千葉県北西部は、中古車を仕入れ、海外に輸出するビジネスを行うパキスタン人が多く住んでいることで知られています。
特に野田市は、中古車のオークション会場があるそうで、多くのパキスタン人中古車業者が集まってくるのだとか。
そんな、パキスタン人中古車業者御用達のお店が『ハンディ(HANDI)レストラン』
パキスタン人によるパキスタン人のための、本物のパキスタン料理をいただけるお店です。
千葉県野田市の県道沿いにある、パキスタン人中古車業者御用達のお店
県道3号線沿いにある『ハンディ(HANDI)レストラン』
お店の場所は、東武アーバンパークライン(野田線)愛宕駅から徒歩28分。県道3号線を延々と歩いた右手。結構目立つ看板があるのですぐにわかります。
ちなみに、愛宕駅からはバス(岩井車庫行き茨城急行バス「柳沢」バス停下車。所要10分ほど)も走っているのですが、1時間に1本のみとかなり不便。
お客さんは、ほぼ全員、車で訪れる様子です。
駐車場がかなり広々しています。
カレーランチバイキング940円。安い!
中古車業者の看板もあり
『ハンディレストラン』の外観
『ハンディレストラン』の外観です。
お店の前は、かなり広々とした駐車場になっており、そこそこの台数の車が停まっていました。
お店の外観は、昭和の時代の地方の洋食レストランっぽい感じ。お店のオープンは、2011年8月です。
「ハンディ(HANDI)」とは、この壺型の容器のこと
店頭に置かれていた陶器製の象
黒板メニューに「本日のスペシャルメニュー」が書かれています。
焼き物や揚げ物系など、手書きの黒板メニュー
お店の窓には、壺みたいな形の容器の絵が描かれていました。
店名の「ハンディ(HANDI)」とは、この壺型の容器(鍋)のことである様子。
店頭には、メニュー黒板がいくつか立てられていましたが、全て英語表記です。お客さんの多くがパキスタン人を始めとした外国人であることが窺えます。
富山にあるモスクの絵やコーランの壁掛けなど
お店の入り口には、富山にあるモスクの絵やコーランの壁掛け、ユニフォームが飾られていました。ユニフォームはクリケットチームのでしょうか?
中古車は、富山の港から輸出されているようで、特に射水市はパキスタン人が多く、”イミズスタン”と呼ばれることもあるのだとか。
『ハンディレストラン』の店内
『ハンディレストラン』の店内です。
店内はかなり広く、座席は4人掛けテーブルが11卓と個室席の合計65席。
簡素で古めかしい内装は、まるで、インドやパキスタンにあるレストランのような雰囲気。
お店の奥には、ランチバイキングの鍋が並び、その向こうにはパキスタン人のシェフが数人、調理作業を行っていました。
ホールのスタッフも3人ほどおり、いずれもパキスタン人、もしくはインド人と思われる方。
壁に飾られた絵や民芸品
カウンターで販売されているデーツやスパイス、スナック
お店に訪問したのは、木曜日のランチタイム。
なんでも、木曜日はお店の近辺で中古車のオークションが行われる日で、多くのパキスタン人中古車業者が来店するため、パキスタン人向けのスペシャルメニューが充実しているのだとか。
店内に居たお客さんは、もちろんパキスタン人が多いですが、地元の方でしょうか?日本の方もちらほらいました。
パキスタン人は、いかにも業者らしい男性の2人組やおひとり様、男女のグループ客もいました。日本人は、男女カップルが2組、おひとり様男性が2人。いずれも年齢層は高め。
さてさて、座席に座ったところで、さっそくメニューを見てお料理を選びましょうか〜♪
『ハンディレストラン』のメニュー
カレーメニュー
タンドリーグリル
ナン&ライス
こちらが、『ハンディレストラン』のグランドメニューの一部。
メニューには、「バターチキン」や「パラクパニール」などのスタンダードなカレー、3〜4人から注文できる炒め煮カレー「カラヒ」。「シークカバブ」や「タンドリーチキン」などのタンドール料理、「シャミカバブ」や「チャプリカバブ」などのマトンハンバーグ。「ナン」や「ロティ」「パラタ」などのパン、定食の「ターリーセット」もあります。
けれども、この『ハンディレストラン』で是非とも食べるべきなのは、グランドメニューにあるお料理ではなく、日替わりのパキスタンカレー(4〜5種)から選べる「スペシャルカレー」(1,100円)です!
「今日のスペシャルカレー」
こちらが、訪問した日の「スペシャルカレー」のメニュー。
この日のメニューは下記でした。
- Nihari(ニハリ) マトンの骨付きもも肉をじっくり煮込んでとろみを付けたカレー
- Mass Jungely(マース・ジャングリ) 八角を効かせたマトンカレー
- Goa Chicken Curry(ゴア・チキン・カレー) 新鮮トマトとチキンのカレー
- Dall Mash(ダール・マッシュ) ドライなウラド豆のカレー
- Kabuli Pulao(カブリ・プラオ) アーモンドとドライフルーツ入り、マトンの炊き込みご飯
※ナン2枚、ロティ2枚、バスマティライス、日本米のどれか1つと、チャイのセット(5の「カブリ・プラオ」は、ナン、ロティ、白いライスはなし)。
いずれも、普通のインド・パキスタン料理店ではあまり見掛けないレアなメニューが揃っていて、ワクワクしてくる感じ♪
けれども、さらに、このお店『ハンディレストラン』のすごいところは、このスペシャルなメニューが日替わりであるというところ!
スペシャルメニューは、毎日、お店のツイッターに投稿されるのですが、聞いたこともない(しかも美味しそうな)お料理がズラリと投稿に並びます。
例えば、こんなお料理↓
- パンジャビ・ゴーシュト/ソンフ入りマトンカレー
- カトワ・ゴーシュト/メティ粉と八角入りマトンカレー
- ムラグ・スルタニ/自家製ヨーグルトとサフラン入りチキンカレー
- ラハム・フィルフィル/赤唐辛子入りアラブ風マトンカレー
- マトン・コラプリ/ゴマとマスタード油入りマトンカレー
- ムラグ・ラシミ/ナツメグの中皮入りチキンカレー
- パティアラ・チキン/半生プラム入りチキンカレー
どんなお料理なのかわからないけれど、字面を見ただけでとっても美味しそう♪
ヤクニ(550円)
こちらも気になったお料理「ヤクニ」(骨付きマトンのスープ)。テーブルのスタンドメニューにありました。
多分、絶対に美味しい!今回は注文しなかったのですが、頼めばよかった。
ランチバイキングのカレー
「アルビ・チキン/里芋とチキンのカレー」
「ダールモング・マスール/緑豆と平豆のカレー」
「アル・アンダ/ジャガイモとゆで卵のカレー」
デザート
こちらは、お店の奥にあるランチバイキングのカレー鍋。
スペシャルカレーと並ぶ『ハンディレストラン』のもうひとつの売りは「ランチバイキング」。3種のカレーとデザートが付いて940円!
しかも、3種のカレーは、スペシャルカレーと同じく日替わりで、スペシャルカレーとはまた違った種類の、個性溢れるパキスタンカレーが揃っています。こちらも、スペシャルカレー同様、ツイッターで毎日メニューが投稿されます。
この日の「ランチバイキング」のメニューは下記でした。
- アルビ・チキン/里芋とチキンのカレー
- ダールモング・マスール/緑豆と平豆のカレー
- アル・アンダ/ジャガイモとゆで卵のカレー
- デザート/フルーツ・カスタード
3種いっぺんにいただけることと、お代わり自由なこと、リーズナブルなところが魅力ですが、やっぱり、今回は「スペシャルカレー」を注文することにしました。
2人で、「スペシャルカレー」(1,100円)をそれぞれ違う種類のカレーで注文。カレーは、「Nihari(ニハリ)」と「Goa Chicken Curry(ゴア・チキン・カレー)」をチョイスし、主食は、ロティとナンをそれぞれ選択。
それと、主食なしでもう1種のスペシャルカレー「Dall Mash(ダール・マッシュ)」も頼むことにしました(850円)。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
スペシャルカレーの「ニハリ」「ダール・マッシュ」「ゴア・チキン」をいただく!
セットのサラダ
注文をすると、すぐに、セットのサラダが運ばれてきました。
千切りキャベツとニンジンとレタスのお馴染みのサラダですが、ドレッシングは、よくあるオレンジ色ドレッシングではなく、白いフレンチドレッシング。ドレッシングボトルで提供されるので、掛け放題!
「ラッシー」
お飲み物は、「ラッシー」を頼みました。
濃厚でも薄めでもない、ちょうどいい塩梅の飲みやすいラッシー。
こってりしたパキスタン料理に合いそうです♪
ラッシーをちびちび飲んでいると、程なくしてお料理が次々と運ばれてきました!
「ダール・マッシュ/ドライなウラド豆のカレー」
「ダール・マッシュ/ドライなウラド豆のカレー」です。
ウラド豆のカレーと言うと、濃厚でドロっとした「ダール・マッカニー」が定番でよくいただくのですが、こういうドライタイプのウラド豆カレーは初めていただきました。
ちょっととろみを感じさせるウラド豆。豆の形が残ったドライタイプなので、豆そのものの食感と旨味がダイレクトに味わえて新鮮な美味しさ♪
針生姜とパクチーがアクセントです★
「ニハリ/マトン骨付きモモ肉のカレー」
「ニハリ/マトン骨付きモモ肉のカレー」です。
「ニハリ」は、羊や牛の脚の肉を骨髄と一緒に煮込んだシチュー。
18世紀のムガル帝国末期の時代に生まれたお料理で、現在ではインド北部やパキスタン、バングラデシュのイスラム教徒によく食べられており、特にパキスタンでは国民食とも呼ばれているのだそう。
『ハンディレストラン』のニハリ、さすがパキスタン人御用達のお店、やっぱり絶品でした★
骨付きマトンの髄が沁み込んだスープは、とろみと旨味があり、骨の周りにがっしりと付いたマトンのもも肉は、とろけるように柔らか。仄かなマトンの獣臭と針生姜や絞り掛けたレモンの酸味のマッチングもベスト!
美味しいです♪
「ゴア・チキン/ポピーシード、カレーリーフ入りチキンカレー」
「ゴア・チキン/ポピーシード、カレーリーフ入りチキンカレー」です。
パキスタンではなく、インドのゴアのお料理ですが、これが本当に美味でした★
ナッツのような香ばしさのあるポピーシードと、柑橘系の爽やかさがあるカレーリーフ、香りの王様カルダモンなど、複雑な芳香が食欲をそそります♪
トマトの酸味がメインのカレースープは、深みがありつつもシャープな味わい。ゴロっと入った大ぶりのチキンも柔らかくて食べやすく、食べ応えもあります。
カラフルで重層的な味と香り。たまらない美味しさです★
「ロティ」
「ナン」
主食は、「ロティ」と「ナン」
ほどよく焼き色が付いていて、結構ボリュームあります!
1セットで2枚なので2人で4枚でしたが、ちょっと多かったかも。
ほかほかアツアツで美味しい♪
ロティとナンにカレーを付けていただきます。
ロティとナンに3種のカレーを付けて、もりもりいただきました〜♪
お腹いっぱい、美味しかったです★
「チャイ」
食後は、セットの「チャイ」
ミルク多め。甘さはほどほど。
こってりとしたパキスタンカレーの後にいただく「チャイ」、ホッとひと息♪
千葉県野田市にある、パキスタン料理店『ハンディ(HANDI)レストラン』
在日パキスタン中古車業者向けのパキスタン料理は、なかなか他では見られないメニューが揃い、日替わりでバラエティに富んだパキスタンカレーをいただけるのがすごいところ。
店内は、パキスタン人が多く来店していて、現地パキスタンの雰囲気を味わうことが出来ます。
また、お店の管理がかなりしっかりしているのも◎なポイント。
ランチバイキングのカレー鍋は、お店のスタッフがよそるようになっていたり、食後のテーブルの片付けなども、かなり丁寧に行われているなど、衛生管理が徹底しています。
もちろん、スタッフも皆さんとても親切♪
近くにあったら、何度でも通ってしまいそうな、良いお店です★
◉『ハンディ(HANDI)レストラン』の地図・アクセス
- 住所:千葉県野田市目吹1508-1
- アクセス:東武アーバンパークライン(野田線)「愛宕駅」より徒歩28分
- 営業時間:11:00~16:00 16:00~23:00
- 定休日:無休
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