分も他のお客さんに倣って熱湯をぶち撒け、プレートを指でゴシゴシ。
熱湯なのでかなり熱いです!
殺菌効果のほどは分かりませんが、なんだか消毒された感はあります。

洗い終えたお湯はスタッフがバケツで回収。
スムースな流れ作業です。お客さんも流れを熟知している感じ。

お湯の回収が終わると、間髪入れずに「レモンピックル」のバケツを持ったスタッフがやって来て、各テーブルに順番にピックルをサーブ。

続いて、「ハッパラ(パパド)」をトレイに載せたスタッフが登場。
同じように各テーブルにサーブしていきます。

こちらが、プレートの上にサーブされた「レモンピックル」と「ハッパラ」。
ハッパラは、カルナータカの食材店でよく見掛ける、小ぶりでスパイスが練り込まれた硬いせんべいのようなタイプ。
主食やおかずはまだサーブされていませんが、他のお客さんの様子を見ると、待ち切れずにレモンピックルを齧っている人がちらほら!

そして、ほどなくして、別のスタッフが、ウータ(定食)の主食であり、お店の名物でもある「Ragi Mudde(ラギ・ムッデ)」を運んできました!
紫がかった茶色をした巨大なラギ・ムッデ。インパクトのあるビジュアルです。

スタッフは「ラギ・ムッデ」を手で野球ボールほどの大きさに千切り、それぞれのお客のプレートの上にドチャッと置いていきます。

こちらが、プレートに置かれたラギ・ムッデ。
「Ragi Mudde(ラギ・ムッデ)」とは、ラギ(フィンガーミレット/シコクビエ)の粉を団子状に練り上げた料理。カルナータカ内陸部(旧マイソール王国圏)の主食です。味はほぼ無味で、噛まずに飲み込むのが伝統的な食べ方とのこと。

ラギ・ムッデの次は、「サール(バッサール)」
プレートの上にバシャッと掛かられました!
サールはカルナータカの汁物のこと。サールにもいろいろありますが、こちらは、豆を茹でた後の煮汁を使った「Bassaru(バッサール)」

ラギ・ムッデとバッサール。この2つが揃ったところで、お客さんたちは食べるのを始めます。
ラギ・ムッデを指で小さく千切り、バッサールに付けて口の中に飲み込むように放り込む。それを繰り返していきます。

自分も他のお客さんに倣い、ムッデを千切ってバッサールに浸しつつ食べていると、おもむろにスタッフが登場。
プレートの下にペットボトルの蓋を置き(上の写真)、傾斜をつけてくれました!
これで、水っぽいバッサールがプレートの片側に溜まり、掬いやすくなります。
ペットボトルの蓋の用途、判明です!

続いて、ガハットダル(ホースグラム)の「パルヤ」もサーブされます。バッサールの元である煮豆料理です。
さて、お味ですが、バッサールもパルヤもあっさりとした薄味。
素朴な味付けで、個人的には美味しく感じられたのですが、ムッデも無味なので物足りないと感じる人が多いかも。
そもそもムッデは噛まずに飲み込んで食べるので、味を楽しむというよりも栄養補給的な位置付けの食事のようです。

オプションで注文した「マサラワダ」もサーブされました。
見るからにザクザク感のある美味しそうなマサラワダ。

伝統的な食べ方としては、「ムッデ」は、バッサールやパルヤと一緒に食べ、レモンピックルやハッパラ(たぶんマサラワダも)は、この後到着するライスやサンバルと合わせて食べるのがセオリーだとのこと。
ムッデは思わず噛んで食べてしまったし、レモンピックルやハッパラ、マサラワダも一緒に食べてしまいましたが。

ちなみに、ラギ・ムッデですが、手で掴むとめちゃくちゃ熱いです!
そのうちにだんだん冷めてきて、千切りやすくなってくるのですが、アツアツのうちに食べるのが地元流だし、もちろん、その方が美味。

ムッデが無くなりかけてきた頃、スタッフがライス(ソナマスリライス)とサンバルをプレートにサーブしました。
薄味であっさりとしたバッサールやパルヤと違い、「サンバル」はスパイス感があり、しっかりとした味付け。
タマリンドの酸味、カレーリーフの香り。ソナマスリライスとのマッチングも抜群!
レモンピックルで刺激を加え、ハッパラやマサラワダでクリスピー感を楽しみます。
「栄養補給モード」から「料理の味を楽しむモード」に突入です!

サンバルはスタンダードなお味でしたが、かなり美味しく感じられ、ライス共々お代わりしてしまいました♪

食後は、「マッジゲ」(バターミルク)でさっぱりとお口直し。
満足のランチとなりました♪


入店時はガラガラだった店内ですが、食べ終えてお店を出る頃にはほぼ満席状態!
インドの食堂のランチタイムは、12時からではなく、午後1時から始まるのがセオリーの様子。
それにしても、店内のお客さん、見事なまでにオヤジ率100%です!

バンガロールにあるベジレストラン『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』
ラギ粉の団子「ラギ・ムッデ」を主食とした食事「Oota(ウータ)」を食べるため、地元のオヤジたちが毎日のように通う大衆食堂です。
ムッデとバッサールからライスとサンバルまで。オヤジたちに混じって味わう南カルナータカの農村の味。
なかなか貴重な食体験となりました★
『Mudde Madappa Mess(ムッデ・マダッパ・メス)』の住所・地図・営業時間
- 住所:No 4, Sjm Towers, WH Hanumanthappa Rd, Gandhi Nagar, Bengaluru, Karnataka 560009 インド
- 営業時間:月~土 7:00~21:30 日 7:00~16:30
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