8月5日(水)~9日(日)、新宿三井ビル 55HIROBA で『芸能山城組ケチャまつり』が行われました。
この『芸能山城組ケチャまつり』は、今年で40回目になるそうです。
5日間、お昼から夜まで、演奏や合唱、舞踊を楽しむことができます。しかも、入場無料なんです!!
【第四十回記念】芸能山城組ケチャまつり
芸能山城組は、1968年、前身の「ハトの会コーラス」によるブルガリア女声合唱の実現に始まります。そして、サカルトベロの男声合唱、バリ島の<ケチャ>などの上演に成功し、世界初のマルチミュージカリティを実現しつつ、1974年、山城祥二を組頭として芸能山城組を創立しました。
そして、芸能山城組創立3年目の1976年からこのケチャ祭りが始まり、今年で40回目を迎えたとのことです。
今では、真夏の新宿の風物詩ともなっています。
12時のジェゴグ演奏から観たいと思い、開始前に到着するよう新宿三井ビルへ。
すると、ジェゴグが準備されていました。新宿のビル群の中に、不思議な光景です。
ジェゴグは、カラフルで、竹が並んだ木琴のような楽器でした。比較的小さなものから、最も大きなものだと、竹筒の直径が20cm、長さが2m以上にもなるそうです。
そして、会場の周りには、いくつかお店が。
『けち屋』・・・けちや・・・けちゃ・・・ケチャ。。
何屋さんだか分かりませんでしたが、シャレの効いたお店。。
陶器やおろし金(?)を売るお店。
バリ雑貨のお店。アタのバッグ、とても素敵です! かわいい♪
かわいいお香や、ルームフレグランス。
バリの雑貨は、落ち着いた感じでいいですよね♫
ジェゴグの演奏
巨竹アンサンブル「ジェゴグ」は、豊かな自然の恵みを浴びて育った長大肉厚な竹をパイプオルガンさながらに配列し、これを叩いて迫力の超重低音から軽やかな高音まで5オクターブを奏でる打楽器オーケストラです。
芸能山城組は、1988年に制作された漫画『AKIRA』の映画版の音楽を担当したそうです。
ジェゴグの演奏は、その『AKIRA』の交響曲でした。
『金田』
『クラウンとの闘い』
『ケイと金田の脱出』
私は『AKIRA』は、正直良く知らないのですが、かなり人気の大作アニメだそうですね。
観たことはないけど、映画の世界が想像できるような音楽でした。
演奏のあとは、ジェゴグの手ほどきのコーナー。
お客さんが、実際にジェゴグに触れて体感することができます。
子供から大人まで、ジェゴグの周りに集まってきて、一人ずつ楽器を体感できます。私はやらなかったのですが、叩けば音が出るものなので、難しくはなさそうです。
ジェゴグの音は、優しくて深みのある音、という感じです。
ブルガリア女声合唱
この合唱は、伝統的な民謡そのものではなく、それらを素材に、20世紀後半以降に創作された音楽だそうです。
芸能山城組では、日本人の声質や足さばきよい歌唱力など独自の表現の魅力も加えつつ、ビームのような声が生み出すブルガリア合唱の精髄を表現し続けています。
階段に並んで浴衣で歌う姿は、珍しい光景でビックリしましたが、澄んだ、とおる歌声は素晴らしかったです!
サカルトベロ男声合唱
鋼のように強靭な声、単純に割り切れないリズムとユニークな合唱形式、そして独特の音律から生み出される異次元のハーモニー。この男声合唱は、サカルトベロが世界に誇る至宝です。
1960年代から演奏し研究してきた芸能山城組の取り組みは、その際立つ先見性で国際的にも高く評価されているとのこと。
男声合唱もこの階段で。とても力強く、とおる歌声で、こちらも素晴らしいものでした。
ガムランの演奏と踊り
ガムランの音を聴くと、バリ島が思い浮かびますよね。
地球上でもっとも高度な打楽器アンサンブルといわれるバリ島のガムランでは、「コテカン」という伝統的な入れ子技法によって、超一流のプロのピアニストに匹敵するめくるめく素早い16ビートが刻まれます。
そんな複雑な音色の演奏と、その演奏に合わせた踊りを楽しむことができました。
踊っている人たちの中には、子供もいて、とてもかわいらしかったです。
踊りは、可憐で華麗なものでした。衣装も素敵なので、観ていてとても楽しいです。
ケチャ
合唱舞踊劇「ケチャ」は、バリ島に古くから伝わる呪術的習俗サンヤンのリズム合唱と、インドの古代叙事詩「ラーマーヤナ」の物語をアレンジした合唱舞踊劇として1933年に誕生しました。
上半身裸の人たちが、「チャッ、チャッ、チャッ」という鋭い声で、リズムを刻みながらやってきました。
夜の暗い中で観るこの光景は、なんとも不思議な感じがしました。
ケチャは、音楽・舞踊・演劇・美術・文学・呪術などの要素がとけあったダイナミックで高度な表現として、世界のアーティストや音楽学者ばかりか、社会学者、哲学者、脳科学者らの注目を集めているそうです。
華やかな衣装を着た男女の踊り手が次々と登場し、ビシュヌ神の化身・ラーマ王子と悪魔の王・ラバナとの闘いを軸に古代絵巻を繰り広げます。
迫力があって、登場人物も色々いるので、飽きさせない内容です。
新宿のビル街にいるとは思えない異空間ですよね。
そして、最後は登場人物全員が出てきて、ごあいさつ。
都会の、しかも野外でバリ島の舞踊劇を観ることができて、とても贅沢な時間でした!
この「ケチャまつり」は、5日間も開催されていて、入場無料なんです。
でも、さすがに山城組の組員だけで、費用を捻出するのは厳しいですよね。それで、お客さんからの支援や募金を募って、まかなっているそうです。
ケチャまつりが、この先も続いていくことを望みます!
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