茨城県南西部にある坂東市。その南部の利根川北岸の、野田市から伸びる結城坂東線沿いに、パキスタン料理のお店『ジャパン ハラール マート(Japan Halal Mart & restaurant)』は、あります。
坂東市をはじめとした茨城県南西部は、中古車輸出に携わるパキスタン人が多く住んでおり、在日パキスタン人御用達のパキスタン料理店が数多くあります。
2024年5月にオープンした『ジャパン ハラール マート』も、そんなお店のひとつです。
『ジャパン ハラール マート』へのアクセス・行き方
野田市駅から茨急バス(岩井車庫行き)に乗車
『ジャパン ハラール マート』のある茨城県坂東市には、鉄道が走っていません。
最寄りの鉄道駅は、千葉県野田市にある「東武アーバンパークライン」の「野田市駅」。野田市駅へは都内からは1時間ほどで着きます。
野田市駅からは、「茨急バス」の「岩井車庫行き」に乗車。上の写真がそのバスです。
バスは1時間に一本のみ
「岩井車庫」行きのバスは1時間に1本しかないので、バスの出発時間に合わせてスケジュールを組んだ方が良いです。
利根川を渡って茨城県へ
下車するバス停の名前は「東陽寺前」。野田市駅から17駅目、所要時間は約20分程度。運賃は480円。
野田市駅を出発すると、結城坂東線を北上し、途中で利根川を渡ります。渡った先が茨城県の坂東市で、坂東市に入って数分で「東陽寺前」に着きます。
「東陽寺前」バス停からお店までは、徒歩2分ほど。1つ手前のバス停「小山入口」からも歩いて行けます。
大型ハラール食材店の横にオープンしたパキスタン料理店
『ジャパン ハラール マート』の外観
そして、こちらが『ジャパン ハラール マート』の外観です。
上の写真の建物がレストランで、建物の左手にハラール食材店があります。
実は、以前ここを訪れたことがあって、その時はハラール食材店のみの営業で、まだレストランは準備中の状態でした。
店員さんは、パキスタン人の有名シェフを呼んで3月にオープンさせると話していましたが、無事にオープンに漕ぎ着け、SNSなどを見ると評判も上々の様子。
『ジャパン ハラール マート』の看板
窓に掲げられた各国の国旗
ハラールフード店が併設されています。
さて、ハラールフード店は、後で見てみることにして、さっそくレストランの店内へと入っていきましょう〜♪
『ジャパン ハラル マート』の店内
広々とした店内。小上がりの席や個室もあります。
こちらが、『ジャパン ハラル マート』の店内です。
和食のレストランを改装したような建物で、店内はかなり広々。座席は合計76席で、テーブル席だけでなく、座敷の席や個室もあります。
窓際にはお花が飾られていました。
ブリキのパキスタン飾り
コーラとスプライトのクーラーボックス
訪問した時間は、休日遅めのランチタイム。店内には、在日のパキスタン人のお客さんが数組いたほか(全員男性の方)、日本の方も1組いました(カップル客)。
スタッフは数人。皆さん、髭を生やしたパキスタン出身の方で、日本語はあまり話せない感じながら、終始ニコニコ。親切な印象でした。
『ジャパン ハラル マート』のメニュー
『ジャパン ハラル マート』には、下記の4種類のメニューがあります。
- DAILY BUFFET MENU(ホワイトボード)
- DAILY MENU(ホワイトボード)
- GRAND MENU(メニュー本)
- OUR SPECIAL AVAILABILITY 7DAYS A WEEK MENU(クリアファイルに入った紙)
ひとつひとつ見ていきます。
DAILY BUFFET MENU
「DAILY BUFFET MENU」
こちらは、ホワイトボードの「DAILY BUFFET MENU」
お料理は毎日日替わりで4品。飲み物、デザート、ナン、ライタ、ロティ、サラダなどが付いて950円です。
本日のお料理は、
- MUTTON NEHARI
- LOBIYA MASALA
- ALOO MATAR
- ZERA PULAO
の4種類。
↓が、そのビュッフェのお料理の釜(の一部)。
ビュッフェメニュー「PALAK ALOO」
ビュッフェメニュー「ZERA PULAO」
ちなみに、ホワイトボードには、3番に「ALOO MATAR」と書いてありましたが、実際に提供されていたのは「PALAK ALOO」でした。
950円とリーズナブルなせいか、店内のほとんどのお客さんがビュッフェのお料理を食べていた感じ。
DAILY MENU
ホワイトボードの「DAILY MENU」
こちらは、ホワイトボードに書かれた「DAILY MENU」
本日のお料理は、
- CHICKEN KARAHI(1,200円)
- MUTTON BIRYANI(1,500円)
- MUTTON PULAO(1,300円)
- CHICKEN HANDI(1,300円)
- RUZ BUKHARI(1,500円)
の5品。
1〜4までは他のお店で食べたことがあります。5はウズベキスタンのブハラ由来のシンプルな炊き込みご飯らしいです。
GRAND MENU
グランドメニュー
グランドメニュー(写真付き)
グランドメニュー(写真付き)
グランドメニュー(マトンメニュー・スペシャルメニュー)
グランドメニュー(BBQメニュー)
グランドメニュー(ベジタブル・スイーツメニュー)
こちらは、テーブルの上に置かれていたメニュー本の「GRAND MENU」
かなりの品数がありますが、全てが注文できる料理なのかは謎。ホワイトボードの「DAILY MENU」と被っている料理もいくつかあります。
OUR SPECIAL AVAILABILITY 7DAYS A WEEK MENU
OUR SPECIAL AVAILABILITY 7DAYS A WEEK MENU
Bar BeQue Menu
そして、こちらが、クリアファイルに入ったペライチの紙に記載された「OUR SPECIAL AVAILABILITY 7DAYS A WEEK MENU」
こちらも、「GRAND MENU」と被っている料理がいくつかあります。
とりあえず、どの料理が提供可なのかはわからないけど、食べたいものを注文しようということで、下記のお料理を頼むことにしました。
- ダンポホ(DAM PUKHT)(1,500円)
- バローチ・カラヒ(BALOCHI KARAHI)(1,500円)
- チャプリ・カバブ(CHAPLI KABAB)(1,500円:2P)
いずれも、「OUR SPECIAL AVAILABILITY 7DAYS A WEEK MENU」に記載されていたお料理です。
店員さんに↑のお料理を注文できるかと訊くと、OKとの回答。
ナンとロティ、どちらにするかと訊かれたので、両方頼むことにしました。
注文を済ませ、お料理が運ばれてくるのを待ちます。
ビジュアルもお味もインパクト抜群の「ダンポホ」が絶品♪
サラダとライタ
注文を済ませると、すぐに、サラダとヨーグルトが提供されました。
インド料理屋定番のオレンジ色の謎ドレッシングが掛かったサラダとライタ。
ライタは、後でお料理と一緒に食べると合いそう。
サラダをポリポリと食べながら、お料理を待ちます。
コカコーラ
お飲み物は「コカコーラ」を頼みました。
オイリーなパキスタン料理は、炭酸が爽やかなコカコーラが合います♪
サラダを食べながら、ちびちびとコーラを飲んでいると、ほどなくしてお料理が運ばれてきました!
「ダンポホ(DAM PUKHT)」(1,500円)
のっけからすごいのが登場しました!!
「ダンポホ(DAM PUKHT)」です。
器の中にドーンと入った骨付きのマトンすね肉とじゃがいも、丸ごとニンニクがインパクト抜群!
「ダンポホ(DAM PUKHT)」は、パキスタン北西部ペシャワールに住むパシュトゥーン人のお料理で、「マトン・ローシュ(MUTTON ROSH)」(マトン汁の意味)とも呼ばれます。
作り方は、底が厚い丸い鍋にマトンのすね肉やジャガイモ、青唐辛子、にんにくなどの食材を入れて密閉し、弱火でじっくりと煮込んで作られるのだそうで、この調理法自体の名前も「ダンポホ(DAM PUKHT)」と言うのだそう。
SNSやGoogleのクチコミでこの料理の存在を知り、是非食べてみたいと思っていました。
骨付きのマトンすね肉とじゃがいも、丸ごとニンニク、レモン
念願の初「ダンポホ」のお味は・・・
めちゃくちゃ美味しい!!
骨付きマトンのすね肉は、骨からほろほろとほぐれ、マトンのお肉は臭みが全くなく、意外なほどあっさりとした食感。しかしながら、マトンの旨味は抜群!
そして、何より、マトンすね肉の旨味が沁み込んだスープがめちゃ旨♪
マトン汁を吸い込んだジャガイモもたまらなく美味しく、丸ごとニンニクをほぐして、マトン肉やジャガイモと合わせて食べたり、レモンを絞って味変させたりするのもGood!
スパイスはほぼ使われておらず、味付けはたぶん塩だけですが、十分過ぎる満足感。
「ダンポホ」のお味、期待以上の美味しさでした★
「バローチ・カラヒ(BALOCHI KARAHI)」(1,500円)
続いて、運ばれてきたのが「バローチ・カラヒ(BALOCHI KARAHI)」
「バローチ」とは、パキスタン南西部、イラン東部、アフガニスタン南部にまたがる「バローチスターン」のこと。バローチ人という遊牧民が居住するエリアです。
「バローチ・カラヒ」は、通常のカラヒ(中華鍋に似た鉄鍋で炒め煮した料理)とは違ってトマトを使わず、ヨーグルトやミルクを多用するのが特徴とのこと。
「バローチ・カラヒ」、初めていただきましたが、個性的なお味でした。
ゴロゴロと入った骨付きのマトン肉に、ヨーグルトの酸味とまろやかさ。そして、カシアの風味がかなりインパクトあり!
スパイスを多用したインド料理とはまた違う、どこか、イラン料理にも似た風味を感じるお料理でした。
「チャプリ・カバブ(CHAPLI KABAB)」(1,500円:2P)
こちらは、「チャプリ・カバブ(CHAPLI KABAB)」
「チャプリ・カバブ」は何度も食べてますが、大好物なので、ここでも注文!
ジューシーなマトンのミンチに、コリアンダーシードの風味や青唐辛子の辛味が効いていて美味しい♪
グリーンチリペースト
「チャプリ・カバブ」は、グリーンチリペーストを付けていただくと、なお美味しい!
このペースト、結構な辛さですが、味に奥行きがあって病みつきになります。
ナン
お料理と一緒にいただいた主食は「ナン」と「ロティ」(ロティは写真無し)。
パキスタンの個性的な料理に合う、素朴なお味のナン&ロティ。
特に、ダンポホのマトン汁にナン&ロティを付けて食べるのが絶品でした★
美味なパキスタン料理の数々
「お茶(KAWA)」
食後は、「お茶(KAWA)」
こちらは、お店の方がサービスしてくれました♪
甘くなく、さっぱりとしたお味が、オイリーなパキスタン料理の後の一杯としてベストマッチ。よいお口直しとなりました。
ハラールフード店
ハラールフード店の店内
食後は、隣接するハラールフード店を覗き見。
以前訪問した時よりも、品揃えがさらに充実している様子。
今回は、何も買いませんでした。
茨急バス「小山入口」バス停
帰りは、行きで降りた「東陽寺前」の1つ手前のバス停「小山入口」から茨急バスに乗って野田市駅へ。
茨城県坂東市にあるパキスタン料理のお店『ジャパン ハラール マート(Japan Halal Mart & restaurant)』
在日パキスタン人向けの本場のパキスタン料理をいただけるお店。
マトンのスネ肉をニンニク、じゃがいもと一緒に煮込んだ「ダンポホ」は、インパクトのあるビジュアルもさることながら、お味も抜群!
意外とあっさりとしたマトンスネ肉も美味ですが、とにかく、肉とニンニクの旨味が沁み込んだスープがめちゃ旨でした♪
◉『ジャパン ハラール マート』の地図・アクセス
- 住所:茨城県坂東市矢作2649-1
- アクセス:東武アーバンパークライン野田市駅から茨急バス(岩井車庫 行き)約20分 東陽寺前下車徒歩2分
- 営業時間:10:00~22:00
- 定休日:無休
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