北海道・阿寒湖の「阿寒湖アイヌシアター イコロ」で、アイヌ古式舞踊・イオマンテの火まつりを観ました。
独特な歌と踊りは、一見地味に見えるのですが、澄んだ歌声と力強い踊りは、何か引き込まれるものがありました。
アイヌ古式舞踊
「阿寒湖アイヌシアター イコロ」での古式舞踊は、一日に何回か開催されていますが、この日は夜20時~の回へ伺いました。
入場料は、大人1,080円・小学生540円ですが、宿泊している旅館のフロントでチケットを購入したら、100円割引になりました! 旅館からアイヌシアターまで、無料送迎バスのサービスもあります。
阿寒湖温泉街からアイヌシアターまでは、車で5~10分と近いところにあるので、歩いても20分弱で行くことができます(場所によっては、もっと近い)。
「阿寒湖アイヌシアター イコロ」の入口
シアター内の壁には、アイヌの模様や民族衣装が飾られていました。
この回のお客さんは、会場の4分の1もいないくらいでした。
客席は全332席。2012年にオープンしてから、まだ3年しか経っていない新しいシアターです。
このシアターの最大の特徴は、劇場内で火が使用できることと、水路が流れていてアイヌ民族特有の丸木船が浮かぶこと。火と水はアイヌ文化を伝えるためには欠かせない要素だそうです。
阿寒のアイヌ古式舞踊は、国の重要無形民俗文化財に指定された、伝統あるアイヌ民族の文化です。
さぁ始まりました!
アイヌの民族衣装を着た女性たちが、手拍子でリズムをとりながら歌を唄います。
「鶴の舞」
歌や踊りなど、喜びや悲しみを体で表現することはアイヌには欠かせないものでした。
アイヌの舞踊は、自分たちが踊って楽しむだけでなく、祖先や神々に対して敬意や感謝を表す表現でもあります。
声を振るわえて歌う歌い方や、巻き舌のような笛のような音は、とても難しそうで単純にスゴい!と思いました。
アイヌの踊りは、動物や自然、狩猟や遊び、喜びや哀しみなど、様々なものがあり、北海道各地にその土地特有の踊りが伝えられているそうです。
「黒髪のおどり」
印象的だったのが、この長い黒髪を振り乱して踊る踊りです。結構、衝撃でした!
頭フラフラしそうだなーと思って観てましたが、これもアイヌの伝統的な踊りなのですね。
動画もご覧ください!
ムックリの演奏
ムックリとは、アイヌ民族に伝わる竹製の楽器。竹製の薄い板に紐がついていて、この紐を引っ張ることで弁を振動させて音を出し、口腔に共鳴させて音を出します。
最後は、お客さんも参加! 一緒に輪になって、振りを真似しながら踊ります。
そして、出演者の方が全員出て来て、ごあいさつ。
全体的に地味な感じではありますが、とても技術のいる唄や踊りだと思います。
歌声や声の出し方は、ホントにすごかったです!
一回の公演は30分。続けて、30分後の21時から「イオマンテの火まつり」を観ます!
この30分の間に、帰る人もいれば、外の空気を吸って休憩したり、すぐ隣りはアイヌコタンなので、お買い物をしたりして時間を潰します。
イオマンテの火まつり
21時からの「イオマンテの火まつり」は、20時からの回に比べるとたくさんのお客さんが入っていました。
ツアーで来ている方や、近くの旅館に宿泊してるのであろう、ゆかた姿の方などもたくさんいました。
火まつりの始まりです!
ステージの中央に火がつけられ、踊り子さんたちが出てきます。
炎があると、雰囲気も出て、さきほどとはちょっと違う感じがします。
踊りの内容は、同じような感じでしょうか。
ムックリ、トンコリの演奏。
歌に合わせて、炎を挟んでの剣を使った踊り。
そして、最後はさきほどと同じく、お客さんも一緒に輪になって踊ります。さっきよりも人数が多かったからか、水路の向こうまでの大きな輪になりました! やっぱりたくさんいた方が楽しくていいですね♪
”火まつり”というので、もっと火を使った踊りなどがあるのかなーと思ってましたが、炎が中央にあるだけでした。
でも、火があると、雰囲気も出て気分的に盛り上がる感じがしますし、お客さんも多かったので楽しむことができました!
20時からの古式舞踊と、内容的にはあまり変わらなかったので、時間的に問題なければ、火まつりだけでもいいかなーとは思いました。
帰りも、各旅館を回ってくれる送迎バスを利用することができますが、歩いても帰れるので、夜風に当たりながらゆっくり帰りました。
昼間のアイヌシアターの外観
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