ルーマニア北西部マラムレシュ地方の町「シゲット・マルマツィエイ」
この町で、民族衣装を着た子供たちのダンスフェスティバルを見ることができました♪
今回は、子供たちのダンスフェスティバルをご紹介します。
ある日、「シゲット」の街の中央広場の前を歩いていると、民族衣装を着た子供たちが大勢、建物の前でたむろしているのが見えました。
中からは音楽が聴こえてきます♪
何か祭りでも行われているのでしょうか・・・。
私は、建物の中を覗き込んでみました。
すると、建物の傍にいた男性が「入れ入れ」と言って手招きをしてきます。
私は、彼の誘いに乗り、ホールの中へと入っていきました。
華やかな民族衣装を着た子供たちが歌と踊りを披露
子供たちのダンス・音楽フェスティバル
建物の中に入ると、舞台の上に民族衣装で着飾った子供たちが大勢いました。
子供たちは歌を歌い、バイオリンやギターを奏で、くるくると回転しながら踊りを踊っていました。
子供たちによるダンス・フェスティバルです!
一番前の席に座っているおじさん。
彼が私の存在に気付いたようです。来い来いと、盛んに手招きしてきます。
近づいていくと、おじさんは「座れ」と言って隣の椅子を指差しました。
私はおじさんに指示されるまま、彼の隣に腰を下ろしました。
民族衣装を着て歌う女性たち
舞台で演じられる踊りや演奏はとても楽しいものでした。
色とりどりの民族衣装、バリエーション豊かな踊り、陽気な音楽。
学校かそれとも地域を代表しているのか、いくつものグループが順番に演技を行っています。
客席には、それぞれの子供たちの関係者がおり、歓声や拍手を盛んに送っていました。
3つ目のグループの時、隣のおじさんがはしゃぎ出しました!
彼の娘のグループのようです。
写真を「撮れ撮れ!」と私に言います。しつこいくらいに。
私はおじさんの要望に応じ、パシャパシャと写真を撮りまくりました。
おじさんの娘のグループの演技が終わりました。
おじさんと一緒に盛大な拍手をします。
おじさんが、「よかったか?」と聞いてきたので、私は「ブン!(よかった)」と答えました。
楽しそうに踊る子供たち、それを見守る父兄の温かい眼差し、会場を包み込む優しい空気
ソロで歌う男の子
その後も私は、客席に戻ってきた娘とおじさんのツーショットを撮ってあげたり(残念ながら、帰国して現像したら、ちゃんと写っていませんでした)、おじさんが喋るのをうんうんと頷きながら聞いたりしながら(ルーマニア語のため何を言っているのかはわからないのですが)、舞台で行われる演技を見続けたのでした。
必死に踊り演奏する子供たち。その演技や演奏は決して上手とは言えないものも多かったですが、途中で音を間違えたり、言葉が出てこなかったりするところが微笑ましく、むしろプロの演奏には無い和やかさを生み出していました。
よく観察していると、子供たちにもそれぞれ個性があるのがわかって、なかなか面白かったです。
ニコニコと愛嬌を振りまきながら踊る子もいれば、ツンとした澄まし顔で踊る子もいます。
やる気の無いぼんやりとした顔で踊る子もいれば、不器用でどこかちぐはぐな子もいます。
クラスのリーダーらしき男の子が大きな声でソロの歌を歌い始めたり、クラスのマドンナらしいかわいい女の子がそのバックで踊りを踊ったりします。
ヴァイオリンの演奏に合わせ子供たちが歌います。
私は満足していました。
ブルサナでもサプンツァでも、博物館にあるような民族衣装を着た人々は見ることができませんでした。
スカーフを被った人は多かったのですが、華やかな刺繍入りのベストやスカートを着ている人たちを、目にすることはなかったのです(帰国後、聞いた話では日曜のミサの時に、民族衣装の人々を見ることができるそうです)。
けれども、「シゲット」滞在最後の日、私は刺繍入りの民族衣装を着て歌い、踊る子供たちをこのホールで見ることができました。
楽しそうに踊る子供たち、それを見守る父兄の温かい眼差しと拍手。
会場を包み込むその優しい空気は、私をこの上なく穏やかな気分にさせてくれました。
旅行時期:2003年5月
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