新宿のカレー屋さんと言えば、「新宿中村屋本店」
以前はビルの2階に「ルパ」という店名で営業していた「新宿中村屋本店」ですが、長い改装工事を経て2014年。
その中村屋ビルの地下2階に、新しいカフェ風のお店としてリニューアルオープンしました。
それが、この『新宿中村屋 マンナ(Manna)』です。
インド独立運動の志士が作った日本初のインドカリー

『新宿中村屋 マンナ(Manna)』の外観
中村屋の「カリー」が誕生したのは昭和2年。80年ほど前のことです。
もしかしたら、日本に現存する最も歴史の古いカレー屋さんかもしれません。
そして、その「カリー」の誕生もとても曰くのあるもの。
インド独立運動の志士であった「ビハリ・ボース」は大正4年、日本に亡命してきました。
当時インドはイギリスの植民地支配を受けていて、ボースは運動家としてイギリスの追及を受けていました。
イギリスは日本にボースを引き渡すよう求めますが、彼の窮状を知った相馬夫妻はボースをお店の裏に匿いました。
潜伏は4ヵ月半にも及び、その間、ボースは相馬夫妻の娘、俊子と結婚することになりました。
その後、昭和2年、中村屋が喫茶部を開設した際、ボースは、「カリー」をメニューのひとつとして提供することを提案します。
「本場インドの味を知らしめたい」
そんな思いがボースにはありました。

お店ロゴ

メニュー看板
ボースが最初提供したカリーは、インディカ米を使ったインド本場のカリーだったそうです。
けれども、当時の日本ではインディカ米は珍しく、骨つきの鶏肉やスパイスいっぱいのカリーソースも馴染みの薄いものでした。
そこで、ボースは、もちもち感がありながらカリーソースに染みわたる「白目米」を使うことにしました。
日本人にも食べやすいもちもちしたお米と、次第に人々に浸透していったスパイスの香りと骨つきのお肉。
中村屋のカリーは人気商品となり、街の洋食屋のカレーの8倍の値段にもかかわらず、多くのお客が食べに来たそうです。
そして、その味は現在にも継承され、新宿のカレー屋といえば中村屋と言えるほど、多くの愛好者を獲得し続けているのです。

落ち着いた雰囲気の店内
お店は、新宿のメトロプロムナードから入って階段を降りたところにあります。
カフェ風の真新しい店内は、シックで落ち着いた印象。
ひとりでも、大勢でも入りやすい雰囲気です。
さっそく注文しましょう♪
もちろん、注文するのは、「中村屋純インド式カリー」(1,500円)
素材の旨さが際立つ!丁寧に作られた上品なお味「純インド式カリー」

純インド式カリー
運ばれてきた「純インド式カリー」
クラシックな「ソースポット」に入ったカリーソース。
綺麗な白目米のお米と、たくさんの薬味が一緒に置かれます。

厳選した食材を使ったカリーソース
中村屋のカリーソースは、淡路島産の玉ねぎを丸ごと1個煮込み、自家製のヨーグルトと鶏肉の骨からとったブイヨンが入っています。
また、鶏肉は山梨で飼育されたシャモの肉を使用。カレー粉は20種類ものスパイスが使われていて、炒め始めや仕上げにもスパイスを入れるそうです。

カリーと共に出てくる薬味
薬味は、アグレッツィというロシアのキュウリの酢漬け、オニオンチャツネ、マンゴーチャツネ、らっきょうもあって、味にバリエーション豊かなアクセントをつけることができます。
チャツネ、美味しいです!

厳選された素材を使ったカリー
お味は、もちろん美味しい!
厳選された素材が丁寧に調理され、とてもリッチで上品な味に仕上がっています。
柔らかい鶏肉も、パラパラ感ともちもち感の適度な具合のお米とカレーソースのマッチングもバッチリ!
子供の頃から何度も食べたことのある中村屋のカリー。
本場インドのカリーとはまた違った美味しさがあります。
『新宿中村屋 マンナ(Manna)』の地図・アクセス・営業時間
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