♪ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(Buena Vista Social Club)

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

「キューバ音楽」は、スペイン系とアフリカ系の音楽をベースに、様々な要素がミックスされて生まれた音楽です。

「キューバ音楽」が世界に紹介されるようになったのは、1930年代のこと。

「ソン」や「ルンバ」といったキューバの音楽が、まずアメリカで紹介され、世界に広まっていきました。

1950年代には「マンボ」や「チャチャチャ」といった音楽が世界的に流行します。

20世紀半ばの世界の音楽シーンに大きな影響を与えた音楽、それが「キューバ音楽」なのです。

しかし、1959年のキューバ革命は、アメリカとの国交を途絶えさせ、「キューバ音楽」を世界に伝える経路を失わせてしまいました。

以後、長い間、「キューバ音楽」は、世界から忘れ去られていくこととなるのです。

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キューバ音楽ブームを巻き起こした「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

「キューバ音楽」が再び世界の脚光を浴びるのは、1990年代後半になってから。

1996年、当時まだ続いていた経済封鎖の中、アメリカ人ギタリスト「ライ・クーダー」(Ry Cooder)は、キューバを訪れます。

そこで出会ったのが、1940年代、50年代に活躍していた「キューバ音楽」の老ミュージシャンたちです。

彼らの音楽を聴き、その美しい音に惚れ込んだクーダーは、老ミュージシャンたちとバンドを結成、1997年にアルバムをレコーディングし、世界に発表しました。

それが、このアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(Buena Vista Social Club)です。

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、世界的にヒットし、1997年のグラミー賞を受賞。

バンドに参加した各ミュージシャンたちのソロアルバムも発売され、世界的に「キューバ音楽」が注目されるきっかけになりました。

1999年には、ヴィム・ヴェンダース監督による同名のドキュメンタリー映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」も公開され、こちらも世界的なヒット!

世界にキューバ音楽ブームが巻き起こりました!

Buena Vista Social Club – Chan Chan

アルバムのリード曲「チャン・チャン」(Chan Chan)、「ソン」の曲です。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの中心的な存在である「コンパイ・セグンド」(Compay Segundo)の作品で、リードヴォーカルは、「エリアデス・オチョア」(Eliades Ochoa)。

セグンド自身はバックボーカルとコンガを担当しています。

「コンパイ・セグンド」は、1920年代からの長いキャリアを持つ実力派ミュージシャンですが、このアルバムに参加するまでは、表舞台から姿を消していたのだそう。

アルバムのブレイクによって再び脚光を浴び、世界的なスターとなりました(2003年没)。

「チャン・チャン」は、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を象徴するような曲で、映画でもラストシーンでハバナの風景をバックに印象的に流れます。

キューバのライブハウスでも人気の曲で、どのライブハウスでも必ずこの曲は演奏されていました。

Buena Vista Social Club – Veinte Años

アルバム唯一の女性シンガーである「オマーラ・ポルトゥオンド」(Omara Portuondo)が歌う曲「ベインテ・アニョス」(Veinte Anos)、「ボレロ」の曲です。作曲は「マリア・テレサ・ベラ」

コンパイ・セグンドのギターに乗せて歌うオマーラの歌声、素晴らしいです!

オマーラは、キューバ最高の実力者とも言われる歌手。

50年代からの長いキャリアを持つオマーラですが、彼女もこのアルバムで世界的に脚光を浴びた人物のひとり。

このアルバムの成功後、自身初の世界向けソロアルバムを発表しています。

Buena Vista Social Club – Candela

「イブライム・フェレール」(Ibrahim Ferrer)の即興の歌が素晴らしい「カンデラ」(Candela)、作曲は、「ファウスティーノ・オラマス」

イブライムは、1950年代のキューバ音楽全盛期に活躍したミュージシャンですが、長い間忘れ去られた存在となっていました。

このアルバムによって再び注目されることとなり、1999年には初のソロアルバムを発表し、ヒットさせています(2005年没)。

Buena Vista Social Club – Ruben Gonzalez

「ルベーン・ゴンザレス」(Ruben Gonzalez)のピアノが素晴らしい「ダンソン」の曲「プエブロ・ヌエボ」(Pueblo Nuevo)です。作曲もルベーン。

ルベーンは、1940年代、マンボが主流だった当時のキューバ音楽にジャズのハーモニーを導入し、現代的なピアノサウンドを作り出した中心的なピアニストのうちのひとりであるとのこと。

彼も、このバンドが結成されるまで演奏活動をやめていたそうですが、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」により復活!

その美しいピアノサウンドは、世界に知られることとなりました。

ハバナ旧市街の風景 【キューバ Cuba】

クラシック―カー、ハバナ旧市街 【キューバ Cuba】

サンティアゴ・デ・クーバの風景 【キューバ Cuba】

夜のトリニダーの風景 【キューバ Cuba】

路上で、レストランやカフェで、ライブハウスで、街のそこかしこから音楽が聴こえてくるキューバの街。

そこには、今でも走り続ける1950年代のクラシックカーのように、当時の音楽が生き続けています。

そんな珠玉の音楽たちを再び世界へと紹介してくれたこの「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

ポピュラーミュージック史上に残る傑作のひとつです。


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