スリランカ、「コロンボ」(Colombo:කොළඹ:கொழும்பு)から「キャンディ」(Kandy:මහ නුවර:கண்டி)までの鉄道の旅。
スリランカの鉄道
スリランカの鉄道は、総延長が約1,500km。
メイン・ターミナルである「コロンボ・フォート駅」を中心に放射状に路線が広がっています。
イギリス植民地時代の1858年に、紅茶やコーヒーの輸送手段として敷設されたのがはじまりで、長い歴史を持っていますが、列車の本数は少なく、スリランカ国内の移動手段としてはバスの方がメジャーです。
路線に電化されている区間はなく、走っている列車は全てディーゼル車。
スピードも遅く、所要時間もバスよりもかかることがほとんどですが、スリランカの鉄道は、車窓が素晴らしいことで有名。
旅行者としては、ぜひとも乗ってみたい交通手段のひとつです。
キャンディ行きのチケットを購入する
朝9時、コロンボのメイン・ターミナルである「コロンボ・フォート駅」
キャンディ行きの列車のチケットを求めて、窓口を探し回ります。
チケット購入の窓口はいくつもあり、少しわかりづらかったのですが、いろんなスリランカ人に窓口の場所、キャンディ行きの列車の出発時間などを教えてもらい、無事にチケットをゲットすることができました!
スリランカ人、親切です♪
予約した列車は、9:50分発のキャンディ行き急行列車の3等席(Rs.290:175円)
キャンディまでは、所要約3時間の行程です。
出発まで1時間ほど時間があるので、「コロンボ・フォート駅」構内をぶらぶら見て回ることにします。
コロンボ・フォート駅は、メイン・ターミナル駅のため、結構大きいです。
ホームが4面くらいあって、入り口のところには駅や売店があります。
列車を待つ乗客でごった返し、荷物を運ぶポーターや豆などを売る売り子がうろついている様子は、インドの駅に似ています。
ペプシの看板が鮮やかな売店では、たくさんのスナック菓子が売られていました。
ポップコーンがRs.20(12円)です。
駅員さんは、おせっかいなほど親切。
外国人を見つけるやいなや、すぐに近づいてきて「どこへ行くのか?」と訊き、行き先がわかると、ホームの場所と出発時間を案内してくれます。
列車が到着すると、「あの列車に乗れ!」とわざわざ言いに来てくれます。
9:50分発のキャンディ行き急行列車が到着しました。
座席は自由席なので早い者勝ち。
列車がホームに到着した途端、大勢の人が車内に突入します。
かなりの激しさです!
しかしながら、なんとか、座れる座席を確保することができました!
座席は、3人掛けの向かい合わせの座席で、ビニールシート張り。
一緒のボックスに座ったのは、上品な感じのおばさんと、子供2人を連れた夫婦です。
そろそろ出発時間です!
キャンディへ向けて急行列車が出発!
列車は、コロンボ・フォート駅を出発しました。
途中までは平地を走り、コロンボのベッドタウンと呼べるような町をいくつも通り過ぎていきます。
そして、1時間ぐらい走ったでしょうか。
列車は、山地へと入っていき、走るスピードも途端にゆっくりになってきました。
窓からは高原や山の風景が見えるようになります。
なかなかの景観です!
山の中を進んでいくと、山間の小さな駅に幾度も出くわします。
のどかな小さな村の風景、心惹かれるものがあります。
キャンディ行きの車中でスリランカ人の優しさにふれる
キャンディへの車中では、同じボックスに座っていた上品な感じのおばさん(オリビエという方)に話し掛けられ、コロンボではどこに泊まったのかとか、キャンディでは何を見るのかとか、いろいろ尋ねられました。
話をしているうち、ここで、今朝の間違いが判明します!
コロンボのホテル「グランドオリエンタルホテル」から駅までのトゥクトゥクがRs.600(360円)したと言ったところ、オリビエ、口を押さえてびっくり!
Rs.600は、相当に高いそうです。
本当は、Rs.150(92円)くらいが相場だとのこと(汗)
オリビエさん、周りの乗客にもそのことを伝え、皆口々に「高い!」「悪い奴がいるもんだ」というようなことを言い合っていました。
そんなことを話していると、隣のボックス席から日本語で呼び掛ける声が聞こえました。
「日本人ですか?」
見ると、スリランカ人の男性です。
聞くところによると、彼は日本の日立の社員で、日本に住んで働いているけど、休暇でスリランカに戻ってきているのだとのこと。
彼の実家は、ゴールという町で、キャンディに訪問するのは、この時期に行われるキャンディ最大の祭り「ペラヘラ祭り」を見るためなのだとか。
そうです!
私も「ペラヘラ祭り」を見るために、キャンディに向かっているのです。
彼の名前は、サッチーと言いました。
列車はいくつものトンネルを抜け、小さな駅を通り過ぎ、3時間かけてキャンディの駅に到着しました。
私がキャンディの後、ゴールに行くことを知ると、サッチーは、
「私もゴールに戻る予定だから、連絡して欲しい。町を案内したい」
と言ってくれました。
サッチーのメールアドレスと電話番号のメモをもらいます。
列車を降りると、オリビエがトゥクトゥク乗り場まで一緒に来てくれ、トゥクトゥクの運転手に値段の交渉をしてくれました。
また、コロンボの時のように高いお金を払わされるんじゃないかと心配してくれたみたいです。
オリビエの交渉の末、キャンディの町を見下ろす丘の上にあるホテル「ホテル・ヒルトップ」まで、Rs.300(183円)で話しがまとまります。
オリビエにお礼を言い、トゥクトゥクに乗り込みます。
優しい人ばかりのスリランカの鉄道の車中でした★
ホテル・ヒルトップ
トゥクトゥクは、キャンディ駅を出るとかなり急な坂道を登っていきます。
10分ほどしてホテルに到着。
「ホテル・ヒルトップ」(Hotel Hill Top)は、名前の通り、丘の上にあるホテルです。
このホテルは、ホテル予約サイトでネット予約しました(7,000円ほど)。
部屋は広々としてとても綺麗。ベッドの寝心地も空調もシャワーの湯量も申し分なく、朝食のバイキングも美味しいし、スタッフも親切な、最高のホテルでした★
ただし、街までのアクセスだけが、ちょっぴり不便です。
ホテルの部屋から見たキャンディの風景です。
部屋のテラスからは、街を見渡すことができます。
真下に見える駅から列車の到着する音や駅のアナウンスが聴こえてきたり、遠くに見える仏歯寺から鐘の音や勤行らしきスピーカーの声が聴こえてきたり・・・。
この日は「ペラヘラ祭り」が行われる日です!
最大の見ものであるパレードは夜から始まるとのことですが、それまでの時間、キャンディの街やスリランカを代表する仏教寺院「仏歯寺」を見て回りましょうか〜。
部屋に荷を解き、支度を済ませると、さっそく街へ向けて出発です。
旅行時期:2014年8月
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