2024年7月7日(日)、神奈川県川崎市で、毎年恒例のインド・オリッサ州の伝統的なお祭り「ラタジャトラ」(山車祭り)が開催されたので観に行ってきました!
「ラタジャトラ」(Ratha Jatra)とは?
「ラタジャトラ」(Ratha Jatra)は、インドやネパールで毎年6月~7月に開催されるヒンドゥー教のお祭り。
ジャガンナート神という神様を祀った山車と共に大勢の群衆が街中を練り歩くことで知られ、最も盛大に行われるオリッサ州プリーの「ラタジャトラ」には、100万人以上の信者が参加するのだそう。
↓がプリーの「ラタジャトラ」の動画。
この、プリーで行われる「ラタジャトラ」のミニ版が「ラタジャトラ川崎」
なんでも、川崎市にはIT企業などで働く1,600人ほどのインド人が居住しているそうで、「ラタジャトラ川崎」は、そんな彼らのつながりの場として、彼らが自分たちの手で作り上げた祭りなのだとか。
今年(2024年)で17周年を迎える「ラタジャトラ川崎」。毎年恒例の夏の風物詩として、川崎市民にも認知されつつある様子です。
ラタジャトラ川崎の概要
- 開催日時:2024年7月7日(日)10:00~19:30
- 会場:川崎市教育文化会館
- 主催:NPO法人オディサコミュニティージャパン(NPO Odisha Community Japan)
- 公式サイト:NPO Odisha Community Japan
富士見通りを練り歩く「ラタジャトラ」の山車
川崎市教育文化会館から出発する山車
「ラタジャトラ川崎」は、朝9時から川崎市教育文化会館にて、山車の飾り付け、祈りの儀式、儀式音楽や舞踊、セレモニーなどが行われていたようですが、自分たちが見物したのは山車のパレードのみ。
16時半過ぎに川崎市教育文化会館を訪れたところ、ちょうど、山車のパレードが始まるところでした。
川崎市教育文化会館からカラフルな山車が出発します。
本場、インドのプリーの山車は高さ20mを超える巨大なものだそうですが、「ラタジャトラ川崎」の山車は高さ4mほどのミニサイズ。
山車の周りには大勢のインド人がいます。関係者なのか、自分たちと同じような見物客なのか、日本人やインド人以外の外国人もたくさん!
山車に乗せられたジャガンナート神が見えます。
山車の中には「ジャガンナート神」の姿も見えました!
ところで、「ジャガンナート神」とはどんな神様なのでしょうか。
Wikipediaには、下記のように解説されています。
ジャガンナート神とは?
ジャガンナートまたはジャガンナータはヒンドゥー教の神である。元はインド洋東岸オリッサ地方の土着神だったが、後にヒンドゥー教に習合されヴィシュヌ神の化身の一つであるクリシュナと同一視されるようになった。
オリッサ州の海辺の町プリーにあるジャガンナート寺院の本尊として、兄バララーマ(クリシュナと共にヴィシュヌの化身の一つ)、妹スバドラー(アルジュナの妻)と共に祀られていることでも有名である。この地はヒンドゥー教四大聖地の一つに数えられている。
「ジャガンナート神」のビジュアルは↓の動画を参照。
見た目がコミカルな感じで可愛らしい「ジャガンナート神」
「ジャガンナート神」の像は、大きな丸い目と左右対称の顔を持つ彫刻と装飾が施された木の切り株で手足がないのが特徴。寺院にある像は木で作られており、定期的に新しいものと交換されるのだそう。
円形の顔は始まりが無く終わりも無いことを、片方の目は太陽を、もう片方は月を象徴しており、額にあるU字型の印はヴィシュヌ神との繋がりを示し、黒い顔の色はクリシュナ神を表しているのだそう。
山車の後ろ側には神様(クリシュナ神)の絵が描かれています。
「ジャガンナート神」はヴィシュヌ派の神様で、オリッサやベンガル(バングラデシュ含む)など東インドで広く信仰されている神様だそうです。
ということは、川崎に住んでいるインド人は東インド出身のヴィシュヌ派のヒンドゥー教徒が多いということでしょうか?
兎にも角にも、太鼓などの鳴り物の音を聴きながら、山車とそれを取り巻く行列と共に大通りへと向けて歩き始めます。
富士見通りを練り歩く山車とインド人の行列
多くのインド人、日本人や外国人も行列に参加
パレードの行列は、川崎駅方向へと続く大通り(富士見通り)を練り歩いていきます。
車道にはロープが張られ警備員が数名。歩道を歩く人や車道を通る車に乗った人が賑やかな鳴り物の音やカラフルな山車や大勢のインド人の姿に気づき、何事かとガン見してきます。
山車パレードの行列が第一京浜を通過
山車パレードの行列が第一京浜を通過していきます。
歩道橋(ハローブリッジ)の上から眺める、川崎の都会風景の中を練り歩く「ラタジャトラ」の山車と大勢のインド人行列の様子。
なかなかにシュールな風景です★
上から見た山車
パレードは川崎駅方向へと進んでいきます。
「ラタジャトラ」の山車の行列は、車がびゅんびゅんと行き交う大通りを川崎駅方向に向かって、太鼓の音を響かせながらずんずんと進んでいきます。
そして、ほどなくしたところでパレードの行列は信号を左折。路地へと入りました。
路上で始まったインド舞踊のパフォーマンス♪
日本人によるダンスパフォーマンス
路地に入ったところでパレードの行列は止まり、おもむろにダンサーによる舞踊のパフォーマンスが始まりました!
こちらは、日本人によるダンスパフォーマンス。
インド人によるインド舞踊パフォーマンス
こちらは、インド人による舞踊のパフォーマンス。
日本人、インド人、どちらの踊りも目を見張るような上手な踊りではありませんでしたが、華やかな衣装とパフォーマンスでかなり盛り上がりました♪
再び練り歩くパレード行列
川崎のオフィス街を練り歩く山車
ダンスパフォーマンスの後は、再び通りを練り歩き。
川崎のオフィス街を練り歩く山車。通り沿いのお店の人たちが太鼓の音を聞きつけ、通りに出てきてスマホで山車の写真をパチリ!
阿波踊りのパフォーマンス
と、ここでパレード行列が阿波踊りのパフォーマンスを始めました!
軽快な音楽に乗せて、コミカルに踊り始める阿波踊りの踊り手たち。
インド人たちも阿波踊り♪
行列に参加しているインド人たちも、皆さん、踊り手と同じように阿波踊りを踊り始めます!!
みんな楽しそう♪
インドの祭りで、しかも、神奈川県の川崎でなぜ阿波踊りなのか。。謎が深まりましたが、兎にも角にも、これぞ、日印の文化交流。何だかほっこりとさせられました★
この後、自分たちは用事があったので、パレードの盛り上がりを尻目にその場を後にしましたが、パレードの後にはインド料理のお弁当が無料で振舞われたのだそう。
食べられなかったのは残念。どんなお弁当が提供されたのか気になります。
川崎市で行われた、毎年恒例のインド・オリッサ州の伝統的なお祭り「ラタジャトラ」(山車祭り)
都会の街並みを練り歩く極彩色の山車と、着飾った大勢のインド人の姿は、結構シュールな感じで面白い♪
参加しているインド人も日本人も、見物している地元の人たちも、皆んな楽しそうなのがGood! 今後もこの行事が末長く続くといいなと思いました。
インドの風情を感じることができ、また、インドに行きたくなりました★
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