インド中世の城郭「グワリオール」の「マーン・マンディル」がすごい!

インド中世の城郭「グワリオール」の「マーン・マンディル」がすごい!

インド グワリオール インドの旅
グワリオル(インド)
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インドの首都デリーから特急列車で3時間のところにある「グワリオール」の町。

この町に聳える高さ100mのテーブルマウンテンの上には、インドを代表する城郭建築「マーン・マンディル」があります。

今回は、「グワリオール」についてご紹介します。

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インドを代表する城郭建築。グワリオールにある「マーン・マンディル」を見にいきました!

インド グワリオール中世の古城「マーン・マンディル」

 

デリーから南東へ。

超特急シャタブディー・エクスプレスに乗って3時間半、マディヤ・プラデシュ州北部の町「グワリオール」(Gwalior:ग्वालियर)へと向かいます。

グワリオール(グワーリヤル)は、アグラの南122kmにあり、人口は約107万人。

グワリオールの歴史は古く、6世紀には碑文によりその存在が確認されているのだとのこと。その後、様々な勢力が抗争する舞台となり、ラージプート、ローディー朝、ムガル帝国、マラータ王国、大英帝国と入れ替わり立ち代わり、この地を支配してきました。

 

アグラから列車で到着すると、右手の車窓に巨大な丘が見えてきます。

地上から100mの高さに聳え立った細長いテーブルマウンテン。それが約3キロほども続いています。

その一角に勇壮な城の姿が見えました。

あれが、15世紀に造られた中世の古城「マーン・マンディル」です。

 

私は列車を降りるとリキシャに乗り、城の麓まで向かいました。

そして、麓に到着しリキシャを降りると、ゆっくりと城への坂道を登り始めました。

インド グワリオール「マーン・マンディル」の入り口

 

「マーン・マンディル」の入り口。入り口には、面白い形をした像が立っていました。

グワリオールはアグラやジャイプルなどと違って、まだ観光地として知名度が低い町。

町随一の名所である「マーン・マンディル」も長閑な感じで、城の入り口で子供たちがクリケットをしていました。

インド グワリオール「マーン・マンディル」へと向かう坂道

 

坂道を登っていきます。はるか向こうに城の頂きが見えます。

インド グワリオール坂道の途中に綿菓子屋さんが待ち構えていました。

インド グワリオール石畳の坂道を登っていきます。

インド グワリオール「マーン・マンディル」の城壁

 

城の威容が見えてきました。

この城は1486年にこの地域を支配下に置いたラージプート・トマール族のマーン・シングが築きました。

インド グワリオールどこまでも続く城壁。城郭は長さ約120mを越えるそうです。

インド グワリオール青や黄色のタイルがはめ込まれた城壁

 

城壁には青や黄色のタイルがはめ込まれ、色鮮やかです。

タイルには、あひるの絵が描かれていました。

インド グワリオール円形の見張り櫓が並ぶ城郭の姿。城らしい城です。

インド グワリオール「マーン・マンディル」の城郭

 

坂道を登り切り、城の頂きに到着!

「マーン・マンディル」の姿を丘の上のテラスから望みます。

砦には、宮殿、寺院、貯水タンクなどの多くの歴史的建造物があり、面積は3㎢、高さは11m。城壁は丘の端に建てられ、6つの要塞または塔で結ばれています。

イスラムの影響の少ない、インドらしいスタイルが魅力的な城郭です。

インド グワリオール城の上部では子供達がクリケットをしていました。

 

城の上部の中庭の様子。

城の内部はあまり整備されていませんが、所々に見事な彫刻が施されています。

中庭には沐浴池があり、その前の広場では子供たちがクリケットの試合をしていました。

インド グワリオール城壁の上から眺めるグワリオールの街並み

インド グワリオール城の上から見たグワリオールの街並み

インド グワリオール堅固な「マーン・マンディル」の城壁

 

城の上から見たグワリオールの街並みです。

だだっ広いヒンドゥスタン平原の中、この100mの丘だけがポツンとそそり立っている不思議な土地です。

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テーブルマウンテンの上にある寺院や遺跡

インド グワリオール「テーリー寺院」

 

100mの高さのテーブルマウンテンの上には、「マーン・マンディル」の他にいくつかの寺院があります。

写真は、8世紀に建てられた「テーリー寺院」。高さは23mです。

インド グワリオール「サース・バフー寺院」

 

こちらは、1093年建造の「サース・バフー寺院」。この内部がすごいんです。

インド グワリオール「サース・バフー寺院」の内部

インド グワリオール天井の彫刻も見事

インド グワリオール内部全体がびっしりと彫刻で埋め尽くされています。

 

「サース・バフー寺院」の内部。

内部全体がびっしりと彫刻で埋め尽くされています。

インド グワリオールテーブルマウンテンの壁面に刻まれたジャイナ教の石像

インド グワリオールジャイナ教の救済者「ティールタンカラ」の彫像

 

テーブルマウンテンの壁面には、ジャイナ教の石像がたくさん彫られていました。

「グワリオール城」には、15世紀に作られたジャイナ教の彫像が約1,500も残されており、その大部分はトーマラ朝のドゥーンガラシンハとその子のキールティシンハの治世(1440-1473年)に作られ、ディガンバラ派ジャイナ教徒の宮廷詩人ライドゥーによって奉献されたのだとのこと。

インド グワリオールテーブルマウンテンの上にある民家

 

テーブルマウンテンの上には、寺院だけでなく民家もいくつか建っていました。

洗濯物の向こうで子供が微笑んでくれました。

インド グワリオール「グワリオール城」にいた家族

 

「グワリオール城」にいた家族。

どこから来たの?と興味深く聞いてきました。

インド グワリオールグワリオールのテーブルマウンテン

 

グワリオールは、デリーから約3時間と日帰り可能な町なのですが、アグラやジャイプルに比べると旅行者の知名度は今ひとつのようで、ツーリストはほとんどいませんでした。

イスラムの影響の少ない、インドらしいスタイルが魅力的な城郭「マーン・マンディル」は、必見の見どころ。穴場の観光名所です。

 

旅行時期:2003年10月

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