インド料理といえば、スパイス!!
今まで何品かインド料理を作りご紹介しましたが、そこで使用したスパイスの特徴をまとめてみました。
インド料理に欠かせないスパイスの数々(ホールスパイス)
スパイスには、粒状の「ホールスパイス」と粉状の「パウダースパイス」があり、それぞれ役割が異なります。
「ホールスパイス」は、北インドと南インドで、使うタイミングと効果が大きく違います。
北インドでは、最初に使います。ホールスパイスを油で炒めて香りを移し、香りが移った油に他の材料を加えて炒めていきます。
南インドでは逆で、最後に使います。ホールスパイスを油で炒め、香りが移った油をスパイスごと料理に加えてなじませ仕上げます。
「パウダースパイス」は、南北インドともに使い方は同じです。
しっかりと炒めて香りをよみがえらせ、とろみも作ります。焦げると苦味が出てしまうため、弱火で炒めます。
カルダモン
原産地・・・インド・スリランカ・マレー半島
カルダモンは、ショウガ科の多年草。完熟する前の実を乾燥させたもので、レモンに似た爽やかさと上品な香りがあり、「高貴な香り」と言われることも多いです 。
カレー料理には欠かせないスパイスで、肉料理の匂い消しやチャイの香り付けにも使われています。コーヒーや紅茶に入れてもいいそうです。料理に使う際には、油で炒めてぷっくりふくれたら香りが立ったサインです。
シナモン(スティック)
原産地・・・中国南部からベトナムあたりと推測されています。
シナモンは、熱帯に生育するクスノキ科の常緑樹の名前。スパイスとして使われるシナモンは、その樹皮を乾燥したもので、ニッキとも言われています。
さわやかで独特の甘い香りとかすかな辛みが特徴。カレーにおいては、その甘い香りを利用して、肉の臭み消しや、奥深い味わいに仕上げるのに使います。
ローリエ(ベイリーフ)
原産地・・・もともと小アジアの原産ですが、ローリエはトルコ、ギリシャ、イタリア、フランスなど地中海沿岸を中心に栽培されるようになったため、ヨーロッパでよく使用されています。
ローリエは、さわやかな香りが特徴で香り付けに使用されます。肉の臭みを消す役割があるので、煮込み料理によく使用されますが、長時間煮込むと苦味が出てくるので注意が必要。
クローブ
原産地・・・インドネシアのモロッカ群島
クローブはフトモモ科の花の蕾を乾燥させたもの。 甘さと薬臭さの入り混じった強い香りが特徴的で、噛むと刺激的な苦味と辛みがあります。少量で効果的なため味にも影響が出やすいので、分量を守って使いましょう。
香辛料として肉料理によく使われますが、他の香辛料とブレンドしてカレーなどに使用することが多いです。
クミンシード
原産地・・・エジプトなど
クミンシードとは、セリ科の一年草の種子を乾燥させたもの。食欲を刺戟する、いかにもカレー系エスニック料理にふさわしい独特の香りが持ち味です。コリアンダーと組み合わせて使われることが多いです。
初めに、油に香りを移してから使うと効果的です。油で炒めて周囲から泡が出たら、香りが出たサイン。
ブラックペッパー
原産地・・・インド
ブラックペッパーは、こしょうの実を完熟前に収穫し、乾燥させたもの。刺激的で、すっきりとした辛さが持ち味です。
一般的には、塩と一緒にあらゆる料理に使い、特に牛肉との相性が良いです。
マスタードシード
原産地・・・中央アジアから西アジア、中東、地中海沿岸にかけて。
マスタード(シード)は、からし菜の種子で、この種子や粉末に水や酢、糖類や小麦粉などを加えて練り上げたものが、マスタードです。
通常、クミンなどと一緒に種子がはじけるまで油で良く炒め、香ばしい香りを油に移しながら使います。
フェネグリークシード
原産地・・・地中海地方
フェネグリークシードは、マメ科の一年草植物で、インドではメティと呼ばれています。
そのままでは苦みが強いが、油の中に入れて加熱すると甘いメープルシロップのような香りを発します。焦げやすいので注意が必要。
いかにもカレーらしい香りがし、日本製のほとんどのカレールウやカレー粉に入っているスパイスです。
赤唐辛子
原産地・・・中南米
唐辛子は、ナス科の多年草の果実で、完熟した唐辛子を乾燥させたものです。インド料理ではそのまま油で炒めて、辛みと香りを油に移して使います。特徴である辛みと色を生かします。
カレーリーフ
原産地・・・インド
カレーリーフは、ミカン科の木の葉で、和名は大葉月橘(オオバゲッキツ)または南洋山椒(ナンヨウザンショウ)。
カレーに似たスパイシーな香りと、柑橘系のさわやかでフルーティーな香りが混じったような香りがし、
南インドカレーには欠かせないハーブです。現地では生の葉を利用しますが、日本で手に入れるのは非常に困難なので、乾燥したものを使用します。
(※最近は簡単に手に入るようになりました)
サフラン
原産地・・・西南アジア
サフランは、アヤメ科の多年草で、その雌しべを乾燥させたものです。収穫率が低いため貴重で、高価なスパイスとして知られています。
代表的な色付けのスパイスであり、特有の甘い香りがし、少量でも鮮やかな黄色に染まります。スペインのパエリヤ、世界三大スープのひとつのブイヤベースに使われることでも良く知られています。
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