南インド古典音楽公演「Shri Delhi R.Sridhar」♪(スペース・オルタ in 新横浜)

インドの古典音楽は、北インド発祥の「ヒンドゥスターニー音楽」と、南インド発祥の「カルナータカ音楽」に大別されます。

インド音楽は、基本となる旋律(ラーガ)をベースに、即興で演奏されるという特徴がありますが、「カルナータカ音楽」は、「ヒンドゥスターニー音楽」に比べ、より理論的で規則を厳密に守って演奏される音楽であるとのこと。

今回鑑賞したのは、「カルナータカ音楽」の演奏。

インド政府ICCRが、「The Festival of India in Japan」(日本に於けるインド祭)で派遣した、トップレベルの演奏家4人による公演です。

南インド古典音楽公演公演のチラシ

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南インドの古典音楽のアンサンブル。インドのヴァイオリン奏者「Delhi R.Sridhar」の公演を鑑賞

「The Festival of India in Japan」では、今回、奈良の東大寺中門、東京のインド大使館、新横浜のスペース・オルタ、大阪の堺市役所の4ヶ所で古典音楽の公演を行いました。

私が観に行ったのは、新横浜のスペース・オルタでの公演です。

南インド古典音楽公演スペース・オルタの入口

南インド古典音楽公演チラシが貼られています。

公演は、開場が18:30、開演が19:00からとなっていました。

スペース・オルタの座席数は150席。開演時に埋まっていたのは30席ぐらいでした。

ステージとの距離も近く、こんな少ない人数で一流の演奏を楽しんでもいいのかなと思うくらい、贅沢なプライベート空間です。

開演の際、主催者である「NPO法人日印交流を盛り上げる会」会長からの挨拶がありました。

お話の中で会長は、彼らがトップレベルの演奏家であること、日本にインドの演奏家を呼ぶことがいかに難しいかということをくだけた感じで語っていました。

しばらくすると、演奏家たちが登場してきました。

いよいよ公演の始まりです❗️

南インド古典音楽公演DELHI R. SRIDHAR(ヴァイオリン)

南インド古典音楽公演V. SHANKAR RAMAN(ムリダンガム(両面太鼓))

南インド古典音楽公演N. HARI NARAYANAN(ガタム(素焼きの壷))

南インド古典音楽公演BEJJANKI V. RAVI KIRAN(モールシン(口琴)

演奏家は4名。

ヴァイオリン奏者である「DELHI R. SRIDHAR」

南インドの両面太鼓(ムリダンガム)の奏者である「V. SHANKAR RAMAN」

パーカッションとして演奏される素焼きの壷(ガタム)の奏者である「N. HARI NARAYANAN」

インドの口琴(モールシン)の奏者である「BEJJANKI V. RAVI KIRAN」

彼らがどういった経歴を持つ演奏家なのかはわかりませんでしたが、インド政府から派遣された演奏家たち。いずれも、その風貌から、道を追求し続けてきた者のみが持つ風格のようなものを感じさせていました。

ヴァイオリン奏者の「DELHI R. SRIDHAR」師が、厳かに旋律を奏で始めます。

師によって選ばれたこの日のラーガ、それに呼応して、ムリダンガムの「V. SHANKAR RAMAN」師、ガタムの「N. HARI NARAYANAN」師、モールシンの「BEJJANKI V. RAVI KIRAN」が、リズム(ターラ)を叩き始めます。

「カルナータカ音楽」は、「ヒンドゥスターニー音楽」と異なり、伝統的に楽器よりも声楽を重視するそうですが、ヴィーナ(シタールに似た形の南インドの弦楽器)やヴァイオリン(西洋の楽器であるヴァイオリンをインド的な奏法で演奏)をメインとしたり、それらの楽器をソロで演奏する公演も多く開かれているのだとのこと。

ゆっくりとした旋律から次第にテンポを速め始めるヴァイオリン。

ムリダンガムやガタム、モールシンが、ヴァイオリンの旋律に呼応したリズムを交互に叩いていきます。

インド音楽はジャズに似ています。

定められた厳格な規則を守りつつも、即興でアレンジを施していくのです。

印象としては、こんな感じ。

ヴァイオリンが「この旋律ではどうだ!」と旋律を弾き始めます。

ムリダンガムやガタム、モールシンが、それを受けて、

「その旋律なら、このリズム!それに自分流のアレンジも加えてみた!」

って感じでリズムを叩いていきます。

旋律による音のメッセージ、その意図を汲んだ回答がリズムパートからなされ、さらに独自のアレンジが加えられている感じ。

演奏家たちは、演奏しながらお互いに目を見合わせ、時折、「ニヤッ」と笑います。

意が通じ合っています!音を出すことで意図を伝え合っている。音で会話している感じです。

演奏のテンポはどんどん早くなっていき、ヴァイオリンとリズムパートとの掛け合いは、さらに激しさを増していきます❗️

鬼気迫る演奏に引き込まれ、自然と体を揺らし始める観客たち。

そして、どんどん短くなっていくリズム周期が最小単位にまで縮まり、最後に「ドーン!」という感じで終止符が打たれました。

ピタッと全てが整合した感じ(ほんと、そんな感じです)。

若干30数名の観客から、思わず大拍手が巻き起こります❗️

素晴らしい演奏でしたー❗️

「カルナータカ音楽」は、西アジアのアーリア系の影響の強い「ヒンドゥスターニー音楽」と異なり、インド古来の純粋性を保ち続けている音楽と言われます。

インドの伝統的音楽は、本来、ヒンドゥー教の神に対する個人的な献身として演奏されていた音楽でした。

「カルナータカ音楽」が声楽中心というのも、こういうところから来ているのでしょうー。

それにしても、素晴らしい、大満足の演奏でした❗️

けれども、こんな素晴らしい演奏をたった30人で聴くのはもったいない気もしました。

もっとたくさんの人にこの感動を味わって欲しいなーとも思いました。


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