チェンナイでインド舞踊「バラタナティアム」(Bharata Natyam)を鑑賞!

インド4大古典舞踊のひとつ「バラタナティアム」

タミル・ナードゥー州の州都マドラス(チェンナイ)の一角にある「Kasturi Srinivasan Hall」で、「スピリット・オブ・ユース」というダンスと音楽のフェスティバルが行われていました。

このフェスティバルで私は、「バラタナティアム」を初めて鑑賞しました。

インド バラタナティアム

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インド4大古典舞踊のひとつ、バラタナティアム(Bharata Natyam பரதநாட்டியம்)

「スピリット・オブ・ユース」の最初のプログラムは音楽の部。私は空いている席に腰を掛け、その熱っぽくも精妙な音楽に耳を傾けました。

ムリダンガムという両面太鼓のリズムに合わせ、バイオリンのインド風演奏とヴォーカルのこぶしを利かせた歌声が聴こえてきます。

とりわけ両面太鼓、ムリダンガムの音色には唸らされました。その変幻自在の音の魔術は北インドの太鼓、タブラによく似ています。

ミュージシャンたちはみんな若いです。眼鏡を掛けたインテリ風の若者も、垢抜けなさの残るヴォーカルの女性も一生懸命な様子がありありと伝わってきます。恐らく音楽学校の学生たちなのでしょう。これは「スピリット・オブ・ユース」。若者たちの登竜門の発表会なのです。

1時間ほどで音楽の部が終わり、15分休憩の後、再び幕が開いてミュージシャンたちが再登場しました。彼らは踊りの伴奏者です。ムリダンガム、フルート、バイオリン、そして、ヴォーカルが2人。それぞれ定位置に座ってチューニングをやり始めます。

そして、そのうち、フルートがその繊細な音を静かに吹き始めると、いよいよお目当ての「バラタナティアム」の始まりです。


インド バラタナティアム

インド バラタナティアム

ステージの脇からタカタカと小走りで走り寄ってくる踊り手。彼女の名は「Smitha Raghavan」といいます。プログラムにそう書いてありました。

緑と赤の華やかな衣装を纏った「Smitha」。目を黒く縁取り、額には赤いビンディーが塗られています。腕輪や髪飾り、ネックレスなどが全身を金色に輝かせ、足首に付けられた鈴がシャンシャンと軽快な音を立てています。

「バラタナティアム」プロの踊り手の動画

音楽に合わせ踊り始めたそのステップは激しいです。

足を踏み鳴らし、鈴の金属音を撒き散らしながら体全体をダイナミックに揺らし、腰や膝を大胆に曲げ、腕や手先をくねくねと自由に動かします。

とりわけ指や手の平を曲げたり伸ばしたりする動きは滑らかで、流れるような美しさがありました。

この手による表現は「ムドラ―」といわれるもので、顔の表情や視線、体の動きと共に様々な感情を表現するのだそうです。これを「ヌリティヤ」といいます。

大きな目を見開き、大袈裟な身振りや手振りで表情豊かに踊る「Smitha」は魅力的でした。

インド バラタナティアム

息も吐かせぬほど熱い踊りが続きます。

激しいステップにより体から弾けた金メッキのアクセサリーが私の所まで飛んできます。

晴れ舞台の登竜門で踊る一生懸命の「Smitha」、素敵です。

「バラタナティアム」は寺院の儀式舞踊として生まれたものなのだといいます。演じられる様々な演目は、神に対しての祈願や讃美をその内容としています。

インド バラタナティアム

それぞれの演目にはテンポの早いもの、リズムを強調したもの、ミュージシャンと踊り手が掛け合いをするものなど、様々なバリエーションがあり、見る人を飽きさせません。

1時間半の演技は、あっという間に終わってしまいました。

踊りを終えた「Smitha」。汗びっしょりになりながらニコニコと観客に挨拶しています。

娘の晴れ舞台を見に来た家族でしょうか。客席から声が掛かります。

あどけない笑顔でそれに答える彼女。さすがに疲れ切ったのでしょう。その顔には疲労が滲んでいましたが、十分にやり切ったという満足感が、彼女をより魅力的に見せていました。

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